研究課題/領域番号 |
23K22623
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補助金の研究課題番号 |
22H01352 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
内一 哲哉 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (70313038)
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研究分担者 |
武田 翔 東北大学, 流体科学研究所, 助教 (10826225)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2024年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2023年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2022年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
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キーワード | 非破壊評価 / 複合材料 / CFRP / 電磁特性 / 炭素繊維 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では従来の渦電流試験法を拡張し,CFRPの欠陥評価のための新しい電磁非破壊試験法を提案し実証する.CFRPを構成する炭素繊維と樹脂の間のLC共振現象に着目し,炭素繊維に流れる誘導電流(渦電流)と樹脂における変位電流が競合する周波数帯域で,炭素繊維と樹脂の構造を可視化する電磁カメラシステムを構築する.このために,炭素繊維と樹脂のミクロ構造における電磁特性モデルを考慮したマクロな電磁場数値解析法を確立する.数値解析と電磁測定システムを組み合わせた電磁カメラシステムにより,対象となる欠陥の種類毎に炭素繊維-樹脂間のLC共振が生ずる周波数を選定し,炭素繊維と樹脂の欠陥を抽出する手法を確立する.
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研究実績の概要 |
本研究では,CFRPの炭素繊維-樹脂間のLC共振現象に着目し,炭素繊維に流れる誘導電流と樹脂における変位電流が競合する周波数帯域ににおいて繊維と樹脂の構造を可視化する電磁カメラシステムを提案する.このために,令和4年度には下記に示すCFRPの電磁モデルを検討し,炭素繊維と樹脂の構造を可視化する電磁カメラシステムを構成する要素システム構築を行った. LC共振周波数帯におけるCFRPの不均質構造と異方性についての電磁特性モデルの検討を行うために,繊維束と樹脂のミクロ構造に基づく有限要素解析を実施した.具体的には,複数の繊維束と樹脂から構成する単位セルを考え,電磁場有限要素解析を行い,周波数応答を解析し, 炭素繊維-樹脂間のLC共振現象についてシミュレーションを行った.繊維密度(樹脂密度),繊維接触抵抗,異方性,をパラメータに解析を行うとともに,単純な複合則の解析解と比較しながら,有限要素解析の検証と現象の理解を行った. 周波数可変のコイルプローブを試作し,インピーダンスアナライザを用いて電磁カメラシステムの構成要素を構築した.また,本システムを用いて単層CFRP試験片を測定し,上述の電磁特性モデルとの比較を来ない,予備的な検討を行った.また,次年度以降に電磁カメラシステムの検証を行うためのCFRP試験片を作製した.具体的には,フィラメントワインディング法により欠陥を導入した試験片を作製し,炭素繊維の分布をX線CTにより分析し,欠陥の評価を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
CFRPの電磁特性モデルについて,より詳しく検討を行うために計画変更を行ったが,その結果より正確に信号を解釈ができるようなモデルの構築につながったと考えている.
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今後の研究の推進方策 |
これまでに検討したミクロな電磁特性モデルを,均質化法によりマクロ化させ,CFRPの積層構造に対して電磁応答を解析する.また,幅広い周波数帯で高い感度を有するプローブを開発し,周波数調整機構をもつ電磁カメラシステムを構築する.
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