研究課題/領域番号 |
23K22364
|
補助金の研究課題番号 |
22H01093 (2022-2023)
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
|
研究機関 | 椙山女学園大学 (2024) 京都大学 (2022-2023) |
研究代表者 |
大塚 貞男 椙山女学園大学, 人間関係学部, 助教 (00816986)
|
研究分担者 |
久保田 学 京都大学, 医学研究科, 講師 (30760368)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2026年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2025年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
|
キーワード | 社会認知 / 神経基盤 / 統合失調症 / 自閉スペクトラム症 / ランダム化比較試験 / 社会適応 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、社会認知トレーニング(SCT)に先立って認知機能改善療法(CR)を実施する介入プログラムSCT+CRを開発し、CRによるSCTの効果増強について検証する。対象は、統合失調症や自閉スペクトラム症をもつ成人である。心理検査と脳画像検査を用いて効果判定を行い、効果の共通性・相違やその作用機序について検討する。また、長期フォローアップによって、効果の持続性と社会適応の促進について評価する。本研究の遂行により、わが国における心理学的介入の選択肢を広げるとともに、それら介入法の効果的な組み合わせ方に対する治療者の意識を高め、精神障害患者の社会参加と福祉の増進に資することを目指す。
|
研究実績の概要 |
本研究課題は、社会認知トレーニング(SCT)に先立って認知機能改善療法(CR)を実施する介入プログラムSCT+CRを開発し、CRによるSCTの効果増強について多施設ランダム化比較試験によって検証することを目的とする。本研究では、統合失調症や自閉スペクトラム症をもつ成人に同一の介入プログラムを実施し、包括的な社会・神経認知機能検査バッテリーに加えて脳画像を用いて効果判定を行う。それによって、SCT+CRが両臨床群の神経・社会認知機能とその神経基盤に及ぼす効果の共通性と相違やその作用機序について検討する。また、長期フォローアップによって、効果の持続性と社会適応の促進効果について評価する。 初年度は、研究協力機関との調整を行いながら、介入研究のデザインを確定し、SCT+CRとアクティブコントロール条件において実施する介入プログラム、および、fMRI課題など効果判定尺度に関する最終的な検討を行った。本研究では、SCTの介入プログラムとして、社会認知スキルトレーニング日本版(Social Cognitive Skills Training, Japanese version: SCST-J)を用いる。我々は、SCST-Jの有効性に関するランダム化比較試験を既に実施しており、本年度はそのデータの統計解析を行い、その結果に基づいて本研究で用いる効果判定尺度の調整・再検討を行った。現在、その試験の成果を論文にまとめているところである。また、SCTによる社会適応の促進効果を検証するために、SCST-Jの効果検証試験に長期フォローアップ調査を追加し、本年度までに27名のデータを取得した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
臨床患者を対象とした多施設ランダム化比較試験の次年度中の開始に向けて、予定通り進んでいる。本学(本院)の感染症対策指針に従う形で、健常成人を対象とした検討を延期ないし縮小することになったが、一方で、既に実施したランダム化比較試験に長期フォローアップ調査を追加し、社会適応の促進効果に関する検討を進めている。
|
今後の研究の推進方策 |
次年度は、全ての介入プログラムおよび効果判定尺度を完成させ、倫理審査を受けた上で、臨床患者を対象とした多施設ランダム化比較試験を開始する予定である。また、既に実施した介入研究の長期フォローアップの残り数名のデータ取得を完了させる。
|