| 研究課題/領域番号 |
23K21918
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| 補助金の研究課題番号 |
22H00646 (2022-2023)
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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| 研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
徳永 聡子 慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (60453536)
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| 研究分担者 |
竹中 公二 慶應義塾大学, 文学部(三田), 助教 (80939645)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
2026年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2025年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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| キーワード | 聖人伝 / キャクストン / 『黄金伝説』 / 書誌学 / 本文校訂 / インキュナブラ / ウィリアム・キャクストン / 中世英文学 / 本文校合 / 翻訳 / 黄金伝説 / 本文批評 / 中英語 |
| 研究開始時の研究の概要 |
本研究は、英国印刷の始祖ウィリアム・キャクストンが出版した『黄金伝説』(1483/84 年)の「聖人伝の部」を本文および書誌学研究の知見から分析し、その成果を校訂版という形でオックスフォード大学出版会から出版することを目指すものである。同書の出版に際してキャクストンが手がけた「翻訳」、「編集」、「印刷」という三つの観点から分析する。昨年度に引き続き、仏語原典の本文準備とキャクストン版の比較校合を進めつつ、今年度は、キャクストンが用いたラテン語典拠や聖人伝編纂における取捨選択についても考察を深め、出版者キャクストンの編集方針を明らかにしていく。
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| 研究実績の概要 |
本研究は、15世紀末にウィリアム・キャクストンが英訳と出版を手がけた『黄金伝説』の「聖人伝の部」を本文研究と書誌学知見から分析し、その成果を校訂版として出版することを目的とする。研究期間3年目の2024年度も本研究が掲げる(1)翻訳(2)編集(3)印刷の観点から同書の分析を行い、校訂版の原稿準備を進めた。2024年度の主たる成果は下記の通りである。 (1)「翻訳」―昨年度に引き続き、研究分担者と研究協力者の協力により仏語原典の本文転写と比較分析を進めることができた。また仏国のマザラン図書館や英国のフィッツウィリアム美術館において『黄金伝説』の仏訳写本を、ウェストミンスター修道院図書館とオックスフォード大学ベリオール学寮図書館では聖人伝関連のラテン語写本の調査を研究協力者と行い、キャクストンが翻訳に用いた原典についての調査を進めた。 (2)「編集」―キャクストン版「聖人伝の部」の構成を、同時代のロンドンとその周辺で流布していたソールズベリー式ミサ典書や教会暦と比較分析し、キャクストンによる聖人伝の取捨選択や追加は、中世後期イングランドの教会暦に応じたアップデートであることを確認した。また研究成果をリスボンで開催された国際学会で発表した。 (3)「印刷」―キャクストン版の現存本を複数のコピーで比較する作業を継続して行った。研究計画通り、底本であるケンブリッジ大学図書館所蔵本とグラスゴー大学図書館所蔵本との比較校合を完結させた。またイギリスとアメリカの各所蔵館に赴き、デジタル画像では確認できない読みの確認と紙の透かし模様の調査を行った。この成果の一部に基づき、書誌学研究で難問とされてきた『黄金伝説』に存在する2つのsettingsの問題について考察し、ケンブリッジ大学で開催されたセミナーで口頭発表を行った。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画で予定していた本文転写と原典校合、および校訂作業について予定通りに進んでいる。さらに英語による口頭発表や英語論集の刊行など、前年度に掲げていた課題解決に取り組むこともできた。海外の国際学会などでの発表で得た質問やフィードバック、現地調査中に得た専門家からの貴重な助言は、次年度の研究の指針にいかしたい。
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| 今後の研究の推進方策 |
現在、仏語原典の本文転写のために、生成AIを援用した自動翻刻のソフトウェアの導入を進めている。これにより転写作業のスピード化が期待でき、2025年度中に仏語原典とキャクストン版との比較分析の完了を目指す。また2025年度内に校訂版の出版に向けた草稿第一弾の完成と出版社への提出を予定している。
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