研究課題/領域番号 |
23K22268
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補助金の研究課題番号 |
22H00997 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
市瀬 智紀 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (30282148)
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研究分担者 |
吉田 剛 宮城教育大学, 大学院教育学研究科高度教職実践専攻, 教授 (10431610)
田端 健人 宮城教育大学, 大学院教育学研究科高度教職実践専攻, 教授 (50344742)
本図 愛実 宮城教育大学, 大学院教育学研究科高度教職実践専攻, 教授 (70293850)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | ESD / 変容的行動 / 社会情動的スキル / SDGs |
研究開始時の研究の概要 |
本研究計画は、国際行動計画としてEducation for Sustainable Development: Toward Achieving the SDGs (ESD for 2030) (SDGsの達成にむけた持続可能な開発のための教育 ESD for 2030)が、2019年12月に国連総会で決議されたことに呼応して、国際社会と連携しながら「学校教育における児童生徒のSDGsを達成するための社会情動的スキル・コンピテンシー(非認知的能力)の獲得を可視化する」こと、そして「検証の結果を学校教育・実践の改善に結びつけ、変容的行動の循環を促す」ことを目的として研究を実施している。
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研究実績の概要 |
本研究は、「学校教育におけるSDGsを達成するための児童生徒の社会情動的スキル・コンピテンシー(非認知的能力)の獲得を可視化する」こと、そして「検証の結果を学校教育・実践の改善に結びつけ、変容的行動の循環を促す」ことである。そのために、1.学校で実践されるSDGsの探究型学習、課題解決型学習(Problem-Solving-Learning)等によって育成される社会情動的スキルに関する計量的な検証を行う。2.社会情動的スキルと知識・技能、思考力・判断力・表現力等との関連を明らかにすることで、探究型学習、課題解決型学習を行うことの意義を明示する。3.これらの成果を比較検証しながらPDCAで教育的手法の改善を行うことで、国際行動計画「ESD for 2030」の求めている「変容的行動(Transformative Action) 」を促す。以上の3つを目的としている。1.については、国内外の複数の小中高等学校のSDGsの達成を学習目標とする探究型・課題解決型学習の実践の評価データ、社会情動的スキルにかかわる評価項目のデータの収集し、全国および海外の情報・データを踏まえて分析を行っている。2.については、「ESD for 2030」に取り組む一つの教育委員会の協力を得て、探究型学習(Problem-Solving-Learning)と学力、社会情動的スキルとの相関性を分析し、その結果を発表した。3.については、教育委員会主催の教員研修と教職大学院のカリキュラムにおいて、変容的行動を促す課題解決・探究型学習の授業実践についての考察を行ない、成果を発表するともに教材の開発を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1.SDGsの探究型学習、課題解決型学習(Problem-Solving-Learning)等によって育成される社会情動的スキルに関する計量的な検証を行うことに関して、個別の学校の実践事例を分析するとともに、TIMSSや学力学習状況調査に代表される国内外のデータ分析を開始した。2.社会情動的スキルと知識・技能、思考力・判断力・表現力等との関連を明らかにすることについては、昨年度までに、ESD for 2030 に取り組む一つの教育委員会の協力を得て、教科の学力と探究型学習、社会情動的スキルの関係について分析した成果について発表した。今年度は、上述1と連動して、同様なデータの分析について全国レベルでの検証を開始した。3.については、変容的行動を促す課題解決・探究型学習の研修を教育委員会主催の教員研修と教職大学院において実施するとともに、研修の成果を学会等で発表し教材開発を行った。
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今後の研究の推進方策 |
1.SDGsを学習目標とする課題解決・探究型学習(Problem-Solving-Learning)の評価方法と社会情動的スキルの内容(要素・項目)と評価方法についての研究(主担当:市瀬・吉田);国内外の小中高等学校のSDGsの達成を学習目標とする課題解決・探究型学習の実践の多様な評価方法のデータ収集。また、変容(Transformation)とは何か、変容についてどう認識されているのかその実態を調査する。自己効力感や社会的責任感など変容につながる社会情動的スキルを明確にする。 2.SDGsに関わる社会情動的スキルを客観的に把握し可視化する(主担当:田端・本図);SDGsを学習目標とする課題解決・探究型学習(Problem-Solving-Learning)の成果検証データについて、全国学力学習状況調査等を活用して社会情動的スキルと知識・技能等の認知スキルとの関連を明らかにする。探究型学習、課題解決型学習を行うことの意義を明確化する。 3.校内研修、教員研修、教職大学院の場におけるフィードバック(主担当:本図・市瀬);教育委員会主催の教員研修の場で成果を提示し実践の改善の効果を検証する。教職大学院において、変容的行動を促す課題解決・探究型学習の実践について2年間検討してきた。3年目の実践を通して効果測定、検証、改善を行う。 4.複数の国と地域へ発信し学校実践の成果を国際的に比較・検証する(主担当:市瀬・全員);海外の論考や実践事例を収集し分析する。ESD for 2030の推進において主要な役割を果たしている海外の組織・機関と連携して研究活動を行うとともに、本研究の成果を示し評価を受ける。
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