研究課題/領域番号 |
23K22373
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補助金の研究課題番号 |
22H01102 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
千住 淳 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 教授 (00557738)
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研究分担者 |
福田 冬季子 浜松医科大学, 医学部, 特任教授 (10458268)
尾内 康臣 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 教授 (40436978)
山末 英典 浜松医科大学, 医学部, 教授 (80436493)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2024年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2023年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2022年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 自閉症 / 社会的動機付け / 認知発達 / ASD / 動機付け / 発達 / 社会的認知 / 自閉スペクトラム症 / 脳機能イメージング / 視線計測 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、社会的動機付けの基盤となる認知機構である(1)社会的探究・嗜好、及び(2)社会関係の維持、の2者について、まず定型発達及びASD成人を対象としたPET(ドパミン系)および1H-MRS(グルタミン酸、GABA)計測による分子機序、fMRIと行動計測による脳神経基盤・認知基盤、さらに実験参加者の質問紙への回答の定量的分析や発話記録による主観経験についての質的分析を行う(研究1)。並行して、児童・思春期(10-16歳)の定型発達児、ASD児を対象として、(1)社会的探究・嗜好、及び(2)社会関係の維持、のそれぞれについての横断的な発達研究を行う(研究2)。
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研究実績の概要 |
2023年度は、社会的動機付けを計測する実験系の開発と論文発表を行った。特に、VR空間上における他者の存在が認知処理に与える効果に関する実験研究は、自発的な社会的反応を計測する系として将来性が高い。また、映画視聴時における自発的な心の理論の機能に関する実証研究も、社会的場面における自発的な反応選択の実験系として用いることが可能である。さらに、装着型のアイトラッカーを用いた協調場面における自発的な視線活動に関する実証研究は、対面場面における社会的動機付けを計測する系として有望である。これら実験研究の積み上げに加え、ASD当事者の友人関係や孤独感に関する質問紙調査を論文化した。
これらの論文発表に加え、2023年度はASD小児を対象とした対面実験を実施し、社会的動機付けの基盤となる知覚的特性に関する同定を目指した。さらに、2022年度に取得した一連のオンライン研究から得られたデータを逐次解析し、論文化に向けた準備が進行中である。加えて、社会的動機付けや自発的な社会行動に対する社会文化的経験の同定を目指し、比較文化研究も立ち上げ、データ取得中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
2023年度は対面・オンライン実験研究が順調に進捗中であり、新たな研究の展開や国際共同研究につなげた発展研究も始めることができている。これらの研究から得られた予備的な成果は査読国際誌への投稿が可能なものも多く、また本研究計画で雇用した若手研究者のキャリア支援や新たな大型研究への足がかりとしても立ち上がりつつある。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度はこれまでの成果をまとめ、論文化を図る。また、必要に応じて追加実験や追加調査を行い、研究成果を頑健なものにするとともに、将来的な研究の展開の足がかりとしたい。
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