研究課題/領域番号 |
23K22624
|
補助金の研究課題番号 |
22H01353 (2022-2023)
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 一永 東北大学, 工学研究科, 准教授 (50422077)
|
研究分担者 |
荒木 稚子 東京工業大学, 工学院, 教授 (40359691)
鷲見 裕史 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 研究グループ長 (80613257)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2024年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2023年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
|
キーワード | 界面 / 動的ヘテロ界面 / 全固体電池 / 歯科治療 / 非破壊評価 / 将来予測 / 深層学習 / 寿命予測 / 迅速評価 / アンモニア |
研究開始時の研究の概要 |
全固体電池で最も重要な課題が,力学的信頼性の確保である.電池や治療歯の外的因子に起因する界面での電気化学反応によって生じる化学ポテンシャル変化(酸化・還元・窒化)による積層体界面に誘起される原子のゆらぎ,または原子の欠陥や過剰による力学・電気・化学的特性に及ぼす影響が未解明である点にあり,ヘテロ界面における還元脆性とも言うべき現象に関する検討が緊急の課題となっている.本研究では,全固体電池の酸化・還元・窒化環境により誘起される原子欠陥・過剰の材料強度学的・電気化学的評価手法を体系化し,高機能積層体の性能ならびに長期信頼性を向上させるための設計に関する研究を推進する.
|
研究実績の概要 |
電池・電解装置・歯・半導体をはじめとする複雑なヘテロ界面状態は、熱、水分、化学反応、電気化学反応・外的な力学負荷などにより動的に大きく変化する。動的に変化する界面状態を物理・化学・電気化学・材料科学・熱力学をはじめ複眼的視点から明らかにすることを目標として研究を推進している。 本研究では、時間依存型変形の典型であるクリープなども含めた拡散現象と数年オーダーの中・長期的な力学変化を迅速かつ正確に推定することに挑戦している。動的に変化する物質にアクティブなパルス波やテラヘルツ波、赤外線などの弾性波・電磁波を与えてその特徴量を数値化・関数化することで高速なヘテロ界面変化挙動を捉えることに挑戦している。 加えて、過酷な環境での長期寿命を含めた変化挙動予測を結晶構造・電気化学・変形応力・流体連成数値シミュレーションで行うために物性評価や数値解析モデル化に加えて実験での検証を行うことでを様々な視点からの検討を試みている。 今年度は、2次元データからの3次元構造予測や数時間の実験から数年先の微細構造まで予測できる可能性を見出すことができた。深層学習との併用で数時間の短期だけでなく中・長期ヘテロ界面構造変化も深層学習を取り入れた数値シミュレーションで予測できるようになってきた。実験データやシミュレーション結果との比較を行うことで極めて確度の高い予測結果を出せることが示された。今年度は新たな学術領域の芽を見出せるようにまとめていく予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請した計画書通りに研究が進捗し、順調に成果が出ている。得られた成果については世界へのインパクトが極めて高いことから、迅速に電池関係の国際論文誌に投稿し、当初の想定以上の社会還元も進んでいる。
|
今後の研究の推進方策 |
本年度は、実験とシミュレーションと深層学習を高度併用し、数年先の微細構造や界面構造を予測できる手法を開発する。特に深層学習では、ブラックボックスになりやすい判定基準も可視化することで電池、歯科分野だけでなく、動的ヘテロ界面を有する構造体の中・長期ヘテロ界面構造変化も深層学習を取り入れた数値シミュレーションで予測できるようにしたい。実験やシミュレーション結果との比較で確度の高い手法の提案を行う。そして、本年度は新たな学術領域の芽を見出せるようにまとめていく予定である。
|