研究課題/領域番号 |
23K22315
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補助金の研究課題番号 |
22H01044 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
安武 公一 広島大学, 人間社会科学研究科(社), 准教授 (80263664)
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研究分担者 |
井上 仁 中村学園大学, 流通科学部, 教授 (70232551)
多川 孝央 筑紫女学園大学, 文学部, 准教授 (70304764)
山川 修 福井県立大学, 学術教養センター, 客員研究員 (90230325)
隅谷 孝洋 広島大学, 情報メディア教育研究センター, 教授 (90231381)
天野 由貴 帝京大学, 理工学部, 講師 (10988702)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
2025年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2024年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | 協調学習 / ネットワークダイナミクス / 学習科学 / コンピュータ・シミュレーション / 数理モデル / 計算社会科学 / ネットワーク分析 / シミュレーション分析 / 複雑系 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,学習を複雑ネットワーク上のネットワーク・ダイナミクスとして把握するアプローチによって,学習共同体を科学的に理解するためのまったく新しい方法論的基礎を構築することを目指す.具体的な目標は次の通りである..(i) Network Dynamics理論をはじめTemoporal Networks,Point Processesなどこれまで学習科学の領域ではほとんど知られていなかった関連諸科学の成果を学習コ ミュニティ分析に導入して学習のダイナミクスを数理的にとらえる道を開拓する.(ii) これよってLearning Analytics研究の突破口を切り開く.
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研究実績の概要 |
本研究では,学習を複雑ネットワーク上のネットワーク・ダイナミクスとして把握するアプローチによって,学習共同体を科学的に理解するためのまったく新しい方法論的基礎を構築することを目指している.具体的な目標は次の通りである.(i) Network Dynamics理論の最新の知見を学習コ ミュニティ分析に導入することで,学習ネットワークのダイナミクスを数理的にとらえる道を開拓すること.(ii) この数理的手法の開発によってL earning Analytics研究に対し新しいアプローチを提供するための突破口を開くこと. このゴールを目指し,2023年度には次のような研究実績を積んできた.(i) 2023年7月オーストリア,ウィーン大学で開催されたEdMedia+Innovate Learning2023で研究成果の一部を発表,(ii) 2023年8月近畿大学東大阪キャンパスで開催された教育システム情報学会(JSiSE)全国大会プレカンファレンスにおいて「エージェンシー育成のための社会情動スキル」に関するワークショップの企画オーガナイザーを担当,(iii) 2023年3月京都大学で開催された大学教育研究フォーラムにて企画セッション「拡張的学習の高等教育への適応の可能性」の話題提供を担当. 2022年度の研究を繰り越したため,当初予定していた理論研究に着手することはできていないが,この研究については2024年度以降着手する予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
「やや遅れている」と判断したのは,2022年度に予定していた研究プランのうち一部実行できず2023年度に繰り越した事案があったためである.これは2023年度に予定していた理論研究の基礎となる学習活動データの収集と分析である.この作業を2022年度から2023年度へと約7ヶ月延長したため,2023年度予定していた諸研究に遅れが生じることとなった.
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今後の研究の推進方策 |
今後は次の研究を予定している. [2024年度] 遅れている2023年度に予定していた研究に着手.具体的には,(i) 学習活動のリアルデータの収集と収集したデータに基づいく,協調学習のTemporal Networksの特性量の解析,(ii) 解析結果を記述する理論モデルの開発,に着手する.理論モデルの開発は,(a) これまでに検討してきた基本モデルの(Temporal Networks理論の枠組みを使った)拡張にチャレンジし,(b) ネットワーク特性量を再現する基本ネットワークモデルの確立を目指す.ここでわれわれが注目しているのが,学習活動におけるイベントの「バースト性」である.この「バースト性」をとらえるために,Temporal Netwroks, Network Dynamics, そして点過程という3つの領域にわたる理論研究に2024年度はチャレンジすることも検討している. [2025年度] 研究最終年度の2025年度には,Temporal Networks上のダイナミクスを抽象的にとらえるTopological Data Analytics (TDA) 研究の知見を応用 することで,研究の拡張を試みる.この方向性はまだアイデア段階ではあるが,TDAを使った理論研究はTemoporal Networksの分野でも注目されているものであり,学習科学・教育工学研究を大きく前進させる可能性を秘めているものである.
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