研究課題/領域番号 |
23K22405
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補助金の研究課題番号 |
22H01134 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
柴田 良弘 早稲田大学, 理工学術院, 名誉教授 (50114088)
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研究分担者 |
齋藤 平和 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (30754882)
渡邊 圭市 公立諏訪東京理科大学, 工学部 共通・マネジメント教育センター, 講師 (30875365)
久保 隆徹 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 准教授 (90424811)
村田 美帆 静岡大学, 工学部, 准教授 (90754888)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2026年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2025年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2024年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 最大正則性原理 / Navier-Stokes 方程式 / 自由境界問題 / 時間大域解 / 時間局所解 / Navier-Stokes方程式 / 時間周期解 |
研究開始時の研究の概要 |
非圧縮性粘性流体の方程式、および圧縮性粘性流体の方程式に対し、一般領域でのL1最大正則性原理を確立し, さらに線形化問題の解の減衰の性質を合わせて、有界領域、外部領域での時間大域的な解の一意存在と解の漸近挙動の研究を行う. またこの研究をとうして確立されるBesov空間での一般化レゾルベント問題を手法を電磁流体の方程式などへ拡張し、半空間や外部領域での電磁流体方程式の時間大域的解の一意存在定理の確立へと拡張する.
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研究実績の概要 |
これまでの研究で構築した R-有界性理論を用い、非斉次境界条件付きの準線形放物型、および準線形放物型―双曲型方程式系の時間局所解と時間大域解の一意存在の研究をLp最大正則性原理の枠内で行った。さらにL1最大正則性についての研究も始めた。L1最大正則性原理の枠内での研究はLpに比べ初期値の微分オーダーを最小にできることと、Lp最大正則性原理ではWeisの作用素値のFourie積分作用素の理論が基盤となっているが、L1の場合はこれを用いることができない。特にend-pointでの解析手法を生み出すことはこれからの非線形偏微分方程式研究をより幅広い観点から研究できるからである。実際には次の研究を行った. 1)2011年度に構築した半空間でのStokes方程式の自由境界条件つき問題に対し半空間でのモデル問題の解の時間L1最大正則性原理を示した. 2)Navier-Stokes方程式の2相問題は非圧縮―非圧縮、非圧縮―圧縮、圧縮―圧縮の3通りがある. 表面張力を考慮しない場合の問題の定式化を行い, 非圧縮ー圧縮の場合の線形化問題のLp-Lq最大正則性原理を示し、非線形問題の時間局所的解の一意存在を示した。 3)半空間をinterfaceとする非圧縮かつ表面張力を考慮した場合のStokes方程式の2相問題の解のLp-Lq 減衰評価を求めた. 4)液晶問題のQ-tensorモデルに対し, 全空間での時間大域解の一意存在を示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1)半空間からの摂動問題となるNavier-Stokes方程式の自由境界問題の時間大域解の一意存在を示した。 2)液晶問題のQ-tensorモデルに対し、全空間において時間大域解の一意存在を示した。 3)圧縮性粘性流体の運動を外部領域粘着境界条件下で考え、Lp-Lq最大正則性の原理の枠ににおいて、時間大域的な解の一意存在を示した。これは1990年初頭のMatumura-Nishidaの結果を最小な正則性の空間において示すものである。 4)電磁流体の閉じこめ問題に現れる非線形方程式系に対する2相問題について、時間局所解の一意存在を示した。 5)電磁流体の2相問題の時間局所解の一意存在をLp-Lq最大正則性の原理の枠内で示した。
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今後の研究の推進方策 |
1)2022年度の研究をさらに非圧縮性粘性流体の2相問題に拡張していく。 2)時間大域解の存在を示すために必要な線形化問題の解の減衰評価を示す。 3)R-有界性理論を用いて粘性流体の方程式のLp周期解の一意存在を示す。 4)L1最大正則性の枠組みで、粘性流体の方程式の時間局所解の一意存在を示す。 5)L1の枠組みでの時間大域解の存在を示すために線形化問題のベゾフ空間での解の減衰評価を示す。
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