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宋代書簡に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K21916
補助金の研究課題番号 22H00644 (2022-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2022-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分02020:中国文学関連
研究機関九州大学

研究代表者

東 英寿  九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (90218686)

研究分担者 内山 精也  早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (20275019)
林 暁光  大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 准教授 (20916192)
浅見 洋二  大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 教授 (70184158)
平田 茂樹  大阪公立大学, 大学院文学研究科, 教授 (90228784)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2026年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2025年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2024年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
キーワード宋代書簡
研究開始時の研究の概要

本研究の概要は、中国の宋代の書簡について、書簡そのものに視点を据えた考察と書簡を利用した考察という、二つの視点から宋代の書簡について総合的に研究することである。
書簡そのものに視点を据えた考察は、書簡の形式、用語、文体等から当時の書簡の実相を明らかにすることを目指し、書簡を利用した考察は、書簡に見られる作者の思想、主張等を明らかにして新たな作家論を打ち立てることを目指す。また、当時の書簡が作者の文集に収録された経緯や今日への伝承過程についても明らかにする。さらに、書簡の内容から文人間のネットワークやコミュニティ等の状況を考察する。
これらの考察を通して宋代の書簡を総合的に研究する。

研究実績の概要

本年度は、研究期間の2年目にあたり、「第二回宋代書簡シンポジウム」を2023年5月20日に早稲田大学で開催した。京都大学人文科学研究所の永田知之氏を招聘し、科研メンバーの東、平田とあわせて合計3名でシンポジウムを構成した。詳細は次の通りである。
(1)歐陽脩「啓」文体の特色―歐陽脩四六文と『文選』四六文との比較―、東 英寿(九州大学)、久保山 哲二(学習院大学)(2)宋代の「啓」の効用―劉克荘の文集を手掛かりとして―、平田 茂樹(大阪公立大学)(3)唐・五代の「書儀」と宋代の書簡――継承と変容をめぐって―、永田 知之(京都大学人文科学研究所)
シンポジウムの前半において、東は北宋時代の欧陽脩、平田は南宋時代の劉克荘についての発表を行い、まず北宋と南宋の個別の文人についての研究報告を行い、次にシンポジウムの後半では、永田が当時の書簡の形式をまとめた「書儀」について、唐代から宋代にかけての継承関係や受容の側面から研究成果を報告した。本シンポジウムは、東が会長を務めている日本宋代文学学会と共催の形式で、同学会の学術大会において開催された。宋代を専門としている日本宋代文学学会大会の出席者と、シンポジウムを通して様々な意見交換ができたことは研究を進展させる原動力となった。このシンポジウムでの発表内容について、東が学習院大学の『東洋文化論叢』、平田が『大阪公立大学東洋史論叢』にそれぞれ論文を発表した。
また、科研メンバーはそれぞれの計画に基づき研究を行い、今年度の研究成果としては、5編の論文、7件の学会発表、1冊の図書を刊行した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本科研では、毎年1回、日本宋代文学学会と共催で科研テーマに関する「宋代書簡シンポジウム」を開催し、研究を進展させていくことを中心的活動としている。本年度は「第二回宋代書簡シンポジウム」を5月20日に早稲田大学で開催することができた。
科研メンバーは、その宋代書簡シンポジウムで研究発表を行い、発表内容を論文にまとめて公刊している。
さらに、シンポジウム以外にも科研のメンバーは各自研究を進め5編の論文を発表し、7件の学会発表を行い、1冊の書籍を刊行するなど、計画通りに研究を進めている。

