研究課題/領域番号 |
23K21936
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補助金の研究課題番号 |
22H00664 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02070:日本語学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小林 隆 東北大学, 文学研究科, 名誉教授 (00161993)
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研究分担者 |
松田 美香 別府大学, 文学部, 教授 (00300492)
櫛引 祐希子 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (10609233)
中西 太郎 東北大学, 文学研究科, 准教授 (30613666)
津田 智史 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (30726443)
川崎 めぐみ 名古屋学院大学, 商学部, 准教授 (60645810)
椎名 渉子 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 准教授 (70765685)
澤村 美幸 和歌山大学, 教育学部, 准教授 (80614859)
新井 小枝子 群馬県立女子大学, 文学部, 教授 (90631789)
田附 敏尚 神戸松蔭女子学院大学, 文学部, 准教授 (90645813)
佐藤 亜実 東北文教大学, 人間科学部, 講師 (20829197)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 方言学 / 語用論 / 言語行動 / 地域差 / 談話資料 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「100場面会話」という、言語行動の枠組みに基づく談話資料を全国8地点で作成・分析することにより、新たな研究領域である「方言語用論」のための基盤形成を図ろうとするものである。「100場面会話」は今後の会話収録の一つのモデルとなるものであり、その分析からは、日本語方言における、言語行動、談話、オノマトペ、感動詞、表現法といった分野の語用論的特徴が総合的に明らかになると期待される。
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研究実績の概要 |
本年度の研究実績は次のとおりである。 ①「100場面会話」の作成:この談話資料は、目的別に組織された言語行動の種類に基づき、その全体がとらえられるように設計した100個の場面を収録するものである。種々の談話展開の様相やオノマトペ、感動詞、表現法などの運用面の特徴もこれらの言語行動のバラエティの中で把握する。まず、①-1. 先行4地点の調査では、これまで進めてきた宮城(東北)、東京(関東)、大阪(近畿)、大分(九州)の4地点の作業を継続して行った。また、①-2. 新規4地点の調査の実施では、先行する4地点に加え、山形(東北)、群馬(関東)、京都(近畿)、福岡(九州)の4地点で昨年度新たに収録作業を開始したが、これも引き続き作業を進めた。収録した会話は、継続地点・新規地点ともに第1段階の文字化テキストの作成を行った。 ②補完データの作成整備:「100場面会話」の談話資料を、地点別の詳細調査と、全国分布の把握の観点から補完するためのデータの整備を実施することにしているが、本年度は特に、②-2. 全国分布調資料の整備を行った。具体的には、これまで代表者が実施した全国800地点規模の通信調査データを整備した。「話し方(言語行動)の全国調査」「感動詞〈感情・感覚系、行為系〉の全国調査」の2つについてはすでにデータの整備が完了しているので、「オノマトペの全国調査」について作業を行った。 ③資料の総合的分析による知見の獲得:最終的には①の談話資料に②の補完データを合わせて分析することで、日本語方言における言語運用の概略を把握するとともに、分析の観点や方法についての見通しを得ることを目指す予定である。本年度は2年目となるため、昨年度整備したデータが一定程度蓄積されており、それを使いながら、年3回の研究会を開催したり、学会発表を行ったりして分析を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究はおおむね順調に進展しているが、その理由は次のとおりである。 ①「100場面会話」の作成:このプロジェクトの中核となる部分であるが、先行4地点、新規4地点とも、多少の遅れを出しながらも、順調に収録作業が進んでいる。大阪については、話者の適格性の問題から、当初の話者から別の話者に交代するという手続きを取ったが、新規の話者で収録作業を再開できている。 ②補完データの作成整備:「100場面会話」の談話資料を、全国分布の把握の観点から補完するためのデータ整備として、「オノマトペの全国調査」について予定通りの作業を行うことができた。 ③資料の総合的分析による知見の獲得:年3回の研究会を開催したり、学会発表を行ったりすることで、分析を進めることができている。
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今後の研究の推進方策 |
現在までのところ、ほぼ順調に研究を進めているので、今後も基本的に当初の計画に従ってプロジェクトを継続していく予定である。 一部、「100場面会話」の作成については、会話収録にあたっての適格性の問題から話者の交代を行ったが、そのための作業の遅れは、研究期間内に解消することができる見込みである。
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