研究課題/領域番号 |
23K21925
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補助金の研究課題番号 |
22H00653 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02050:文学一般関連
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研究機関 | 明星大学 |
研究代表者 |
加藤 めぐみ 明星大学, 人文学部, 教授 (30247168)
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研究分担者 |
湊 圭史 松山大学, 人文学部, 教授 (10598527)
佐藤 渉 立命館大学, 法学部, 教授 (30411143)
小杉 世 大阪大学, 大学院人文学研究科(言語文化学専攻), 教授 (40324834)
三宅 一平 龍谷大学, 文学部, 講師 (40886503)
一谷 智子 西南学院大学, 外国語学部, 教授 (70466647)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | オーストラリア文学 / ネオ・コスモポリタニズム / マイノリティ / アクティヴィズム / ポストコロニアリズム / 先住民 / 難民 / 環境 / 核問題 / 多文化主義 / マイノリティ作家 / 21世紀 / 課題解決 / アクティビズム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、各々の分担に基づき、先住民、移民、難民作家の作品や実践活動を創作という視点で分析・評価する。またその実践的アクティビズムが創作活動といかに連動しているか批評分析や調査をもとに解明する。マイノリティ作家を評価するための比較的新しい理論と分析方法の妥当性(またはその限界)を作家と作品について検証する。さらにその創作・実践的活動がオーストラリアの主流社会、多文化社会に及ぼしている「蓄積的」影響を、主流側の言説の変容から考証し創作的進化として理論化・体系化する。その研究成果によりネオ・コスモポリタン的マイノリティ文学を領域として概念化する。
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研究実績の概要 |
・研究報告会および講演会:前期はANZ文学会主催の遠藤不比人氏講演会(2023年7月2日ハイブリッド)参加で研究会を代替した。第1回(2023年12月)は書面で各自の進捗情報を共有した。第2回(2024年1月28日)は研究者・翻訳家のOmid Tofighian氏の講演をオンラインで行った。2024年にこのTofighian氏やBehrouz Boochani氏を迎えてのシンポジウムを企画しており、その打ち合わせを数回行っている。 ・研究の進捗状況:加藤は移動と境界をテーマにした論考2本を共著で刊行、また書評を執筆した。また8月と3月に渡豪しTofighian氏、Michael Ahmad氏らと調査面談を行った。一谷はBehrouz Boochaniの翻訳を刊行し『オセアニア文化事典』の項目を執筆した。原爆文学会講演、また関連するトークイベントやアウトリーチ活動に参加、讀賣や毎日などの新聞記事を執筆した。小杉はAlexis Wright及びキリバスの英米核実験と先住民に関する論文やKathy Jetnil-Kijinerの書評、『平和学事典』の項目を執筆した。佐藤はMichelle de Kretserの作品研究を進め"Scary Monsters"についての口頭発表及び『南半球評論』への論文投稿を準備した。3月に渡豪し研究者に調査面談を行った。湊は豪SF作家Greg EganのSFにおけるマイノリティの扱いを調査しつつ、Mudroorooらオーストラリア・マイノリティ作家のSF的表象について考察を進めた。三宅はマジョリティ作家の応答、特にnational reconciliationに着目して研究を進めGail Jonesの"Sorry"についての論文を執筆刊行、またキャンベラAIATSIS等で資料調査を行った。協力者有満は研究会で知見を提供した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は計上予算によりオーストラリア渡航が可能になり、調査研究を行うことができた。また2年目ということもあり、幾本かの論文執筆とその刊行ができている。課題としては昨年から引き続く研究会の対面開催で、予算的にもなかなか一同が集まる機会を持てていない。オンラインでできることを進め、2024年度には研究成果を共有する機会を複数回持つ予定である。
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今後の研究の推進方策 |
・2024年度の全体の予定:第1回(7月6日)ANZ文学会にBehrouz Boochani氏・Omid Tofighian氏の講演会及び佐藤のMichelle de Kretserに関する研究発表会に参加する。2回目以降は国内外の研究者・作家を招いて対面またはオンラインでの研究会、また進捗報告会を適宜開催する。各自の予定に合わせて訪豪し研究調査を行う。 ・2024年度の各自の予定:加藤は夏期/春期に訪豪、調査面談する。"Global Cultures Crises”掲載の論考を執筆する。一谷は保刈実の翻訳刊行および"Nuclear Colonialism and Transpacific Imagination"掲載の論考を執筆する。小杉はAlexis Wrightの"Praiseworthy" の分析を進める。佐藤は7月に口頭発表、およびその論文を執筆し刊行する。湊はGreg Eganの文献収集と分析を進める。三宅はGail Jonesの「現在時制の外側の創造」と「服喪」の問題の、先住民ドリーミングの観点からの分析を検討する。
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