• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

資料横断的な漢字音・漢語音データベースの拡充と運用に向けた基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K21937
補助金の研究課題番号 22H00665 (2022-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2022-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分02070:日本語学関連
研究機関早稲田大学 (2024)
跡見学園女子大学 (2022-2023)

研究代表者

加藤 大鶴  早稲田大学, 文学学術院, 教授 (20318728)

研究分担者 中澤 信幸  山形大学, 人文社会科学部, 教授 (30413842)
坂水 貴司  広島経済大学, 教養教育部, 助教 (30825261)
佐々木 勇  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (50215711)
浅田 健太朗  島根大学, 学術研究院人文社会科学系, 教授 (50346045)
肥爪 周二  東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (70255032)
石山 裕慈  神戸大学, 人文学研究科, 准教授 (70552884)
高田 智和  大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 研究系, 教授 (90415612)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
12,610千円 (直接経費: 9,700千円、間接経費: 2,910千円)
2024年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2022年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
キーワード漢字音 / 漢語音 / 位相差 / 文献資料 / データベース / 資料横断的 / 位相 / 音韻史
研究開始時の研究の概要

本研究は、文献資料に現れる漢字音・漢語音データを統合して信頼性の高い巨大なデータベースを構築することで、個別資料論に偏りがちであった研究状況に総合的な学術的視野を作り出し、新たな研究の局面を創出することを目的とする。本DBは、(1)古代から近現代までを貫く時代的通覧性を持ち、(2)漢文資料、和文資料、声明、悉曇、古辞書、音義など位相的な多様性を有し、さらに(3)漢字音と漢語音が対照可能である体裁であることから漢字音から語音形成史をたどることが可能、という特徴を備える。本研究は通史的・資料位相論的、さらには借用語音韻論から一般日本語音韻史に至る研究領域にまでに広くインパクトを与えることになる。

研究実績の概要

今年度は前年度に課題となったデータベースの構造的問題の解決を目指しながら、同様に前年度に目標とした文献資料を中心に新たなデータを実際に加え、仮公開まで運ぶことを目的とした。最終的には新たに26の文献を加え、延べ27万2千行に及ぶデータサイズとなった。これによって平安時代から昭和時代までの、漢文直読・訓読(仏典・漢籍)、和化漢文、音楽資料、和文、辞書資料に及ぶ広い位相的資料を取りそろえ、量的な分析が可能となるところまでたどり着くことができた。さらには新しいデータベースサイト(https://dhsjr.w.waseda.jp)を構築し、データセットを公開するだけでなく簡易検索サイトを実験的に立ち上げ利用者の便宜を図った。
一方、文献の性格が多様になることで、データベースの項目には見直しが必要となった。まず音楽資料に記される節博士を格納する項目を新たに設定した。また欧文資料が加わったことに伴いアルファベットによる字音・語音を示す項目も必要となった。前年度からの課題だった検索用の正規化列はJIS第2水準までの範囲で康熙字典体に統一された。今後は歴史的字音仮名遣いを本データベースで検証しながら、検索用「読み」項目も模索することになる。
今年度は2024年2月に跡見学園女子大学で進捗の報告会を分担研究者らと行った他、1月に東洋学とコンピュータ利用第37回研究セミナー、3月10日の清華大学におけるフォーラム古辞書・漢字音とデータベース2024など外部に積極的な発信を行った。また2023年8月には山口県にて旧栄福寺蔵大般若経の共同調査も行い、個別的な取り組みとは別に、新たな資料の発掘にも力を入れた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

メーリングリストのほか、Discordにて研究に関わる小さな情報も共有し、全体の意思疎通に齟齬がない環境を保持している。いくつかの課題を残す部分もあるが、当初想定しているよりもデータサイズは大きくなり学術的成果も上がってきている。

今後の研究の推進方策

基本的には当初の予定通り進める。ただし新たに加えるべき文献資料、改善を検討すべきデータベース上の問題が発見された場合は、適宜解決を検討する。

報告書

(2件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (39件)

すべて 2024 2023 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (19件) (うち査読あり 7件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 2件、 招待講演 3件) 備考 (1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)

  • [国際共同研究] 清華大学外文系(中国)

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 金春禅竹伝書における特殊モーラ・拗音への節付について2024

    • 著者名/発表者名
      浅田健太朗
    • 雑誌名

      島大言語文化

      巻: 56 ページ: 1-58

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 佼成図書館蔵『首楞厳経』所載「首楞厳神呪」の字音点2024

