研究課題/領域番号 |
23K22011
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補助金の研究課題番号 |
22H00739 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03060:文化財科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
石丸 恵利子 広島大学, 総合博物館, 研究員 (50510286)
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研究分担者 |
陀安 一郎 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 教授 (80353449)
申 基チョル 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 准教授 (50569283)
米田 穣 東京大学, 総合研究博物館, 教授 (30280712)
日下 宗一郎 東海大学, 人文学部, 准教授 (70721330)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)
2026年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2025年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 多元素同位体 / 動物遺存体 / 土器 / 資源利用 / 社会構成 / 同位体分析 / 多元素 / 移動 / 交流 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、縄文・弥生時代の遺跡資料において「土器胎土のストロンチウム・ネオジム同位体分析」、「イノシシとニホンジカの歯エナメルのストロンチウム・炭素・酸素同位体分析と骨の炭素・窒素同位体分析」、「貝殻の炭素・窒素・酸素同位体分析」の3つの分析視点を中心にデータを構築し、「出土した土器の粘土産出地の推定」、「イノシシ・ニホンジカの狩猟域推定」、「貝類の採集海域の推定」を行い、土器の生産活動と移動の実態、動物資源の獲得と利用の実態を明らかにするものである。 また、遺跡間や地域間の交流、狩猟採集(縄文)社会と農耕(弥生)社会の生業システムの変遷、それらに関わるヒトの動きの歴史を読み取る研究である。
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研究実績の概要 |
土器と動物遺存体の利用実態からヒトの移動や文化圏などの社会動態を追究する本研究課題において、今年度は、土器と貝類の分析を中心に研究を進めた。土器については、昨年度確立した前処理方法に従って改めて西条盆地の弥生遺跡出土土器と遺跡土壌および周辺土壌のストロンチウム・ネオジム・鉛の同位体比を測定して粘土産出地について考察した。土器と遺跡土壌の同位体比が一致しないことや、2遺跡間の同位体比にも差が認められるなど、近接した2遺跡の粘土産地や土器製作の実態を知るうえで有益な情報が得られた。これらの結果を受けて、さらに遺跡周辺地域の土壌の同位体比を測定する必要があることが課題として得られた。 また貝類については、産地が異なる3海域の現生貝殻1種と近接する海域が異なる3地域の遺跡から出土した貝類資料1種において2つの前処理方法によってコンキオリンを抽出し、炭素・窒素同位体比を測定した。0.5gから2.0gの貝殻粉末からコンキオリンの抽出を行い、抽出した試料0.3㎎から0.5㎎で同位体比を測定することができた。分析値を考察した結果、抽出方法に一部課題が残った。 本課題研究において得られた研究の成果は、学会発表2件とシンポジウム2件、招待講演1件、研究集会1件、講座3件で報告して情報発信した。 本課題研究では縄文・弥生時代の資料を主な対象としているが、今年度、関連する遺跡として縄文1遺跡、弥生2遺跡、近世3遺跡、近代2遺跡についても資料調査を進めることができ、今後の資料選定や動物資源利用の考察において有益な情報が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
貝類の炭素・窒素同位体分析の結果、前処理が不十分であったと考えられる値が得られたため、改めて貝殻からのコンキオリン抽出の前処理方法を検討する必要があることが課題として残ったため、本格的な資料の分析に進むことができなかった。 そのため、資料調査や検討会などが予定通りに進められず、計画がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今年度末までに、貝殻の前処理の一部を代表者機関で実施する体制を整えたため、貝殻の前処理で課題となった点を次年度の早い段階で解決させ、本格的な分析に着手する。また土器の分析においても、遺跡周辺土壌のデータをさらに収集することが必要となったため、それらの資料調査も早い段階で終えることを第一優先で研究を進める。 以上の点に早急に取り組み、哺乳類、貝類、土器などの各資料の産地解明のための同位体分析の資料数を増やし、またこれまで以上に研究分担者及び協力者との情報交換を重ねて本研究の推進に努める。
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