研究課題/領域番号 |
23K21867
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補助金の研究課題番号 |
21H03855 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 (2022-2024) 熊本大学 (2021) |
研究代表者 |
山川 俊貴 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 客員教授 (60510419)
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研究分担者 |
藤原 幸一 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (10642514)
下野 僚子 早稲田大学, 理工学術院, 准教授(任期付) (60609361)
宮島 美穂 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (70616177)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2024年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | IoT / ヘルスケア |
研究開始時の研究の概要 |
これまで申請者らは個人差を補償し長時間安定的に計測可能なウェアラブル心拍変動センサや、小型・薄型で柔軟な頭蓋内埋込型多機能センサを開発し、疾患症状や病態悪化の事前予測に応用してきた。本研究では、ヘルスケアIoT技術の基盤となる常時・超長期の生命時間規模での観測を可能とする計測・解析プラットフォームの実現を目的とする。就労・家庭環境における多種の生理指標データから複数の疾患や健康状態変化を検出・予測する生理指標および解析手法を明らかにし、それらを簡単で低拘束に計測・解析するシステムのプロトタイプを開発し、社会実装試験を通じて効果と有効性を示すことを目指す。
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研究実績の概要 |
昨年度取得したデータに、既開発の複数の疾患・状態変化予測アルゴリズムを複合的に適応し、単一のデータセットから多種の疾患や状態変化を検出・予測する手法を明らかにすることを目標とした。 本来標的としていない異常状態によって生じる偽陽性の低減が複数アルゴリズム適応時の大きな課題であった。そこで、まずは健診等の静的データから、発生リスクの高い変化・疾患について動的解析アルゴリズムの異常検出条件に重みづけを行う手法を開発し感度向上を実現した。さらに、動的データに対しては複数アルゴリズム・複数指標の解析結果を複合的に利用することで異常検出条件をアダプティブに調整して偽陽性を低減した。この静的・動的データと異常検出アルゴリズムの複合利用により高い感度・特異度を達成できた。これには機械学習を用いた生体情報解析の第一人者であるNgee Ann PolytechnicのAcharya教授やNational Heart Center SingaporeのTan准教授の助言を得た。 また、上記で選定した生理指標の簡単で長時間安定した高精度計測を実現するウェアラブルセンサシステムを構築する。頭蓋内埋込可能な多機能センサの高密度実装技術[2,9]を応用し、シャツ型や絆創膏型のセンサに小型・フレキシブルな多指標計測機能を実装する。センサシステムの精度と計測安定性を明らかにするために、共同研究中の合志市役所や民間企業と連携し、これまで実績のある被験者プールにて被験者統制下の前向き(prospective)実装試験により、機能検証を行った。 前年度の経済的分析結果を用いて、一般的な企業や家庭でも導入可能な装置群を選定した。技術導入にかかる意思決定者とプロセス把握にもとづき社会システム設計を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画から大きな変更はなく、順調に進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
研究代表者の所属機関が変更となったため、異動による研究の停滞がないよう一層共同研究者らと密に連携して研究を遂行する。 次年度も本年度と同様に本来標的としていない異常状態によって生じる偽陽性の低減が複数アルゴリズム適応時の大きな課題である。そこで、まずは健診等の静的データから、発生リスクの高い変化・疾患について動的解析アルゴリズムの異常検出条件に重みづけを行う手法を開発し感度向上を目指す。さらに、動的データに対しては複数アルゴリズム・複数指標の解析結果を複合的に利用することで異常検出条件をアダプティブに調整して偽陽性を低減する。この静的・動的データと異常検出アルゴリズムの複合利用により高い感度・特異度を達成することを目指す。 R6年度はリアルワールドに近い実現可能性と有効性の検証のために、実装規模を多施設、多業態の民間企業および小規模の一般家庭に拡大するが、経済的・医学的効果の交絡因子を可能な限り減らし、かつ人口やマネーの流入・流出を把握しやすい地域・企業で実施する予定である。
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