    • 著者名/発表者名
      坂水貴司
    • 雑誌名

      広島経済大学研究論集

      巻: 46-3 ページ: 11-23

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 『大般若波羅蜜多経』読誦音史上における真興の音注2024

    • 著者名/発表者名
      佐々木勇
    • 雑誌名

      訓点語と訓点資料

      巻: 152 ページ: 39-57

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] かたへの人わらふことにや有けん―『伊勢物語』第八十七段の笑い―2024

    • 著者名/発表者名
      佐々木勇
    • 雑誌名

      国語教育研究

      巻: 65 ページ: 69-78

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 普濟寺版「五部大乗経」は「覆宋版」か(二) : 本文と漢字字体からの検討2023

    • 著者名/発表者名
      佐々木勇
    • 雑誌名

      広島大学大学院人間社会科学研究科紀要. 教育学研究

      巻: 4 号: 4 ページ: 91-100

    • DOI

      10.15027/54748

    • URL

      https://hiroshima.repo.nii.ac.jp/records/2033216

    • 年月日
      2023-12-22
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 三巻本『色葉字類抄』前田家本複製本使用上の注意2023

    • 著者名/発表者名
      佐々木勇
    • 雑誌名

      論叢 国語教育学

      巻: 19 号: 19 ページ: 67-72

    • DOI

      10.15027/54212

    • URL

      https://hiroshima.repo.nii.ac.jp/records/2037377

    • 年月日
      2023-07-31
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 古典の原文を学ぶのはなぜか2023

    • 著者名/発表者名
      佐々木勇
    • 雑誌名

      国語教育研究

      巻: 64 号: 64 ページ: 30-39

    • DOI

      10.15027/53777

    • URL

      https://hiroshima.repo.nii.ac.jp/records/2020902

    • 年月日
      2023-03-31
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] 『朗詠要抄』と『和漢朗詠集』鎌倉期加点本の去声字のふるまいと位相差ー資料横断的な漢字音・漢語音データベースとの比較からー2023

    • 著者名/発表者名
      加藤大鶴
    • 雑誌名

      訓点語と訓点資料

      巻: 151 ページ: 49-64

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 金春禅竹伝書の節付からみた室町期の母音連続2023

    • 著者名/発表者名
      浅田健太朗
    • 雑誌名

      訓点語と訓点資料

      巻: 151 ページ: 138-91

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 十一世紀加点声点から知られる日本呉音の位相差―信州大学日本語学夏季セミナー講演記録―2023

    • 著者名/発表者名
      佐々木勇
    • 雑誌名

      信州大学人文科学論集

      巻: 11-1 ページ: 99-114

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] みなといふはあやまり也―『徒然草』第一五九段の「みな」と「にな」2023

    • 著者名/発表者名
      佐々木勇
    • 雑誌名

      國語國文

      巻: 92-12 ページ: 20-33

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 中世以降の呉音・漢音の分布の変遷と漢字音の一元化2023

    • 著者名/発表者名
      大島英之
    • 雑誌名

      口訣研究

      巻: 51 ページ: 343-362

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 漢字字体と慣用音―「萌」の字音の変遷を例に―2023

    • 著者名/発表者名
      大島英之
    • 雑誌名

      漢字文化研究

      巻: 14 ページ: 126-95

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 西尾市岩瀬文庫蔵延慶二年識語本『和漢朗詠集』の漢字音 ―専修大学図書館蔵本との比較を通じて―2023

    • 著者名/発表者名
      加藤大鶴
    • 雑誌名

      跡見学園女子大学文学部紀要

      巻: 58 ページ: 1-15

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] キリシタン版『落葉集』の漢字音について2023

    • 著者名/発表者名
      大島英之
    • 雑誌名

      日本語学論集

      巻: 19 ページ: 160-141

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] 普濟寺版「五部大乗経」は「覆宋版」か(一) : 書誌的事項からの検討2022

    • 著者名/発表者名
      佐々木 勇
    • 雑誌名

      広島大学大学院人間社会科学研究科紀要. 教育学研究

      巻: 3 号: 3 ページ: 91-100

    • DOI

      10.15027/53383

    • ISSN
      2436-0333
    • URL

      https://hiroshima.repo.nii.ac.jp/records/2033167

    • 年月日
      2022-12-23
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 清原宣賢加点の経書における「声」注記2022

