研究課題/領域番号 |
23K21964
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補助金の研究課題番号 |
22H00692 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 公益財団法人東洋文庫 (2024) 東京大学 (2022-2023) |
研究代表者 |
杉本 史子 (山田史子) 公益財団法人東洋文庫, 研究部, 研究員 (10187669)
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研究分担者 |
菊地 智博 東京大学, 史料編纂所, 助教 (00981961)
林 晃弘 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (10719272)
立石 了 東京大学, 史料編纂所, 助教 (10848873)
稲葉 継陽 熊本大学, 永青文庫研究センター, 教授 (30332860)
箱石 大 東京大学, 史料編纂所, 教授 (60251477)
母利 美和 京都女子大学, 文学部, 教授 (60367951)
中村 覚 東京大学, 史料編纂所, 助教 (80802743)
鶴田 啓 東京大学, 史料編纂所, 教授 (10172066)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2024年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2023年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2022年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
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キーワード | デジタライジング / 史料研究 / 近世史 / 日本史 / データベース / 史料学 / 古文書学 / 史料 / 編纂 / デジタライゼーション / デジタルデータ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、紙の史料集とデジタルデータの双方の特質を再検討し、研究・討論・再解釈化を行う。この過程では、紙媒体の史料集の「選択」「構成」の再解釈をも企図している。本研究では、紙史料集とデジタル化されたデータのふたつを両輪のように動かしていくことにより史料研究を深化することを目指していく。本研究でのデジタライゼーションとは、この研究過程全体を指す。
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研究実績の概要 |
本研究では、①デジタライゼーションによる史料研究、②史料所蔵機関との連携強化による社会連携、③研究交流による研究成果発信を行っている。 ①については、引き続き日本近世史基幹的史料集のデジタルデータ作成を集中的に行い、史料編纂所のデータベースから公開した。『大日本維新史料 類纂之部 井伊家史料』について、17051レコードの索引データを作成・登録・修正して公開したほか、未刊行原稿について843件のデータ化を行った。『大日本近世史料 市中取締類集』の目次データ896件を作成した。さらに、『大日本近世史料 細川家史料』第17巻の本文データを作成・公開した。また、後述のデジタライジング研究会で得た知見をもとに、オンラインによる会議を開催してデータベース改良方針を策定した。 ②については、公益財団法人永青文庫と同文庫所蔵史料のデジタル公開方法について協議を深め、公開の準備作業として目録データの作成を進めたほか、同文庫所蔵史料に関するシンポジウム「近世初期における「御国」と「公儀」」を熊本大学永青文庫研究センターと共同して開催した。 ③については、熊本大学永青文庫研究センターと共に9月にシンポジウム「近世初期における「御国」と「公儀」」を対面・オンラインのハイブリッドにて開催したほか、12月には史料編纂所・同所維新史料研究国際ハブ拠点形成プロジェクト主催の国際研究集会「維新史料研究と国際発信」開催に協力した。また、昨年度開催の国際研究集会「幕末維新史研究と井伊家史料」の成果を『東京大学史料編纂所研究紀要』第34号に掲載した。さらに、デジタル技術やその課題に関する理解を深めるために、デジタライジング研究会を4回開催し、最新の知見を共有した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
③シンポジウム「近世初期における「御国」と「公儀」」の開催を通して、中世から近世にわたる非常に貴重で稀有な史料群である永青文庫史料についての理解を深め、最新の研究成果を共有・発信できた。また、昨年度開催の国際研究集会「幕末維新史研究と井伊家史料」の内容を『東京大学史料編纂所研究紀要』第34号に掲載したことで、改めて成果を学会に広く発信できた。さらに、国際研究集会「維新史料研究と国際発信」の開催に協力したことで、昨年度に引き続き史料編纂所維新史料研究国際ハブ拠点形成プロジェクトとの関係を深め、同プロジェクトが進める幕末維新期貴重史料の研究資源化や幕末維新史研究の英訳グロッサリー研究といった成果を共有することができた。
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今後の研究の推進方策 |
①引き続き日本近世史基幹的史料集のデジタルデータ化を進め、史料編纂所データベースから公開していくほか、データベース自体の改良を進めて、紙媒体の史料集との相互補完的な活用の実現による日本近世史料学の深化を目指す。 ②引き続き公益財団法人永青文庫や熊本大学永青文庫研究センターと協議しながら、永青文庫所蔵史料デジタル公開の準備を進めるとともに、永青文庫所蔵史料についての知見の社会還元を図る。また、『井伊家史料』のデータベース公開について彦根城博物館と連携を深め、より広い利活用を図っていく。 ③デジタライジング研究会も引き続き開催して、デジタル技術に関する理解を深め、デジタライゼーションの深化を目指す。また、本科研を通じて得たデジタル技術に関する知見を広く学会に発信・還元することを目的として、デジタル化技術と歴史研究をテーマにしたシンポジウムを開催する。さらに、本科研で得た成果を史料編纂所研究成果報告としてまとめ、オンライン公開して成果発信を図る。
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