研究課題
基盤研究(B)
強相関電子系においては、圧力・磁場・電場などの外場印加により電子相が変化は議論されているが、構成粒子の流れである「電流」による物性変化は全くと言ってよいほど議論されてきていない。一方、地球の大気の構造など、身の回りの現象では、構成粒子の流れや熱の流れにより、時間的・空間的に不均一な自己組織化現象が生じることが幅広く観測されており、これらは「散逸構造」という観点で議論されている。本研究では、金属-絶縁体転移を示す強相関系物質に対し、電流印加により非平衡開放系を実現することで、電子系を舞台とした散逸構造が実現することを、NMRを用いた微視的測定により実証することを目指す。