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子どもの経験を起点とした接続期カリキュラムとその評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K22261
補助金の研究課題番号 22H00990 (2022-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2022-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分09030:子ども学および保育学関連
研究機関琉球大学

研究代表者

岡花 祈一郎  琉球大学, 教育学部, 准教授 (50512555)

研究分担者 山内 紀幸  神戸女子大学, 文学部, 教授 (10352808)
倉盛 美穂子  日本女子体育大学, 体育学部, 教授 (90435355)
中西 さやか  佛教大学, 社会福祉学部, 准教授 (40712906)
武内 裕明  弘前大学, 教育学部, 准教授 (50583019)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
15,080千円 (直接経費: 11,600千円、間接経費: 3,480千円)
2025年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
キーワード接続期カリキュラム / 子どもの経験 / 評価 / リゾーム / 探究 / リゾーム型
研究開始時の研究の概要

本研究課題の問いは、社会が求める資質・能力から逆算しながらカリキュラムを構築・評価をするのではなく、いかにして、子どもを起点とした接続期の教育保育内容とその評価を明らかすることが可能なのかという点にある。
本研究では、この問いに応答すべく、接続期の子どもの経験と学びをいかに評価するのかを明らかにすることを目的とする。特に、ドイツのBildung概念を参照にしながら、想像力、言語的な思考等を手がかりに学びをとらえる枠組みを再検討を行う。また、国際バカロレアやTools and Mildカリキュラムなど創造性、好奇心、共感等の能力を評価する視点を参照にしながら動的な学びの評価の在り方を検討する。

研究実績の概要

令和5年度は、子どもを理解する枠組みの検討および、具体的な幼保小接続のカリキュラムの検討を行った。
中西氏が令和5年にドイツのベルリンに渡航し、ドイツにおける観察とドキュメンテーションの調査を行った。そのなかで、子どものテーマや興味関心に焦点を当てた「自己形成ポテンシャル」といった独自の評価の視点に着目した。この「自己形成ポテンシャル」は、ドキュメンテーションや記録として残されるが、その内実は「経験しながらの観察」と呼ばれる現象学に近い自己内省的な記録の在り方であった。このようなドイツの「自己形成ポテンシャル」については、日本の子どもの内面を読み取る志向性とは異なる評価の在り方を示していると考えられる。
次に、武内氏と岡花が日本の幼児教育の実践のなかからカリキュラムの在り方について検討を行った。武内氏は、繰り返し行われる保育内容に対して保育者の支援の在り方につい具体的な事例検討を行った。また、岡花は、幼児期の探究概念の捉え直しとして、リゾーム的に広がる創発型のプロジェクト活動の可能性を示した。
このような知見は現在、各自治体で施行されている架け橋プログラムや各園校におけるアプローチカリキュラムとスタートカリキュラムに対して示唆を与えうるものであると考えられる。
以上のように、令和5年度は子どもの経験を理解する新たな枠組みの検討と幼保小接続カリキュラムとして、具体的な探究型のプロジェクトの可能性について一定の知見が得られたと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通り、海外調査を含め実施することができた。また、国内の幼保小接続について先進的な取組みや実践をされている学校園に視察することができている。
これらの視察等から得られた知見をもとに、定期的に議論を積み重ね、学会発表等につなげることができた。
新しい子ども理解の枠組みの可能性がみえてきた反面、保育者がどうリゾーム的な子どもの発想を活かした生成的カリキュラムとして構築していくのかという点については課題としてみてきた点である。

今後の研究の推進方策

今後は、前年度に引き続き、子どもの経験をとらえる枠組み、幼保小接続カリキュラム、そして、接続期の子どもの評価について検討を行っていきたい。特に、保育者の評価の枠組みについて、「幼児期の終わりまでに育って欲しい姿」と関連させながら検討すること、さらに、小学校教員が低学年の学びをどう読み取るのかといった評価についても連続性をもたせながらみていきたい。
協働的な研究を進めるために定期的に研究会を開催するとともに、学会発表や自主シンポジウムラウンドテーブルなどを企画して研究成果を発信し議論していきたいと考えている。

報告書

(2件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] <書評>小玉重夫監修、田中伸・豊田光世『対話的教育論の探究:子どもの哲学が描く民主的な社会』2024

    • 著者名/発表者名
      山内紀幸
    • 雑誌名

      教育哲学研究

      巻: 129

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 幼小接続はなぜ進まないのか?:国際バカロレア(PYP)の日本への導入から見えてくる根本問題2023

    • 著者名/発表者名
      山内紀幸
    • 雑誌名

      幼年教育研究年報

      巻: 45 ページ: 13-20

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書 2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 地域ネットワークを活かした保幼小接続の取組み ―沖縄県八重瀬町保幼小連携プロジェクトの成果と課題ー2023

    • 著者名/発表者名
      岡花 祈一郎, 国吉 和美, 長嶺 久美子, 仲村 小百合, 永山 勝幸, 猶原 和子, 佐藤 寛子, 塚原 健太
    • 雑誌名

      琉球大学教育学部紀要

      巻: 102 ページ: 85-97

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] 縮減する教育思想史研究:近代教育思想史研究会発起人が耕作放棄地に鍬を入れる2022

    • 著者名/発表者名
      山内紀幸
    • 雑誌名

      近代教育フォーラム

      巻: 31 ページ: 118-123

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 架け橋期ってナンだろう?2024

    • 著者名/発表者名
      岡花祈一郎・及川智博・丸谷雄輔・三好賢太郎・高橋真由美
    • 学会等名
      日本発達心理学会北海道地区懇話会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 就学移行期における生成的なカリキュラムと評価2023

    • 著者名/発表者名
      岡花祈一郎・武内裕明・倉盛美穂子
    • 学会等名
      日本乳幼児教育学会第33回大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 幼小接続期における探究プロジェクトのカリキュラムと評価:山梨学院幼稚園・山梨学院小学校の国際バカロレア(PYP)実践を手がかりとして2022

    • 著者名/発表者名
      岡花祈一郎・山内紀幸・瀬端淳一郎・田村優子
    • 学会等名
      日本教育方法学会第58回大会ラウンドテーブル
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 保育実践における環境構成に求められる視点―ECERS-3サブスケール【空間と家具】を手がかりに―2022

    • 著者名/発表者名
      渡邉真帆・上山瑠津子・倉盛美穂子・光本弥生
    • 学会等名
      日本乳幼児教育学会第32回大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [図書] 教育哲学事典2023

    • 著者名/発表者名
      山内紀幸
    • 総ページ数
      666
    • 出版者
      丸善出版
    • ISBN
      4621308211
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [図書] ドイツの幼児教育におけるビルドゥングー子どもにとっての学びを問い直すー2023

    • 著者名/発表者名
      中西さやか
    • 総ページ数
      240
    • 出版者
      春風社
    • ISBN
      9784861108686
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [図書] 子ども家庭支援論ー子どもを中心とした家庭支援ー2022

    • 著者名/発表者名
      七木田敦・上村眞生・岡花祈一郎編
    • 総ページ数
      192
    • 出版者
      教育情報出版
    • ISBN
      9784909378361
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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