今後の研究の推進方策

本科研においては、研究の中心的活動である「宋代書簡シンポジウム」を毎年開催し研究を進める予定である。これまで2回のシンポジウムを開催したが、「第1回宋代書簡シンポジウム」の発表者は科研メンバー3名、本年度の「第2回宋代書簡シンポジウム」の発表者は招聘した国内の研究者1名と科研メンバー2名であった。コロナ感染症の影響で、残念ながらこれまでの2回のシンポジウムには海外の研究者の招聘がかなわなかった。現在はコロナ感染症の影響が少なくなったので、今後は「宋代書簡シンポジウム」に積極的に海外の研究者を招聘して、研究交流を行い研究を深めていく予定である。
さらに、科研メンバーは、研究計画に基づき各自研究を進め、国内や海外の学会、シンポジウム等で積極的に研究発表を行い、それらを成果として発表することにしている。

報告書

(2件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (33件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (17件) (うち査読あり 8件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 3件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] 欧陽脩「啓」文体の特色ー欧陽脩四六文と『文選』四六文との比較ー2024

    • 著者名/発表者名
      東 英寿、久保山 哲二
    • 雑誌名

      東洋文化研究

      巻: 第26号

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 漢魏六朝における隔句対について2024

    • 著者名/発表者名
      林 暁光
    • 雑誌名

      未名

      巻: 42号 ページ: 181-204

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] <宋代書簡研究序説>宋代書簡研究の可能性ー欧陽脩書簡に着目してー2023

    • 著者名/発表者名
      東 英寿
    • 雑誌名

      日本宋代文学学会報

      巻: 第10集 ページ: 55-70

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 宋代の「啓」再考 劉克荘の文集を手掛かりとして2023

    • 著者名/発表者名
      平田 茂樹
    • 雑誌名

      大阪公立大学東洋史論叢

      巻: 23 ページ: 4-21

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 天のはからいーー蘇軾と陸游を結ぶもの2023

    • 著者名/発表者名
      浅見 洋二
    • 雑誌名

      日本宋代文学学会報

      巻: 10集 ページ: 141-170

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 王安石古文文体の実証的考察2023

    • 著者名/発表者名
      東 英寿、久保山哲二
    • 雑誌名

      東洋文化研究

      巻: 25 ページ: 139-161

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] 松桂堂帖刻米フツ手跡「淨名齋記」復原2023

    • 著者名/発表者名
      林 暁光
    • 雑誌名

      芸術学研究

      巻: 2023年第1期 ページ: 20-32

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 中国文学における「鬧」―喧騒から攪乱へ―2023

    • 著者名/発表者名
      林 暁光
    • 雑誌名

      大阪大学大学院文学研究科紀要

      巻: 第63巻 ページ: 117-147

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] 漢魏六朝文學文本的變異形態及類型2023

    • 著者名/発表者名
      林 暁光
    • 雑誌名

      文学遺産

      巻: 2023年第2期 ページ: 15-29

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 歐陽脩書簡九十六篇の発見ー新資料発見の経緯と九十六篇の特色ー2022

    • 著者名/発表者名
      東 英寿
    • 雑誌名

      『宋代とは何か』(勉誠出版)

      巻: なし ページ: 141-154

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] 南宋士大夫劉克荘的交游空間与社会網絡2022

    • 著者名/発表者名
      平田 茂樹
    • 雑誌名

      大阪公立大学東洋史論叢

      巻: 22 ページ: 53-69

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 罪人与盲者:中国文学中光明与黒暗的象徴体系2022

    • 著者名/発表者名
      浅見 洋二
    • 雑誌名

      中国文学学報(北京大学・香港中文大学中文系)

      巻: 第12期 ページ: 87-98

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 父と子―蘇軾・陸游の詩における「孝」をめぐって2022

    • 著者名/発表者名
      浅見 洋二
    • 雑誌名

      國學院中国学会会報

      巻: 第68輯 ページ: 1-24

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] 不徹底的歴史主義文学観-従古典文学研究視角看章学誠2022

    • 著者名/発表者名
      林 暁光
    • 雑誌名

      斯文

      巻: 第八輯 ページ: 3-26

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] 作為藝術史的文學史ー以中古文學為中心的方法論省思2022

