研究課題/領域番号 |
23K22116
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補助金の研究課題番号 |
22H00845 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
胡 云芳 神戸大学, 経済学研究科, 教授 (30379466)
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研究分担者 |
三野 和雄 京都大学, 経済研究所, 特任教授 (00116675)
大土井 涼二 関西学院大学, 経済学部, 教授 (90433292)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2026年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 国際貿易 / 経済成長 / 金融発展 / 企業の動態 / 企業動学 / 資本移動 / 金融市場の効率性 / 資本の国際間移動 / 成長格差 / 開放経済 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、世界経済で発生する実質ショックや金融ショックからの回復における国際格差現象に焦点を当て、国際貿易や企業の動態を通じて1国の金融発展が果たす役割を調査する。動学的な一般均衡貿易モデルの枠組みを用いて、1国の金融市場の効率性、企業の国際展開の選択、および貿易収支などのさまざまな側面から経済メカニズムを解明し、通商政策やマクロ経済政策の役割を発信すると同時に、低迷する経済における持続的経済成長への解決策を提示することを目指している。
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研究実績の概要 |
本研究は、世界経済に生じる実質ショックや金融ショックからの回復における国際格差現象に焦点を当て、国際貿易や企業の動態を通じて一国の金融発展が果たす役割を調査することを目的とする。そのために、あらゆる市場を考慮した一般均衡モデルの枠組みを用いて、成長する大国の経済間の貿易関係や、生産性の異なる各国企業による国内外の市場への参加意思決定などを検討する。この研究の大きな特徴は、各国の企業に対する資金調達の安さを示す金融市場の効率性を考慮し、企業の国際展開の選択や貿易収支などのさまざまな側面から経済メカニズムを解明できることである。したがって、通商政策やマクロ経済政策の役割を発信すると同時に、停滞する経済の中で持続的な経済成長を実現するための解決策を提示することも可能である。
今年度は、前年度までに構築した基本モデルをもとに、最新の文献や実際の経済データを検討し、理論モデルから得られた結果が現実経済をどの程度説明できるかを確認し、そのメカニズムの分析も行った。この研究から得られた結論の一つは、たとえば、金融危機などのショックによる一国の金融市場の効率性の低下は、他国の金融システムに与える直接的な影響は大きくないとしても、貿易関係を通じて相互につながっている他国経済にマイナス効果を大きく波及する可能性があるということである。これらの研究成果は学術論文にまとめられ、英文の学術雑誌に投稿した。
これまでの研究成果を踏まえ、今後は世界経済環境の変化における通商政策やマクロ経済政策に関する研究に取り組んでいく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の基本モデルの構築と解析は予定通り完了し、今後は金融危機やコロナなどのショックによる長期停滞環境での経済政策の効果を動学的一般均衡のフレームワークで明らかにする研究を継続していく。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の後半では、これまでの研究を継続し、前半の学術成果を踏まえ、長期停滞やコロナなどのショック後の経済政策の効果を動学的一般均衡のフレームワークで明らかにする。この枠組みを明確にすることに加えて、適用される政策の含意を広めることもできるようにする。まず以下の2つのトピックスを進める予定である:1)開放経済におけるマクロ経済政策の役割。2)関連政策の厚生分析を行う。
具体的な実施計画。これまでと同様に、科研メンバー全員がそれぞれの役割を分担し、定期的に研究打ち合わせを開催する。 金融政策を含む関連文献を整理し、拡張モデルの理論分析を行う。政策がもたらす厚生への影響を分析する可能性を模索しながら関連データの収集や準備をする。基本的な結果が得られましたら、研究集会やセミナーで報告し、積極的に研究交流を行い、コメントを求める。
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