研究課題/領域番号 |
23K22575
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補助金の研究課題番号 |
22H01304 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17030:地球人間圏科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
梅田 浩司 弘前大学, 理工学研究科, 教授 (60421616)
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研究分担者 |
角野 浩史 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (90332593)
前田 拓人 弘前大学, 理工学研究科, 教授 (90435579)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
2025年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2024年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
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キーワード | ヘリウム同位体 / 低周波地震 / 火山モニタリング / 希ガス同位体 / 炭素同位体 |
研究開始時の研究の概要 |
活動的な火山の周辺の温泉ボーリングを利用してへリウム・炭素同位体をモニタリングすることにより,マントル起源物質の上昇フラックスの変動と低周波地震の活動状況(時空間変化)の関係を明らかにする.その上で,気象庁が常時監視・観測を行っている50の活火山以外にも適用できる,簡便かつ安価な新たな火山モニタリング手法を提案する.
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研究実績の概要 |
低周波地震は地下深部でのマグマの移動・蓄積や噴火に至る準備過程など反映している地球物理学情報である.一方,マグマから放出されるガスのうち化学的に不活性なヘリウムのフラックスが噴火前には大きくなることが知られており,マグマ活動を捉える上での有効な地球化学的な情報と考えられる.しかしながら,これまで両者を同時に観測したり,その関係についてあまり議論が行われてこなかった.本研究では,北海道亀田半島沿岸を対象に低周波地震の観測を継続するとともに,過去から現在までの低周波地震の活動状況やその時間推移を把握する.また,震源域の温泉ボーリングを利用してへリウム・炭素同位体をモニタリングすることにより,マントル起源物質の上昇フラックスの変動と低周波地震の活動状況(時空間変化)の関係を明らかにする.その上で,気象庁が常時監視・観測を行っている50の活火山以外にも適用できる,簡便かつ安価な新たな火山モニタリング手法を提案する.2023年度は地球化学モニタリングサイト(渡島半島湯の川温泉井)において毎月1回程度の試料(遊離ガス,温泉水)の採取を行うとともに,希ガス同位体,炭素同位体(二酸化炭素),温泉水の主要溶存成分の分析を行い,これらの変動を観測を継続している.これまでに約3年半の観測データを蓄積した.また,気象庁一元化震源データからモニタリングサイト周辺の低周波地震のデータの抽出を行い,発生頻度や深度の時系列データセットを作成した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
地球化学モニタリングサイト(渡島半島湯の川温泉井)において毎月1回の試料(遊離ガス,温泉水)の採取を行うとともに,希ガス同位体,炭素同位体(二酸化炭素),温泉水の主要溶存成分の分析を行い,これらの変動を観測を継続している.これまでに約3年半の観測データを蓄積した.また,気象庁一元化震源データからモニタリングサイト周辺の低周波地震のデータの抽出を行い,発生頻度や深度の時系列データセットを作成した.また,東北日本弧のヘリウム同位体比と低周波地震の分布・深度との相関について検討を行った.
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今後の研究の推進方策 |
昨年度に引き続き,地球化学モニタリングサイト(渡島半島湯の川温泉井)において毎月1回程度の試料(遊離ガス,温泉水)の採取を行うとともに,希ガス同位体,炭素同位体(二酸化炭素),温泉水の主要溶存成分の分析を行い,これらの変動を観測する.加えて,北海道駒ヶ岳に関連する低周波地震が観測されている鹿部温泉(間欠泉)において毎月1回程度の試料の採取を2024年2月より開始しており,今後も継続する予定である.また,昨年度に採取した2024年能登半島地震の震源域の希ガス同位体,炭素同位体のデータの解析も併せて実施する.
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