研究課題/領域番号 |
23K21935
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補助金の研究課題番号 |
22H00663 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所 |
研究代表者 |
浅原 正幸 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 研究系, 教授 (80379528)
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研究分担者 |
加藤 祥 目白大学, 外国語学部, 専任講師 (40623004)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2024年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 単語心象性 / クラウドソーシング / コーパス / 印象評定情報 / リーダビリティ / 比喩 / 印象評定 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、『現代日本語書き言葉均衡コーパス』に出現する語彙に対して、大規模クラウドソーシングにより、ヒトがどのような印象を受けるか(単語心象性)を調査し、データベース化する。具体的には、提示した単語用例の「自然さ」「わかりやすさ」「古さ」「新しさ」「比喩性」について、用例ごとに数十人規模で心象性の評定値を収集する。対象となるテキストは、係り受け・述語項構造・語義・比喩・読み時間が付与されているコアデータの一部とする。構築した単語心象性データベースに基づき、日本語話者の統語・語義・比喩のとらえ方についての各種理論の検証を行う。さらに単語心象性が読み時間に与える影響についても検証する。
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研究実績の概要 |
2023年度は『日本経済新聞記事オープンコーパス』に対して読み時間とともに「自然さ」「わかりやすさ」「古さ」「新しさ」「比喩性」の情報を付与し、読み時間と印象評定情報との対照分析を行った。その結果、「古さ」が読み時間を延ばす一方で、「自然さ」「わかりやすさ」とともに「比喩性」が読み時間を短縮する効果があることを確認した。この内容について日本認知科学会第40回大会にて発表した。 また、国立国語研究所の過去の著作である『動詞の意味・用法の記述的研究』、『形容詞の意味・用法の記述的研究』、『比喩表現の理論と分類』、『現代語の助詞・助動詞』の例文について電子化を行い、印象評定情報の収集を行った。『比喩表現の理論と分類』の電子化については、国立国語研究所論集に論文を発表した。しかしながら、『動詞の意味・用法の記述的研究』、『形容詞の意味・用法の記述的研究』には、旧字旧かなが含まれており、適切に実験協力者に表示することができなかったため、再調査が必要なことが分かった。再調査に必要な作業として、旧字旧かなも含めてデータの再整備手法について検討を行った。 さらに、『現代日本語書き言葉均衡コーパス』に付与した印象評定情報について、文節係り受け情報や分類語彙表の語義情報との対照分析を進めた。この分析により、印象評定と言語的特徴(統語・語義)の相互関係について検討し、日本語表現の特性や意味のニュアンスに関する検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
『動詞の意味・用法の記述的研究』、『形容詞の意味・用法の記述的研究』には、旧字旧かなが含まれており、適切に実験協力者に表示することができなかったため、再調査が必要なことが分かった。
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今後の研究の推進方策 |
『現代日本語書き言葉均衡コーパス』に付与した印象評定情報について、文節係り受け情報や分類語彙表番号の語義情報との対照分析を継続的に進める。 また、『動詞の意味・用法の記述的研究』、『形容詞の意味・用法の記述的研究』の旧字旧かなの正規化を行い、再調査を行う。
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