研究課題/領域番号 |
23K22109
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補助金の研究課題番号 |
22H00838 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
森田 穂高 一橋大学, 経済研究所, 教授 (00791956)
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研究分担者 |
佐藤 進 一橋大学, 経済研究所, 講師 (40876710)
荒 知宏 福島大学, 経済経営学類, 准教授 (80648345)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2025年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2024年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | 水平的資本提携 / 垂直的資本提携 / 社会厚生 / 競争政策 / 権限移譲 / 企業間提携 / 部分的結合 / 資本提携 / 人的資本投資 / 垂直的品質差別化 / 組織内権限移譲 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、企業間の株式所有による部分的結合を伴う資本提携に関して、水平的競争関係にある企業間の資本提携(水平的資本提携)と垂直的取引関係にある企業間の資本提携(垂直的資本提携)のそれぞれについて、提携企業間の部分的結合水準が内生的に決定される新たな理論枠組みを構築し、資本提携が社会厚生に及ぼす影響を分析してその競争政策上の含意を探索する。資本提携による効率的な生産配分の実現、資本提携が知識の移転・流出に及ぼす影響、資本提携と人的資本投資の相互連関を理論的に研究し、資本提携が社会厚生に及ぼす影響を分析して競争政策への含意を探索する。
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研究実績の概要 |
自国企業と外国企業との水平的資本提携に関しては、自国企業が2社の場合についての分析が進んだ。モデルの比較静学分析と競争政策上の含意の検討を進める中で、自国政府をゲームのプレーヤーとみなして、その果たすべき役割を分析すること、具体的には、外国企業が自国企業のうちの1社と部分的結合関係を持とうとする時、自国政府が結合レベルの上限だけでなく下限をも指定できるモデルを分析することの重要性が認識され、今後の課題となった。水平的資本提携と人的資本投資に関しては、基本モデル分析に基づく提携企業間の部分的結合分析が進んだ。モデルの比較静学分析と競争政策上の含意を進める中で、企業が持つ製品市場および労働市場における支配力と消費者余剰・労働者余剰との関係への部分的結合の影響を分析することの重要性が認識され、今後の課題となった。垂直的資本提携について、垂直的品質差別化財(高品質財と低品質財)を生産する2企業が共通の中間財供給川上企業と資本提携する場合の分析に関しては、2企業が競争するなかでの川上企業との資本提携分析は複雑すぎて分析不可能であることが判明する一方、2企業が競争しない状況で意味のある比較静学分析と競争政策上の含意の検討が可能であることが認識された。また、垂直的資本提携の基本ロジックを、利益最大化のみを追求する企業と消費者余剰を自己の便益に内部化する従業員との関係における権限移譲の在り方の分析に応用できることが認識され、今後の課題となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者と研究分担者が協力しつつ、各自の担当分野において、研究分析が進む一方、今後の課題が残された。自国企業と外国企業との水平的資本提携に関しては、自国企業が2社の場合についての分析が進んだが、競争政策上の含意の検討に関しては、自国政府をゲームのプレーヤーとみなして分析することが望ましいことがわかり、その分析は未だ途上である。水平的資本提携と人的資本投資に関しては、企業が持つ製品市場および労働市場における支配力と消費者余剰・労働者余剰との関係の分析が進んだが、その部分的結合の影響分析は今後の課題である。垂直的資本提携に関しては、2企業が競争するなかでの川上企業との資本提携分析は複雑すぎて分析不可能であることが認識される一方、2企業が競争しない状況で意味のある比較静学分析と競争政策上の含意の検討が可能であることが認識された。
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今後の研究の推進方策 |
自国企業と外国企業との水平的資本提携に関しては、政府をゲームのプレーヤーとみなしてその果たすべき役割を分析して、モデルの比較静学分析と競争政策上の含意の検討を進める。水平的資本提携と人的資本投資に関しては、企業が持つ製品市場および労働市場における支配力と消費者余剰・労働者余剰との関係に、企業間の部分的結合がどのように影響するかを分析してモデルの競争政策への含意を検討する。垂直的資本提携に関しては、川下企業が川上企業に知識を移転することができ、さらには川上企業が移転された知識を別の川下企業に再移転できるという設定のモデルにおいて川上企業と川下企業の部分的結合レベルが内生的に定まるモデルの分析を完成させる。さらに、利益最大化のみを追求する企業と消費者余剰を自己の便益に内部化する従業員との関係における権限移譲の在り方を分析するモデルの分析を進め、その社会厚生への含意を検討する。
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