研究課題/領域番号 |
23K22038
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補助金の研究課題番号 |
22H00766 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藏本 龍介 東京大学, 東洋文化研究所, 准教授 (60735091)
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研究分担者 |
高野 さやか 中央大学, 総合政策学部, 准教授 (20586656)
岡部 真由美 中京大学, 現代社会学部, 准教授 (40595477)
中尾 世治 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教 (80800820)
石森 大知 法政大学, 国際文化学部, 准教授 (90594804)
門田 岳久 立教大学, 観光学部, 准教授 (90633529)
金子 亜美 立教大学, 異文化コミュニケーション学部, 准教授 (90837270)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2025年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 聖典宗教 / 教義 / 人類学 / 聖典 / 宗教 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、「(聖典)宗教」を「社会」の想像/創造を可能にする「教義」、「社会」を「教義」の探究を通じて結びついたヒト・モノのネットワークと定義し、仏教、キリスト教、イスラム教および「聖典化」した民間伝承を事例として、「宗教」と「社会」の相互構成的プロセスを、現地調査を通じて民族誌的・歴史的に明らかにする。同時に、その成果を相互に比較検討することによって、「聖典」をもつということがこのプロセスをどのように特徴づけているかという問題について、より一般的な答えを提示する。こうした作業を通じて、仏教・キリスト教・イスラム教に関する学術的研究だけでなく、人類学・宗教学一般に対する理論的貢献を目指す。
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研究実績の概要 |
今年度は、全体研究会とフィールドワークを実施した。 (1)全体研究会:全3回の研究会を実施した(2023年5月27日:神学と人類学の関係、2023年7月15日:Smith, Wilfred Cantwell 1993 What Is Scripture?: A Comparative Approach. Fortress Prの検討、2024年2月28日:現代日本におけるタイ系寺院の展開過程)。 (2)フィールドワーク・文献研究:全体研究会での議論を踏まえつつ、各メンバーがフィールドワーク・文献研究を実施した。①藏本は日本における仏教寺院と神社を対象として仏典や伝承のエージェンシーについて情報収集を行ったほか、上座部仏教における仏教史書の役割について検討した。②岡部はタイと日本で上座部仏教寺院における仏典知識の継承に関するフィールドワークを行ったほか、タイの非営利組織に関する文献研究を行った。③金子は文化人類学および中南米地域研究の分野を中心に、キリスト教宣教に関する文献研究をおこなった。④石森はメラネシア地域、とくにソロモン諸島におけるキリスト教宣教に関する文献研究を行った。⑤中尾はノースウェスタン大学アフリカ・イスラーム思想研究所の客員研究員として、西アフリカ・イスラーム史研究の研究発表と研究交流をおこなった。⑥高野はインドネシアにおける宗教関連の裁判の状況についてフィールドワークを行った。⑦門田は政教分離に関する「宗教」言説の分析を、新聞記事や凡例データベース等を用いて実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の最も重要な目的は、先行する関連研究を整理しながら、「聖典宗教の人類学」という研究視座を鍛えること、そして各メンバーが個別のフィールドで行ってきた研究をこの問題枠組みにおいてすり合わせることにあった。この目的は、全3回の研究会において十分に達成されたと考える。
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今後の研究の推進方策 |
今後はこれまでの研究会での成果を踏まえ、各メンバーがフィールドワークおよび文献調査を実施し、その成果を国内研究会において定期的に共有していく。さらに研究成果発表(国内外の学会での発表や論集など)についての議論も始める。
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