研究課題/領域番号 |
23K22044
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補助金の研究課題番号 |
22H00772 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 (2023-2024) 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) (2022) |
研究代表者 |
八代 嘉美 藤田医科大学, 橋渡し研究シーズ探索センター, 教授 (30548566)
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研究分担者 |
水町 衣里 大阪大学, 社会技術共創研究センター, 准教授 (30534424)
金子 新 京都大学, iPS細胞研究所, 教授 (40361331)
服部 宏充 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (50455581)
大日向 康秀 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (70415107)
東島 仁 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 准教授 (80579326)
タヤンディエー ドゥニ 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (80738302)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2025年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 幹細胞 / オルガノイド / バイオアート / サイエンスフィクション / 社会対話 / 再生医療 |
研究開始時の研究の概要 |
多能性幹細胞の研究は、人類が宿命的に持ち続ける「生命とは何か」という問いの答えに近づき、新たな疾患の治療法を生み出す等が期待される一方、人類の伝統的・保守的生命観と乖離するとして否定的な捉え方も少なくない。本研究では 1)科学や技術を扱ってきた文学や映像・漫画の分析を行い一般社会の生命科学への意識を探る、 2)実際に再生・発生学研究やバイオアートを用いて題材を創出し、人工知能による支援システムを用いて社会との対話を行う。 これらの活動を行うことによって、「ヒトの生命」のイメージについての考察を行い、未来の動向を予測し、ポップカルチャーを用いる科学と社会が協働し新たな生命像を構築する方法論を探る。
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研究実績の概要 |
本研究では、実際の再生医療研究とバイオアート、そしてSFに描かれてきた生命 科学と未来像を探るとともに、実施の科学研究とバイオアートを題材に、非専門家と専門家 の対話を行い、社会が持つ「生命のイメージ」、「創りたい未来」を探ることを企図している。本年度は、社会対話等の準備段階として、基盤的な意識調査、対話マテリアルの創出、試行的なワークショップの開催を行った。東島は大学生を対象にした試行的なワークショップを開催した。本WSは幹細胞研究とSTS研究を手掛ける八代、胚オルガノイド研究者であり分担者である大日向が科学的・社会的な胚オルガノイドの研究について概説し、外部から招聘したサイエンスフィクション領域の編集者によるセミナーを実施し、参加者によるライフサイエンスに紐づくフィクションのプロットを検討し、その意識をのありかを探った。また、八代は生命科学に関する既存作品の理解度と、生命科学に対する受容度の関係性を理解するため、インターネットパネルを用いた意識調査を実施した。マテリアル創出としては、水町はオルガノイド研究をまとめたリーフレットを作成し、次年度以降の対話のための準備を実施した。本プロジェクトの特徴である、自プロジェクト内での対話題材創出として、大日向が研究を実施し、従来の胎盤幹細胞の樹立・維持に必要なFGFシグナリングの正の制御の他に、8つの因子の経路が関与している可能性を得るなど、着実な進展を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前述の通り、本年度は社会対話等の準備段階として、基盤的な意識調査、対話マテリアルの創出、試行的なワークショップの開催を行った。ワークショップの試行では今後の実施内容についての課題の検討が実施できたほか、リーフレットなどの準備の進展、パネル調査による社会的な意識のおおまかな把握などが実施できている。また、実際の対話題材についても着実な進展があり、一般に提示することによって専門家・非専門家の意識の相違を把握するための状況は進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
本年度もワークショップを開催し、意識の理解度等を把握するほか、新たに分担研究者に金子新が加入し、細胞の初期化およびがん免疫に関する対話題材の創出を担当するなど、着実に研究を展開する基盤を整えている。
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