研究課題/領域番号 |
23K22339
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補助金の研究課題番号 |
22H01068 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 多摩美術大学 |
研究代表者 |
楠 房子 多摩美術大学, 美術学部, 教授 (40192025)
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研究分担者 |
徳久 悟 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (50529378)
稲垣 成哲 立教大学, 文学部, 特任教授 (70176387)
江草 遼平 千葉商科大学, 基盤教育機構, 助教 (70826239)
岩崎 誠司 独立行政法人国立科学博物館, 科学系博物館イノベーションセンター, 専門員 (90259995)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2024年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 情報デザイン / AR手法 / インタラクション / 博物館展示支援 / 親子協働型 / 博物館 / コンテンツ / 展示支援 / コラボレーション / AR技術 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,新しい親子協調型モデルの展示支援システムの指針を明確し,その実践モデルを提案にする。具体的には,親子のインタラクションをAR技術で支援するシステムと親子相互に関連するコンテンツをデザインする。このインタラクション体験により,博物館体験が,学習効果の向上につながるかを明らかにすると共に,システムを実際の博物館に設置・運用し,視線分析と会話分析から効果を測定する。最終的には,本開発システムを利用した博物館のための展示支援実践モデルのサービスデザイン提案も目指す。
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研究実績の概要 |
2022年度(初年度)は理論・方法論の構築、暫定的なコンテンツデザインとUI設計、プロトタイプで実験を行う基礎フェーズで研究を行った。 ①展示体験ガイドラインの構築:文献・資料の収集:本研究の基盤となる情報デザインの観点から見た展示手法・展示コンテンツのための理論的枠組の検討を行うために研究会合を開催し、実施計画の論点を整理した。②国内外の事例に関する実地調査:先駆的な取り組みを行っている国内及び諸外国(イタリア・ポーランド等)の研究機関・博物館とのオンラインでの打ち合わせを行い、文献資料や関係者のインタビュー資料を収集し、当該分野の最新情報を入手した。 ③博物館での予備調査:令和4年6-7月に、福岡市博物館における仮想現実手法を用いた展示方法の実態に関するデータを収集し、課題の整理と新しいガイドラインの探索及びデザイン手法の方向性について検討した。④プロトタイプ開発/予備実験:令和4年8月に福岡市博物館におけるプロトタイプのコンテンツデザインと、UIデザインをデザインし、単数での有効性を視線分析による実験室的な予備実験と博物館現地における予備的な実証実験を実施した。 ⑤国内での研究成果発表:日本科学教育学会年会をはじめとして、理科教育学会支部大会、科学教育学会九州支部大会、情報処理学会DCC研究会において予備実験の成果を発表するとともに、年度内には、国際会議(CSEDU20234月プラハ)向けの論文を作成し、投稿した。⑥展開フェーズの成果をまとめと今後の課題:普及フェーズへの課題を整理するとともに、普及フェーズへの準備作業を行った。11月末に人と自然の博物館においても予備実験を行うことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度の計画であるプロトタイプの開発などは、予定どおり実施できたが、2022年度前半期はコロナの影響があり、感染防止作業や人数制限などもあり、予備実験を実施できたが、予定よりも参加人数が少なかった。 2023年度は、コロナ禍も少なくなったので、研究成果の中間まとめとして、民博や人と自然の博物館において、予定通りアプリの開発を行い、ワークショップを開催し、多様な来館者のアンケートや視線の評価を検討できるようにしたい。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度の計画は、以下である。①展示体験ガイドラインの精緻化と実践モデルの仮説的提案:前年度に開発したプロトタイプの予備的評価の結果を分析し、単数→複数で使用できるUIデザインとコンテンツに改良し、それに即した実践のシステムを構築する。②国外での実地調査:前年度での調査をもとに、8月以降に国外での研究協力者と打ち合わせを行い、システムの有効性についての知見を得るとともに、当該分野の最新情報を入手する。 ③博物館での実証実験の実施と分析:開発したシステムの複数(親子)で使用する場合の有効性について、8月-11月に人と自然の博物館において実証実験を実施し、結果を分析する。④研究成果の発表:研究成果は、随時、日本科学教育学会、日本サイエンスコミュニケーション協会、全日本博物館学会において発表する。さらに、研究成果の一部は、科学教育(ESERA)、情報デザイン(IDC)、博物館学会(ICOM)等の国際会議及び国際誌に投稿準備を行う。 ⑤研究成果中間まとめ:実践展開フェーズの成果をまとめ、普及フェーズへの課題を整理するとともに、普及フェーズへの準備作業を行う。2023年は、研究成果の中間まとめとして、関係学会ないしは国立科学博物館において、ワークショップを開催し、市民からの外部的な評価を受ける。
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