研究課題/領域番号 |
23K22249
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補助金の研究課題番号 |
22H00978 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
木村 拓也 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (40452304)
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研究分担者 |
荒井 克弘 独立行政法人大学入試センター, 研究開発部, 客員教授 (90133610)
大塚 雄作 国際医療福祉大学, 赤坂心理・医療福祉マネジメント学部, 教授 (00160549)
林 洋一郎 慶應義塾大学, 経営管理研究科(日吉), 教授 (70454395)
西郡 大 佐賀大学, アドミッションセンター, 教授 (30542328)
立脇 洋介 九州大学, アドミッションセンター, 准教授 (50511648)
中世古 貴彦 九州産業大学, 基礎教育センター, 講師 (50757656)
竹熊 尚夫 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (10264003)
花井 渉 九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (60783107)
田中 光晴 国立教育政策研究所, 国際研究・協力部, フェロー (00583155)
渡辺 雅幸 びわこ学院大学, 教育福祉学部, 准教授 (00780909)
牧 貴愛 広島大学, 人間社会科学研究科(国), 准教授 (80610906)
関口 洋平 畿央大学, 教育学部, 准教授 (90753640)
江幡 知佳 独立行政法人大学入試センター, 研究開発部, 助教 (20908157)
姜 姫銀 広島大学, 外国語教育研究センター, 助教 (20855176)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2023年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
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キーワード | 大学入学者選抜 / 公正知覚 / 国際比較 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,大学入学者選抜統一試験が、高等教育の大衆化・国際化・情報化という大きな変化の中で、如何に制度としての公平性・公正性を担保しているのかについて学際共同研究を行うものである。資格試験制度と選抜試験制度とがモザイク状に混在するアジア各国の大学入試制度に着目し、時代の変化と共に制度設計が益々困難となりつつある、大学入学者選抜統一試験に焦点を当てる。本研究では、教育計画論の立場から大衆化に代表される変化の中での大学入学者選抜統一試験の課題を理論的に精査し、比較教育学の立場からその制度変容(改革経緯)と制度設計の具体を精査し、社会心理学の立場から受験生の納得感を公正知覚の観点で計量分析を行う。
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研究実績の概要 |
研究「大学入学者選抜統一試験における制度変容と公正知覚に関する国際比較研究」は,大学入学者選抜統一試験が、高等教育の大衆化・国際化・情報化という大きな変化の中で、如何に制度としての公平性・公正性を担保しているのか?について、教育計画論、比較教育学、社会心理学の3分野の立場からの学際共同研究を行うものである。資格試験制度と選抜試験制度とがモザイク状に混在するアジア各国の大学入試制度に着目し、中でも、時代の変化と共に制度設計が益々困難となりつつある、大学入学者選抜統一試験に焦点を当てる。本研究では、教育計画論の立場から、大衆化に代表される変化の中での大学入学者選抜統一試験の課題を理論的に精査し、比較教育学の立場から、その制度変容(改革経緯)と制度設計の具体を精査し、社会心理学の立場から、受験生の納得感を公正知覚の観点で計量分析を行う。大学入学者選抜統一試験が、上記の高等教育の大衆化・国際化・情報化という大きな変化の中で、如何に制度としての公平性・公正性を担保できるのか?というのが、本研究課題の核心をなす学術的な問いである。3つの大きな時代の変化の中で、実施側の論理として、制度設計可能な範囲を見定め、受験生側の心理として、公正知覚を分析し、その上で、各地の教育制度固有の地域文脈に応じた、制度のフェアネス・マネジメントが如何に可能となり得るのか?が制度設計を念頭に置いた本研究の持つ本質的な問いである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
大学入学者選抜における公正観尺度(Justice and Fairness for University and College Entrance Examination Scale:JFUCEE)の作成と信頼性,及び,妥当性の検討を行い、1 年目の調査については、社会心理学に基づく公正知覚に関する研究を、日本 700、タイ 250、ベトナム 200、豪州 500 のサン プルで、公正知覚に関する調査を行った。また、中国400、香港165、台湾133のサンプルで、公正知覚に関する調査票の入稿も1年目に終了した。また、当初は想定になかった国際バカロレアの公正公平に関する情報収集も行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の分析枠組を4層に設定する。1地域文脈(教育課程と大学入学経路の多様化、接続方法及び順序)、2テスト性能(目的・難易度・範囲)、 3実施側の論理(理念、資質・能力・属性、学生像、実施主体[政府の介入度を含む]、利害調整、4受験者側の心理(公正知覚)である。つまり、1 地域文脈と統一試験としての2テスト性能の組み合わせが、3実施側の論理を規定し、それと4受験者側の心理と利害調整した結果が「統一試験制度」であるとの仮説の元で分析し、各国における大学入学者選抜統一試験の制度設計における公平性・公正性担保の成立要因、及び、利害 調 整を比較可能な形で明らかにする。令和5年度は、2年目の調査については、社会心理学に基づく公正知覚に関する研究を、中国400、香港165、台湾133のサンプルで、公正知覚に 関する調査を行う。また、国際バカロレアの公正公平に関する情報収集も引き続き行う。統一試験制度については、中国・韓国・香港・ タイ・ベトナム、マレーシアのアジア各国の制度について、共通枠組みに基づいて、研究会を行う予定である。
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