研究課題/領域番号 |
23K22174
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補助金の研究課題番号 |
22H00903 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉田 純 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (40240816)
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研究分担者 |
伊藤 公雄 京都大学, 文学研究科, 名誉教授 (00159865)
太田 出 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (10314337)
野上 元 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (50350187)
植野 真澄 公益財団法人政治経済研究所, その他部局等, 研究員 (50446275)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 12,610千円 (直接経費: 9,700千円、間接経費: 2,910千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 戦争観・平和観 / ミリタリー・カルチャー / 安全保障 / 自衛隊 |
研究開始時の研究の概要 |
「ミリタリー・カルチャー」の概念を枠組みとして、自衛隊退職者に対する意識調査を行い、その結果に基づいて、現代日本の戦争観・平和観とその歴史・文化的背景を社会学的に分析する。それにより、現代日本の戦争観・平和観およびその歴史・文化的背景の構造的布置状況を解明し、今後の日本の平和・安全保障問題をめぐる討議に貢献しうる新たな学術的知見を創出する。
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研究実績の概要 |
(1)定例研究会での文献レビューにより、現代日本の戦争観・平和観や安全保障環境・安全保障政策に関連する、社会学・政治学・歴史学等の領域における最新の関連研究の知見を集約した。 (2)当初は、戦争観・平和観に関する意識調査(第2年度に実施)の対象者として、日本で生活する外国人を予定していたが、2022年2月に開始されたロシアのウクライナ侵攻をはじめとする安全保障環境の激変や、日本の安全保障政策の大きな転換(安保関連3文書の改定など)を考慮し、定例研究会での慎重な検討の結果、対象者を自衛隊退職者に変更することになった。自衛隊退職者は、かつては軍事専門職として防衛の任に当たり、かつ現在は一般市民として地域社会の中で生活しているという両面性をもつため、その戦争観・平和観を分析することにより、軍事専門職と一般市民との意識の乖離を架橋し、現代日本の戦争観・平和観に関するより客観的な知見が得られると予想された。 (3) (2)を前提として、第2年度に実施する意識調査の質問項目の詳細な再検討をおこない、調査票の素案を設計した。調査票設計にあたっては、対象者が上述のような両面性をもつ人びとであることを念頭に置きながら、その戦争観・平和観やミリタリー・カルチャーの構造的布置状況の全体像を探索的に解明することに主眼を置いた。調査項目としては、安保関連3文書、安全保障環境、防衛政策、防衛体制、「日本有事」の可能性、および自衛隊の組織等についての考えを問う設問を中心とした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「研究実績の概要」欄に記載の通り、戦争観・平和観に関する意識調査(第2年度に実施)の対象者を、当初予定していた日本で生活する外国人から、自衛隊退職者に変更するという大きな計画変更が生じた。しかしながら、この変更を踏まえて、自衛隊退職者を対象とする意識調査の準備は順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
「ミリタリー・カルチャー」の概念を枠組みとして、Webモニター調査の方法により自衛隊退職者に対する意識調査を行い、その結果に基づいて、現代日本の戦争観・平和観とその歴史・文化的背景を社会学的に分析する。自衛隊退職者は、かつては軍事専門職として防衛の任に当たり、かつ現在は一般市民として生活しているという両面性をもつため、その戦争観・平和観を分析することにより、軍事専門職と一般市民との意識の乖離を架橋し、現代日本の戦争観・平和観に関するより客観的な知見が得られると予想される。
その分析により、現代日本の戦争観・平和観およびその歴史・文化的背景の構造的布置状況を解明し、今後の日本の平和・安全保障問題をめぐる討議に貢献しうる新たな学術的知見を創出する。
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