研究課題/領域番号 |
23K21994
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補助金の研究課題番号 |
22H00722 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03050:考古学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
植月 学 帝京大学, 付置研究所, 教授 (00308149)
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研究分担者 |
矢野 萌生 千葉工業大学, 次世代海洋資源研究センター, 主任研究員 (30880281)
庄田 慎矢 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 企画調整部, 室長 (50566940)
金井 拓人 帝京大学, 付置研究所, 講師 (60779081)
覚張 隆史 金沢大学, 古代文明・文化資源学研究所, 助教 (70749530)
上條 信彦 弘前大学, 人文社会科学部, 教授 (90534040)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2025年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | 牛馬 / 動物考古学 / 同位体分析 / 脂質分析 / 石器使用痕分析 |
研究開始時の研究の概要 |
牛馬は列島の家畜の中で一貫して重要であった。牛馬にかかわる文化複合がどのような系譜をもち、いかに変容を遂げてきたのかは列島史を理解する上で重要なテーマである。しかし、従来の動物遺体研究では遺存度の制約により時代・地域間の比較が困難であった。本研究では以下の複合的アプローチを用い、牛馬のライフサイクル全体を分析対象とすることでこの限界を克服する。 1.牛馬関連遺物として土器、石器を新たに分析対象とする 2.同位体分析や脂質分析の適用 3.古病理、解体痕分析など動物遺体自体の分析の精緻化 4.現生標本によるレファレンスの整備 以上により検討材料を飛躍的に増大させ、牛馬文化解明のための新たな方法論を確立する。
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研究実績の概要 |
初年度に引き続きレファレンスデータの収集、整備を実施するとともに、出土遺体への応用を進め、各方法論の有効性が確認されつつある。古病理学的分析については海外における現生ウシの指標をもとに、中世鎌倉出土ウシ遺体の分析に着手した。ウマについては引き続き各地域、時代の標本の分析例を蓄積した。解体痕については北海道大学総合博物館において現生標本の解剖をおこない、出土遺体に見られる特徴と比較検討した。皮革利用については佐賀県において実験石器による解体実験を実施した。使用した石器は脂質分析のレファレンス構築のために回収した。出土石器の使用痕分析については北海道と岩手県の古墳時代~古代遺跡における分析を実施し、皮革加工の結果と推定される痕跡を確認した。 同位体分析については鎌倉市由比ガ浜中世集団墓地遺跡出土ウマ集団のストロンチウム同位体分析を実施した。多くの個体で4歳前後に幼・若齢期から変化して近い値に収束するという結果が得られ、都市・鎌倉へのウマの集積について貴重な知見が得られた。 各種分析の対象となる出土牛馬遺体の基礎的分析については千葉、神奈川、青森の複数遺跡で古代~近世資料の報告をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調査班に関しては当初の計画通りに進んでいる。同位体分析、脂質分析に関しては当初の計画に対してやや遅れ気味であるが、分析対象候補の予備的調査と選定は進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
調査班は引き続きウシの古病理分析例を追加するとともにサイズ、性別、年齢との関係を検討する。また、現生野生ウシ標本によるレファレンス作りも実施する。解体痕は引き続き中世牛馬の分析を進めるとともに、遺存良好な古代遺跡の探索も行う。皮革利用に関しては皮鞣しに利用された可能性のある他地域の礫石器や異なる石材の石器の使用痕分析との比較をおこなう。 分析班はすでに分析に着手している遺跡試料を中心に分析を進める。調査班の研究内容に合わせ、東国の古代・中世遺跡を主な対象とする。ストロンチウム同位体分析は酸素・炭素同位体分析を実施済みの試料を主な対象として、東国古代官衙遺跡出土牛馬遺体の来歴を明らかにする。酸素・炭素同位体分析は東国古代官衙遺跡周辺出土牛馬遺体について分析事例を追加する。特に、分析例が少ない牛歯の分析例を増やし、馬との比較をおこなう。脂質分析は東北古代遺跡より出土した礫石器より抽出した脂質の種同定を進め、古代の死牛馬利用の解明を進める。
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