研究課題/領域番号 |
23K22368
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補助金の研究課題番号 |
22H01097 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 武蔵野大学 (2024) 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター (2022-2023) |
研究代表者 |
堀越 勝 武蔵野大学, 人間科学部, 客員教授 (60344850)
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研究分担者 |
森田 展彰 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10251068)
中島 聡美 武蔵野大学, 人間科学部, 教授 (20285753)
伊藤 正哉 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 認知行動療法センター, 部長 (20510382)
大江 美佐里 久留米大学, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (40373138)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2025年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2024年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 心的外傷後ストレス症 / PTSD / 認知処理療法 / 認知行動療法 / トラウマ / 心的外傷後ストレス障害 / 心理教育マテリアル / ランダム化比較試験 / 脳画像 |
研究開始時の研究の概要 |
心的外傷後ストレス症(PTSD)とは、ひどく恐ろしいトラウマティックな出来事を体験した人が、それにまつわる恐ろしい体験が急に思い出されたりして生活の支障を起こす状態を指します。認知処理療法はPTSDの治療として、世界的に有効性が報告されてきています。本研究は、日本において認知処理療法が有効であるか、どうして有効か、それをどのように活用できるかを明らかにすることを目的としています。
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研究実績の概要 |
本研究は、心的外傷後ストレス障害(Posttraumatic Stress Disorder; PTSD)とその関連障害への治療とケアの向上と拡大を目標として、認知処理療法(Cognitive ProcessingTherapy; CPT)について3研究を行い、以下の5点を検討を進めた。 第一に、個人版の認知処理療法のランダム化比較試験は、2022年12月にLast Patient Outを達成し、その後、データ固定とブラインド下での解析を行い、Blinded Data Interpretationを実施した。第二に、CPTの治療機序に関して、既存の予備試験のデータや、大規模調査研究のデータを用いて解析を進めた。既存の予備試験については、2022年12月にJournal of Traumatic Stress誌に掲載され、翌年1月にプレスリリースを行った。既存の大規模調査研究のデータにおいては、自殺念慮に関連する要因を調査し、報告した。第三に、CPTの神経基盤と治療反応性を予測する神経マーカーの同定のための脳画像データの収集を継続した。これまでに、累計で88件の撮像を行った。第四に、CPTを導入するために必要なマテリアルの開発を進める。また、基盤研究(A)15H01979において実施した集団形式のCPTの前後比較試験のデータをまとめ、論文執筆を進めた。第四に、CPTの導入や心理教育マテリアルである『認知行動療法応援マンガ』の続編を作成した。第5に、CPTの社会実装を推進するために、関連する先行研究のレビューを行った。加えて、Duke UniversityのPatricia A. Resick博士や、University of CincinnatiのKate M. Chard博士らの指導のもと、米国におけCPTの訓練及びコンサルテーションの体制、認定制度等についての情報を得て、我が国での社会実装に有り方についての検討を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
臨床試験のLast Patient Outを達成し、データ固定と解析、Blinded Data Interpretationへと順調に進めることができた。関連する治療機序の解明に関する研究や、これまでの予備研究に関する論文化も進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
次年度はプライマリアウトカム論文の執筆を進め、投稿へと進むことが最も重要な取り組みとなる。加えて、今後の社会実装に向けた計画や、臨床試験のデータを用いた二次解析に関しても進める。
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