    • 著者名/発表者名
      坂水貴司
    • 雑誌名

      広島経済大学研究論集

      巻: 45 号: 2 ページ: 33-50

    • DOI

      10.18996/kenkyu2022450203

    • URL

      https://hue.repo.nii.ac.jp/records/287

    • 年月日
      2022-11-30
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] 三巻本『色葉字類抄』前田家本に見られる字音注加点法2022

    • 著者名/発表者名
      佐々木勇
    • 雑誌名

      訓点語と訓点資料

      巻: 149 ページ: 62-81

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 中世における呉音漢音混読現象の展開―『色葉字類抄』と『日葡辞書』の漢語語形の比較を通じて―2022

    • 著者名/発表者名
      大島英之
    • 雑誌名

      計量国語学

      巻: 33-6 ページ: 373-388

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 古声楽譜からみた日本漢字音2024

    • 著者名/発表者名
      浅田健太朗
    • 学会等名
      フォーラム古辞書・漢字音とデータベース2024
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 漢字音・漢語音データベース総説2024

    • 著者名/発表者名
      加藤大鶴
    • 学会等名
      フォーラム古辞書・漢字音とデータベース2024
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 資料横断的な漢字音・漢語音データベースの課題と進捗-よりよい運用・連携を目指して-2024

    • 著者名/発表者名
      加藤大鶴
    • 学会等名
      東洋学へのコンピュータ利用 第37回研究セミナー
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] データベースを活用した近現代日本漢字音研究2024

    • 著者名/発表者名
      石山裕慈
    • 学会等名
      フォーラム「古辞書・漢字音研究とデータベース2024
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 文明本節用集の平仄と和訓2024

    • 著者名/発表者名
      大島英之
    • 学会等名
      フォーラム古辞書・漢字音とデータベース2024
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 『朗詠要抄』と『和漢朗詠集』鎌倉期加点本の去声字のふるまい-資料横断的な漢字音・漢語音データベースとの比較から-2023

    • 著者名/発表者名
      加藤大鶴
    • 学会等名
      訓点語学会第128回研究発表会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 漢語のアクセント史研究をめぐる諸問題2023

    • 著者名/発表者名
      加藤大鶴
    • 学会等名
      日本歴史言語学会シンポジウム「日本語の歴史的研究と歴史言語学」
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 中世以降の呉音・漢音について2023

    • 著者名/発表者名
      大島英之
    • 学会等名
      第64回口訣学会夏季全国学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 近世における漢語の語形変化―『庭訓往来』両点本を用いて―2023

    • 著者名/発表者名
      大島英之
    • 学会等名
      令和5年度 東京大学国語研究室会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 資料横断的な漢字音・漢語音データベースの概要と課題2023

    • 著者名/発表者名
      加藤大鶴
    • 学会等名
      研究集会 古辞書・漢字音研究とデータベース2022
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 室町時代における漢語「父母」の語形2023

    • 著者名/発表者名
      坂水貴司
    • 学会等名
      広島経済大学経済学会2022年度第2回研究集会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 個別事例を対象としたデータベース活用―呉音資料における「等」の声調を事例として―2023

    • 著者名/発表者名
      坂水貴司
    • 学会等名
      研究集会 古辞書・漢字音研究とデータベース2022
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 漢字音・漢語音データベースの語彙資源化2023

    • 著者名/発表者名
      高田智和
    • 学会等名
      研究集会 古辞書・漢字音研究とデータベース2022
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] データベースの拡充と字音仮名遣い研究の進展について2023

    • 著者名/発表者名
      石山裕慈
    • 学会等名
      研究集会 古辞書・漢字音研究とデータベース2022
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 文献資料から見たデータベース構築と活用の注意点―古辞書・音義を例に―2023

    • 著者名/発表者名
      佐々木勇
    • 学会等名
      研究集会 古辞書・漢字音研究とデータベース2022
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 近世における呉音・漢音の勢力と混読現象の展開―『日本語歴史コーパス』を用いて―2022

    • 著者名/発表者名
      大島英之
    • 学会等名
      第129回人文科学とコンピュータ研究会発表会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 漢字字体と慣用音―「萌」の字音の変遷を例に―2022

    • 著者名/発表者名
      大島英之
    • 学会等名
      第127回訓点語学会研究発表会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [備考] 資料横断的な漢字音・漢語音データベース

    • URL

      https://dhsjr.w.waseda.jp

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書 2022 実績報告書
  • [学会・シンポジウム開催] フォーラム古辞書・漢字音とデータベース20242024

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi