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古代アンデス海岸地方の世界観と景観の動態的研究-文明形成期の事例から

研究課題

研究課題/領域番号 23K21995
補助金の研究課題番号 22H00723 (2022-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2022-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分03050:考古学関連
研究機関法政大学

研究代表者

芝田 幸一郎  法政大学, 経済学部, 教授 (50571436)

研究分担者 宮野 元太郎  東亜大学, 芸術学部, 准教授 (30560586)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
キーワードアンデス / 世界観 / 景観 / 壁画 / モノのエージェンシー / エージェンシー / 考古学 / 編年 / セトルメントパターン
研究開始時の研究の概要

本研究は、停滞している古代アンデス世界観の研究に対し、以下の点から新しい展望を開くことを目的とする。①先行研究に多いインカのエスノヒストリーの一方的援用ではなく、考古学資料の学際的分析に基づき実証的に先インカの世界観を復元することを試みる。②セトルメントパターン研究への応用可能性を示す。③先行研究では乏しかった通時的視点を導入しながら、モノのエージェンシーに焦点を当て、世界観を埋め込んだ神殿や景観の改変が、意図せざる結果として社会変化に結び付いた可能性を示す。本研究は、直近2回の科研費(基盤(C))の成果を総合する形で生まれたものであり、発掘等のフィールドワークは実質的に継続調査である。

研究実績の概要

本研究の目的は、停滞気味の古代アンデス世界観の研究に対し以下2点に焦点を当てたアプローチをとる。(1)考古学調査に基づき実証的な形で世界観を復元する。先行研究のように後世のエスノヒストリーが示す他地域の世界観を一方的に考古資料へ投影するのではなく、恵まれた条件を備えた複数遺跡を発掘し、GISや自然科学分析を組み込んだ学際的研究によって考古資料をベースとした古代アンデス世界観を復元する。景観と世界観を構成する諸要素の配置に共通項を見い出し、セトルメントパターン研究への応用可能性を示す。(2)モノのエージェンシーに焦点を当てながら、新たな研究方向の展望を開く。神殿と壁画という形で世界観が物質化されたことにより、意図せざる結果として、神殿の物質的改変(定期的な増改築など)が世界観の変化、ひいては社会の変化に繋がった可能性を検討する。この議論を拡張して、神殿や住居といった建造物を含む景観全体に適用できるか検討する。
2022年度夏に予定していた発掘調査を延期する必要が生じたため、2022年度末に予備調査を実施した上で、2023年夏に本調査を実施した。上記目的(1)に沿って、ペルー北部アンカシュ州サンタ郡ネペーニャの町を拠点とし、スーテ・バホ遺跡第一次発掘調査、セロ・ブランコⅡ遺跡第一次発掘調査、ワカ・パルティーダ遺跡第四次発掘調査を実施した。第一次調査を実施した2遺跡に関しては、ワカ・パルティーダ遺跡との部分的同時代性が確認され、また後者2遺跡の想定位置から埋葬が出土するなど、研究目的への着実なアプローチを進めた。その一方で、現地状況の変化によって、本研究上重要な居住遺跡であるスーテ・バホⅡ遺跡を発掘できなかったため、これを延期して25年度に実施する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初(申請時)の研究計画では、2022年8~9月にペルー渡航しワカ・パルティーダ遺跡第4次発掘でA区とB区の2地点、スーテ・バホ複合遺跡内のスーテ・バホ、スーテ・バホⅡ、その他地点を第一次発掘(試掘)を実施し、2023年8~9月にスーテ・バホ複合遺跡の第二次発掘(本調査)、セロ・ブランコⅡ遺跡の頂上部と西裾の2地点で第一次発掘を実施予定であった。しかし2022年に不慮の事態によって渡航を延期することになり、年度末の短期渡航で予備調査をした上で、2023年8~9月にワカ・パルティーダB区、スーテ・バホ、セロ・ブランコⅡ西裾の合計3遺跡3地点で発掘調査を実施した。この際、現地事情の変化等から、ワカ・パルティーダA区、スーテ・バホⅡ、セロ・ブランコⅡ頂上部での発掘を延期ないし省略せざるを得なかった。

今後の研究の推進方策

今後、研究目的を達成するためには、現状では少なくともスーテ・バホ遺跡複合の更なる調査が必要である。具体的には、スーテ・バホⅡ遺跡の発掘が最も望ましく、スーテ・バホ遺跡の追加発掘、ワカ・パルティーダA区とセロ・ブランコⅡ頂上部それぞれの小規模発掘も有力な選択肢となる。いずれにせよ、当初(申請時)の研究計画では2023年度までに発掘調査を終える予定だったものを、後ろ倒しすることになる。

報告書

(1件)
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] なし(フリーランス研究者)(ペルー)

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] ペルー北部ネペーニャ市周辺地域における形成期遺跡群の発掘調査2023

    • 著者名/発表者名
      芝田幸一郎、デリシア・レガラード、宮野元太郎
    • 学会等名
      古代アメリカ学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] ペルー北海岸形成期マウンドの立地とその基礎構造―ネペーニャ谷スーテ・バホ遺跡の事例から2023

    • 著者名/発表者名
      宮野元太郎、芝田幸一郎、デリシア・レガラード
    • 学会等名
      古代アメリカ学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [図書] Reconsidering the Chavin Phenomenon in the Twenty-First Century2023

    • 著者名/発表者名
      Burger, Richard and Jason Nesbitt (eds.)
    • 総ページ数
      432
    • 出版者
      Dumbarton Oaks Research Library and Collection
    • ISBN
      9780884024996
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [備考] Proyecto Nepena ペルー・ネペーニャ谷考古学調査

    • URL

      https://nepena.arqueologico.org/

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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