研究課題/領域番号 |
23K21859
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補助金の研究課題番号 |
21H03836 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
河村 大輔 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (10776082)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
15,470千円 (直接経費: 11,900千円、間接経費: 3,570千円)
2024年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 深層学習 / デジタル病理画像 / がん / 癌 / 病理組織画像 |
研究開始時の研究の概要 |
病理組織標本はがん組織に関する様々な情報を含んでいる。近年、病理組織スライドのデジタル化が進んでいるが、大量の組織画像を効率よく客観的・定量的に評価する技術が存在しないため、数百-数千症例規模の比較解析による新たな知見の獲得が困難である。そこで、本研究では独自の深層学習技術を用いて組織全体を数値化する基盤技術を開発する。また、この解析基盤を用いて多数の症例を解析することで、がんに関する重要な知見の獲得を目指す。
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研究実績の概要 |
病理組織標本はがん細胞そのものやがん細胞と間質の細胞との相互作用が作り出す組織形態を通してがんに関する様々な情報を与える。近年、病理組織スライド全体をスキャナで取り込んだWhole Slide Image(WSI)が得られるようになり、組織画像のデジタル化が進んでいる。しかし、大量のWSIを効率よく客観的・定量的に評価する技術が存在しないため、数千-数万症例規模の比較解析による新たな知見の獲得が困難になっている。 申請者は、これまで深層学習技術を用いてがん種横断的に組織学的特徴を数値化する独自技術を開発してきた。本研究ではこの技術を用い、多種多様な組織像を体系的に収集・分類することであらゆる組織形態を含んだリファレンスデータを構築する。さらに、このリファレンスデータを用いてWSIに含まれる組織全体を数値化し、人手によるWSIの前処理を行うことなく大量のWSIを客観的、定量的に評価するための汎用的な解析基盤を開発する。またこの解析基盤を用いて多くのWSIを解析することで、臨床的に重要な知見の獲得を目指す。 令和5年度は、組織形態リファレンスをさらに充実させるために、希少腫瘍を含む様々な症例のWSI画像を複数の医療機関から収集した。また、令和4年度に開発した高精度な細胞・組織セグメンテーションモデルを改良し、認識可能な細胞種を増やすとともに、モデルの処理速度を向上させた。さらに、1000症例以上の大規模な独自の胃癌コホートに対して、セグメンテーションモデルを用いて腫瘍組織が含まれる領域を自動的に抽出し、令和4年度に開発した組織全体を数値化する技術を用いて、抽出した腫瘍組織領域を症例ごとに数値化した。さらに、数値化したデータと、胃癌で高頻度に見られる体細胞遺伝子変異との関連を解析した結果、一部の体細胞変異について、新たな相関関係を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた研究内容の項目は概ね実施したため。
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今後の研究の推進方策 |
希少がんを含む様々ながん症例の病理組織画像(WSI)を複数の医療機関から収集し、組織形態のデータベースを充実させる。また、細胞・組織セグメンテーションモデルを改良し、認識できる細胞の種類を増やすとともに、精度と処理速度を向上させる。 さらに、開発したWSI全体を数値化する技術を用いて、腫瘍の組織像を解析し、ゲノムの異常などを予測するといった、臨床的に役立つ様々な応用方法を検証する。加えて、細胞・組織セグメンテーションモデルが当初の計画以上に高性能になったため、このモデルを活用することで、WSI全体を数値化した結果の解釈をより明確にするための方法論の開発にも取り組む。
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