研究課題/領域番号 |
23K22536
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補助金の研究課題番号 |
22H01265 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分16010:天文学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
内田 裕之 京都大学, 理学研究科, 助教 (60589828)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
2025年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2024年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | X線天文 / 超新星残骸 / 銀河中心 / X線 / 精密分光 / X線天文学 |
研究開始時の研究の概要 |
宇宙線の加速源は現在もわかっておらず、天文学上の大きな未解決問題である。銀河系内では超新星残骸の衝撃波が有力候補とされるが、そこで粒子が「いつ」「どのように」「どこまで」加速されるかは依然として不明である。本研究では加速され始めの粒子の``エネルギー注入過程 ''に注目する。衝撃波と分子雲の衝突領域は、粒子が効率的にエネルギーを獲得する場として近年有力視されている。本研究では、精密X線分光を利用して、イオン--原子(粒子--粒子)間の相互作用を直接検証する。既存の検出器と打ち上げ間もないXRISMを併用して非平衡プラズマを分光観測することでエネルギー散逸の過程を捉える。
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研究実績の概要 |
XRISMが2023年度に打ち上げ延期になったため、既存の観測データ等を用いて観測研究を行った。Tycho's SNRで行った非熱的放射や電子温度の年単位の時間変動については、査読論文としてまとめプレスリリースも行った。さらに、新しい観測データを入手しNASAゴダードの研究者と共同で研究を進めている。また、昨年度はSNRと星周物質の衝突に注目し、星周物質の軽元素組成から親星の質量を突き止める新手法を考案し、査読論文として出版した。これらの研究成果の発表を行ったほか、担当する学生がそれぞれ学会の優秀発表賞を受賞するなど多数の成果を上げている。さらに、銀河中心領域のサーヴェイ観測を継続し、大質量星の起源を示唆するマグネシウムの異常に豊富な超新星残骸を発見した他、初のジェット状超新星爆発の痕跡と考えられる超新星残骸を発見した。前者については電波望遠鏡による観測を遂行し、親星の質量推定を行う目処をつけた。後者については理論研究者とも議論を進め、銀河中心の国際学会でも発表を行った。これらの研究は、それぞれ次年度中に論文にまとめる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
既存のデータを用いた研究については順調に成果を上げているが、XRISMの打ち上げが延期になったことで、XRISMを使ったサイエンスの予定が遅れているため。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度中にXRISMが打ち上がり、約1ヶ月の初期運用を経てPV(Performance Verification)フェーズが始まる。PVフェーズでは、事前にチ ーム内で提案した天体が順次観測されるので、2023年度中に最初の観測データが手に入るはずである。SNRと星周物質の衝突に着目し、電荷交換反応の検出などを行う。また、Tycho's SNRで行ったように、加熱直後のプラズマは電子温度の年単位の変動が期待される。ChandraやXMM-Newtonは20年以上の観測の蓄積があるため、公開アーカイブを探索して数年間の開きのある観測データを比較する。観測が2回以上行われていない場合は新たに観測提案を行う。前年度に発見したジェット状爆発の痕跡については、本年度に論文化を目指す。また、前年度に確立した、星周物質を利用した親星推定の方法を多くの天体に適用し、親星の爆発機構を明らかにしていく。
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