研究課題/領域番号 |
23K21979
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補助金の研究課題番号 |
22H00707 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
後藤 はる美 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (00540379)
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研究分担者 |
伊東 剛史 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (10611080)
高林 陽展 立教大学, 文学部, 准教授 (30531298)
那須 敬 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (40338281)
赤松 淳子 学校法人文京学院 文京学院大学, 外国語学部, 准教授 (60723004)
金澤 周作 京都大学, 文学研究科, 教授 (70337757)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2026年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2025年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 感情 / 感覚 / 身体 / 近代イギリス / 五感 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題は、近代イギリスにおける感覚と感知する行為の歴史的変化と連続を、実証的に明らかにすることを課題とする。これを通じて、現在脚光を浴びている感情の歴史を再検討し、感情史/感覚史における方法論を構築することが最終目標となる。 具体的には、視覚とその他の感覚の相互関係や共感覚にとくに留意しつつ、宗教(16~17世紀・那須)、法(17世紀・後藤)、ジェンダー(18世紀・赤松)、福祉・海事(19世紀・金澤)、動物(19世紀・伊東)、医療(19~20世紀・高林)の観点から事例研究を行う。
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研究実績の概要 |
2023年度は事例研究の推進に力を注ぎ、構成メンバーの各自が長期休暇中にイギリスでの資史料調査を実施するなどしてこの課題に取り組んだ。中間的な成果は研究打合せ会によって共有したほか、論文寄稿などを通じて部分的に公開した。 また、5月に来日した英語圏で感情や感覚の歴史に取り組む若手研究者のS・コーレ氏(ブリストル大学)との面会は、19~20世紀イギリスの感覚(とくに触覚)に関する近刊予定の単著の構想を紹介するオンライン講演会実施に結実した(7月)。氏とは引き続きコラボレーションの可能性について協議を進めている。さらに、代表者・後藤、分担者・赤松は、9月にロンドンで開催された東アジアブリテン史学会に参加し、イギリスおよび韓国のイギリス史研究者とも学術交流を行った。「イギリス史における時代区分」を総合テーマとする同学会からは、政治・経済的時代区分に必ずしも沿わない感情史における時代性の問題を考えるうえで有益な示唆をえた。年度後半には、日本において応用脳科学を専門とする研究者との対話会などを企画し、学際的な研究展開の基盤を見出し始めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
各自の取り組む事例研究に一定の進展がみられた。また、英語圏で活躍する感覚史/感情史の若手研究者や、国内の他分野(人類学、応用脳科学、認知心理学等)との接点ができ、今後の国際的・学際的な研究展開の基盤ができた。
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今後の研究の推進方策 |
5年間の研究計画の折り返し地点となる2024年度は、これまで各自が進めてきた事例研究の中間的成果の発表準備を主要な課題とする。具体的には、年度末あるいは次年度前半をめどに「近代イギリスにおける感覚と感情」をテーマとするシンポジウムを開催すべく準備を進める。これを通じて共同研究としての理論的枠組みの整備に取り組み、最終的な成果公表の重要な基礎とする。並行して、各自の事例研究を引き続き進めるべく長期休暇に資料調査を実施するとともに、メンバー内での研究打ち合わせの機会を定期的に設けて意見交換を行う。
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