研究課題/領域番号 |
23K22354
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補助金の研究課題番号 |
22H01083 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
畑野 快 大阪公立大学, 大学院現代システム科学研究科, 准教授 (50749819)
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研究分担者 |
杉村 和美 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (20249288)
日原 尚吾 松山大学, 経営学部, 准教授 (20868244)
千島 雄太 筑波大学, 人間系, 助教 (30779608)
中尾 敬 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (40432702)
川本 哲也 慶應義塾大学, 文学部(三田), 助教 (40794897)
高村 真広 藤田医科大学, その他部局等, 准教授 (50720653)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2025年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2024年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | アイデンティティ / 発達 / 青年期 / マルチメソッド / 精神的健康 / 行動遺伝学 / 脳内機序 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,青年期を対象とし,経験サンプリング法を用いる認知行動科学,双生児法を用いる行動遺伝学,脳機能計測(i.e., 脳波)を用いる認知神経科学の3つの視点から,アイデンティティを支える日常的行動,遺伝・環境要因,脳内機序をそれぞれ解明し,その知見を活用しながら,手紙往信法を用いたアイデンティティを支援する方策を検討する。この研究を通して,青年期のアイデンティティ形成およびその精神的健康との関連に関する基礎研究に学際的に貢献し,教育・臨床場面における実践的介入プログラムの考案を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は,青年期を対象とし,1. 経験サンプリング法を用いる認知行動科学,2. 双生児法を用いる行動遺伝学,3. 脳機能計測(i.e., 脳波・fMRI)を用いる認知神経科学の3つの視点から,アイデンティティを支える日常的行動,遺伝・環境要因,脳内機序をそれぞれ解明し,その知見を活用しながら,4. 手紙往信法を用いたアイデンティティを支援する方策を検討することを目的としている。この目的を達成するために、今年度は特に1, 2, 4のグループで研究を推進した。1のグループでは、オンラインリサーチ会社に委託し、2週間における経験サンプリングデータを収集し、得られたデータの解析を行った。得られた結果から、全般的レベルのアイデンティティと日常レベルのアイデンティティおよび感情が関連することが明らかになった。2のグループに関しては、オンラインリサーチ会社に委託し、一卵性、二卵性双生児データを収集し、解析を行った。得られた結果から、アイデンティティ、心理的健康における遺伝環境分散の割合が明らかになった。3のグループに関しては、脳機能計測とアイデンティティとの関連についての資料収集および理論的関連性について検討を行った。4のグループに関しては、手紙往信法の実施がアイデンティティの向上に関連するか予備的に検討した。得られた結果は、手紙往信法はアイデンティティの上昇に顕著な効果を示していなかった。この結果をもとに次年度に向けた手紙往信法の改善策について検討した。これらの成果は、アイデンティティを支える基礎的なデータおよび支援の方策を開発する上で意義のある知見であり、第34発達心理学会の自主シンポジウムにおいて報告された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度の計画に関して、1のグループは経験サンプリングデータの種集およびデータの解析を行うこと、2のグループは双生児データの収集およびデータの解析を行うこと、3のグループはアイデンティティと脳機能との理論的関連について文献に基づき検討すること、4のグループは手紙往信法のアイデンティティへの影響を予備的に検討することであった。これらの目的は全て達成されており、概ね順調に研究が進展している。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度の研究計画は以下の通りである。グループ1およびグループ2は、2022年度に得られた成果を論文にまとめ、国際誌に投稿する。グループ3は引き続きアイデンティティと脳機能との関連について文献に基づき検討し、次年度の調査に向けて準備する。グループ4は2022年度の成果を論文にまとめ、国際誌に投稿するとともに、本調査を実施し、成果をまとめる。これらの計画は全て予定通りであり、研究計画の変更あるいは研究を遂行する上での問題はない。
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