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障害者における災害準備性と人権に関する国際研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K22196
補助金の研究課題番号 22H00925 (2022-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2022-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分08020:社会福祉学関連
研究機関金沢大学

研究代表者

堤 敦朗  金沢大学, 融合科学系, 教授 (20536726)

研究分担者 井筒 節  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (00392449)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
16,510千円 (直接経費: 12,700千円、間接経費: 3,810千円)
2025年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2023年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
キーワード災害準備性 / 障害者 / 人権 / 国際保健 / 社会福祉 / 精神保健 / 障害者の権利 / 災害
研究開始時の研究の概要

本研究は4年計画である。初年度は、先行研究等のレビューを行いデータ収集の準備を始める。2年目は、そのフィリピン語版の信頼性・妥当性のデータ解析を実施し、尺度の有用性を確立し、論文執筆を行う。同時に、日本・フィリピンにおいて災害準備性と人権のデータ収集を開始する。3年目にデータ収集を完了する。データ収集完了後、障害者の災害準備性、人権についてデータ解析を実施し、それぞれの状況を明らかにする。また、災害準備性と人権状況との関連について統計解析を行う。統計解析が終了次第、論文執筆を行う。最終年度は、主として論文執筆を行い国際誌に投稿、学会発表など学術的成果を出す。

研究実績の概要

研究活動は、災害時における障害者の権利保護と準備性を中心に展開され、多岐にわたる成果を達成することができた。この研究は、障害者が災害にどのように対処しているか、またそれに伴う人権の問題を定量的に評価するための尺度の開発とその標準化を目指すものである。具体的には、フィリピンをフィールドとして、障害者の災害準備性と人権状況に関する広範囲なデータ収集と統計分析を行い、障害者が直面する具体的な課題を明らかにした。これらのデータをもとに国際的な議論を引き起こすための基盤を築いた。このプロジェクトにより、障害者の災害に対する準備不足と、それがもたらす人権問題の深刻さを示した。また、「レジリエンス向上のための災害準備性チェックリスト」のフィリピン語版の開発と試験を行い、その信頼性と妥当性を検証した。これにより、現地の文化と言語に適応した研究ツールが提供され、より正確で文化的に敏感なデータが収集可能となった。このチェックリストは、障害者が直面する災害時の課題を具体的に把握し、対策を講じる上で非常に有効なツールと評価されている。さらに、これらの研究成果をもとに、日本やフィリピンにおける政策策定や啓蒙活動に資する教材の開発にも取り組んでいる。国際誌にも論文を掲載しており、災害準備性と人権保護の両面から障害者支援の質を向上させることが期待される。加えて、他の国での展開を含め、スケールアップさせた形でのさらなる発展的な研究を目指したい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

進捗状況は、計画通りに順調に進行しており、その過程で得られた成果も期待以上である。本研究では、災害時における障害者の権利保護と災害準備性に焦点を当てており、これに関するデータ収集と分析をフィリピンで行っている。障害者が直面する具体的な課題を定量的に明らかにすることが主な目的であり、その目標達成に向けて大きな進展があった。特に、フィリピンでの広範なデータ収集活動は順調である。また、研究に基づいて開発された「レジリエンス向上のための災害準備性チェックリスト」のフィリピン語版と日本語版の信頼性と妥当性が確立された。さらに、この研究から得られる知見をもとに、フィリピンにおける政策策定や教育資材の開発に貢献していることも大きな進捗である。障害者の災害準備性を高めるための政策提言や啓蒙活動が、研究成果を基に展開されている。この研究はまた、障害者の人権問題という社会的意義も大きく、障害者が直面する様々な課題に対する意識が向上している。

今後の研究の推進方策

今年度の研究計画では、障害者の災害準備性と人権保護に焦点を当てて、以下の主要な活動を展開する予定である。日本とフィリピンでの既存の研究を基に、引き続きデータ収集を行い、完了する予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 2件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [国際共同研究] ムンティンルパ市/世界保健機関(フィリピン)

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] A comparison of traumatic experiences and human rights violations of persons with mental health conditions or psychosocial disabilities and persons with other disabilities2023

    • 著者名/発表者名
      Hashimoto Jin、Izutsu Takashi、Sunagozaka Shodai、Iiyama Satoshi、Tsutsumi Atsuro
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 18 号: 11 ページ: 0292750-0292750

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0292750

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Effect of Diversity Education on Young Adolescents in Japan: Toward the “Do No Harm” Principle2023

    • 著者名/発表者名
      Izutsu Takashi、Sunagozaka Shodai、Yamada Yuhei、Tsutsumi Atsuro
    • 雑誌名

      International Journal of Environmental Research and Public Health

      巻: 20 号: 6 ページ: 4900-4900

    • DOI

      10.3390/ijerph20064900

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書 2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Effectiveness of Psychological First Aid e-Orientation among the General Population in Muntinlupa, the Philippines2023

    • 著者名/発表者名
      Iiyama Satoshi、Izutsu Takashi、Miyamoto Yuki、Benavidez John Russel Manuel、Tsutsumi Atsuro
    • 雑誌名

      International Journal of Environmental Research and Public Health

      巻: 20 号: 2 ページ: 983-983

    • DOI

      10.3390/ijerph20020983

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Exposure to drug-related killings and its psychological consequences in the Philippines.2023

    • 著者名/発表者名
      Yamada Chika、Tsutsumi Atsuro、Izutsu Takashi、Matsuo Hiroya
    • 雑誌名

      Traumatology

      巻: 29 号: 2 ページ: 202-210

    • DOI

      10.1037/trm0000416

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] 精神科医療通訳の「患者擁護」について2022

    • 著者名/発表者名
      周英、堤敦朗
    • 雑誌名

      日中医学

      巻: 37 ページ: 59-62

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 多様性教育が中学生の精神保健に与える影響2023

    • 著者名/発表者名
      砂子阪将大 , 井筒 節 , 堤 敦朗
    • 学会等名
      第41回日本社会精神医学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 大学生における精神科医療サービスアクセスへの阻害要因に関する研究2023

    • 著者名/発表者名
      砂子阪 将大 , 堤 敦朗 , 田中英三郎
    • 学会等名
      第41回日本社会精神医学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 日本における医療通訳(特に精神科医療通訳)が受ける心理的影響に関する研究:質的研究2023

    • 著者名/発表者名
      周英 , 堤敦朗 , 砂子阪将大
    • 学会等名
      第29回多文化精神学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [図書] 国際精神保健・ウェルビーイング ガイドブック2022

    • 著者名/発表者名
      井筒 節、堤 敦朗
    • 総ページ数
      204
    • 出版者
      金剛出版
    • ISBN
      9784772419239
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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