    • 著者名/発表者名
      林 暁光
    • 雑誌名

      芸術学研究

      巻: 2022年第4期 ページ: 27-40

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 越智重明先生学述2022

    • 著者名/発表者名
      林 暁光
    • 雑誌名

      中外論壇

      巻: 2022年第2期 ページ: 235-246

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] (翻訳)宋孝武帝及其時代(著者越智重明)2022

    • 著者名/発表者名
      林 暁光
    • 雑誌名

      中外論壇

      巻: 2022年第2期 ページ: 73-118

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 欧陽脩「啓」文体の特色ー欧陽脩四六文と『文選』四六文との比較ー2023

    • 著者名/発表者名
      東 英寿、久保山 哲二
    • 学会等名
      第2回宋代書簡シンポジウム(日本宋代文学会大会第10回大会)
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 宋代の「啓」の効用 ―劉克荘の文集を手掛かりとして―2023

    • 著者名/発表者名
      平田 茂樹
    • 学会等名
      第2回宋代書簡シンポジウム(日本宋代文学会大会第10回大会)
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 「有力」と「無意」ーー中国の詩学における風と水のイメージをめぐって2023

    • 著者名/発表者名
      浅見 洋二
    • 学会等名
      日本中国学会第75回大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 六朝文人における「懶」の諸相2023

    • 著者名/発表者名
      林 暁光
    • 学会等名
      日本中国学会第75回大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 論袁翻的《思歸賦》ー文明淪落的縮影和文藝新風的吹來2023

    • 著者名/発表者名
      林 暁光
    • 学会等名
      「北朝文化史及武川鎮考古」国際シンポジウム
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 論先唐賦中的隔句對一項賦史圖式的修正2023

    • 著者名/発表者名
      林 暁光
    • 学会等名
      中国文選学研究会第十四届年会及先唐文学国際学術研討会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 楚辭文學的西漢中後期轉型2023

    • 著者名/発表者名
      林 暁光
    • 学会等名
      中国古代文学八〇後学人論壇
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 文本細讀與文學史微觀察2023

    • 著者名/発表者名
      林 暁光
    • 学会等名
      周秦漢唐読書会(文學遺産編輯部、揚州大学文学院主催)
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 宋代書簡研究の可能性2022

    • 著者名/発表者名
      東 英寿
    • 学会等名
      第1回宋代書簡シンポジウム(日本宋代文学学会第9回大会)
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 劉克荘の書信から見た「濟王冤案」と「梅花詩案」2022

    • 著者名/発表者名
      平田 茂樹
    • 学会等名
      第1回宋代書簡シンポジウム(日本宋代文学学会第9回大会)
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 蘇軾文学における清貧と闊達 ――尺牘が明かす実相――2022

    • 著者名/発表者名
      内山 精也
    • 学会等名
      第1回宋代書簡シンポジウム(日本宋代文学学会第9回大会)
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 作為文学的清貧 ――蘇東坡尺牘所暗示的現実2022

    • 著者名/発表者名
      内山 精也
    • 学会等名
      北京大学・復旦大学・早稲田大学共催「中日漢籍研究与交流学術研討会」
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 父と子―蘇軾・陸游の詩における「孝」をめぐって2022

    • 著者名/発表者名
      浅見 洋二
    • 学会等名
      國學院大學中国学会第65回大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [図書] 王融与永明時代ーー一個南朝貴族的貴族文学2023

    • 著者名/発表者名
      林 暁光
    • 総ページ数
      472
    • 出版者
      上海古籍出版社
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [図書] 宋代政治空間與結構ー科挙社会的“人際網絡”研究-2022

    • 著者名/発表者名
      平田 茂樹
    • 総ページ数
      379
    • 出版者
      浙江古籍出版社
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [図書] 宋代とは何か : 最前線の研究が描き出す新たな歴史像2022

    • 著者名/発表者名
      平田 茂樹 , 山口 智哉, 小林 隆道 , 梅村 尚樹
    • 総ページ数
      266
    • 出版者
      勉誠出版
    • ISBN
      9784585325239
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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