研究課題/領域番号 |
23K22338
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補助金の研究課題番号 |
22H01067 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 白百合女子大学 |
研究代表者 |
大貫 麻美 白百合女子大学, 人間総合学部, 教授 (40531166)
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研究分担者 |
走井 洋一 立教大学, コミュニティ福祉学部, 教授 (30347843)
隅田 学 愛媛大学, 教育学部, 教授 (50315347)
原口 るみ 東京学芸大学, 教育学研究科, 准教授 (60445468)
LASSILA ERKKI・TAPIO 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 助教 (70945360)
三宅 志穂 神戸女学院大学, 人間科学部, 教授 (80432813)
西垣 佳織 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (90637852)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2026年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2025年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2024年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | サスティナビリティ・コンピテンシー / 幼児教育 / STEAM教育 / 科学教育 |
研究開始時の研究の概要 |
同研究課題名の科研費No. 22H01067の継続課題である。「持続可能性のある社会の構築を能動的かつ協働的に実現していく力(サスティナビリティ・コンピテンシー)」の涵養が現代の科学教育に強く期待されていることを前提とし,本研究では,生涯にわたる人間形成の基盤が構築される幼児期に着目する。幼児期に培われるべきサスティナビリティ・コンピテンシーについて,日本の幼児教育内容との関係性を明瞭かつ平易な日本語で表した,日本の幼児教育実践現場で活用可能なサスティナビリティ・コンピテンシー評価規準の提案,その評価規準に呼応した系統性のあるSTEAM教育プログラムの開発と公開を行う。
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研究実績の概要 |
2022年度までの研究成果をふまえながら,幼児を対象としたSTEAM教育プログラムの具体について検討を進めるため,日本理科教育学会全国大会において,下記の課題研究を行った。 課題研究「サスティナビリティ・コンピテンシーの基盤を培う幼児向けSTEAM 教育の検討」(オーガナイザー:大貫麻美,登壇:隅田学,走井洋一,ラッシラ・エルッキ・T.,三宅志穂,原口るみ,指定討論:鈴木誠)。 質疑応答等による精査をふまえ,日本の幼児教育においてサスティナビリティ・コンピテンシーの基盤を構築するために実施可能なSTEAM教育プログラムについての研究協議を行い,整理した。具体的には,日本の幼児教育に示されている五領域のうち,領域「健康」と領域「環境」に着目してサスティナビリティに関わるテーマ設定を行うこと,活動内容に,領域「言葉」,領域「表現」,領域「人間関係」に関する活動を取り入れることなどが検討された。領域「健康」については,栄養素に着目し,自らや他者の健康を考える活動,包括的性教育に関する活動などが,領域「環境」については,身の回りの廃棄物の再利用,生物多様性保全などがテーマの候補とされるとともに,プログラムにおいては絵本の活用,the 5E instructional modelに依拠した探索や説明などの活動の導入等が検討され,一部の試行調査が開始された。また,既存の幼児向けSTEAM教育プログラムにも,サスティナビリティ・コンピテンシーの涵養に資する内容を含むものがあると考えられるため,それらの精査についても行うこととした。立案したプログラムの試行調査,及び,既存プログラムの精査の総括を次年度内にとりまとめて報告できるよう,準備に着手している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
一部前年度の遅れが影響している部分があるため「やや遅れている」と評価した。しかしながら,研究開始当初に計画していた具体的な幼児向けSTEAM教育プログラムの試行調査については一部今年度中の着手ができており,次年度前半に他の実践についても試行調査の実施を行う方向で調整が進められており,大幅な遅延はおおむね解消されつつある考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症流行拡大の影響下で生じた変化を研究の新たな背景として前年度中に整理した。その結果をふまえ,実践の場を幼児教育施設における幼児教育に限定せず,広くとらえなおすことにより,現代の状況に呼応した形で,サスティナビリティ・コンピテンシーの涵養を目指す幼児向けのSTEAM教育プログラムの立案を試みることとなった。また,領域「人間関係」に関する検討などをふまえ,立案における実践対象の主な設定を5歳児とすることにした。これらの成果を基に,今後の研究においても,実践の場を広くとらえて幼児向けSTEAM教育プログラムの立案・試行,及び,実践研究を進めるとともに,その成果分析を進めることとする。これらの成果分析に際しては,国内外の研究協議の場において報告を行い,分析結果に関する精査を進めることとする。2024年度について,国内においては日本理科教育学会における課題研究発表を計画する予定である。また,国際会議にて発表することについても計画を進めている。 2023年度中に行った幼児を対象とした教育プログラムの試行に際して,保護者の影響が示唆されることから,保護者への対応についても検討を進める必要性があると考えられる。そのため,それらについても検討を進めることとする。加えて,既存の幼児向けSTEAM教育プログラムにも,サスティナビリティ・コンピテンシーの涵養に資する内容を含むものがあると考えられるため,それらの精査についても行い,次年度中にとりまとめを行う予定である。 立案中の幼児向け教育STEAM教育について,2024年度中に試行調査を終え,2025年度に本調査の実施を行うことを予定している。
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