研究課題/領域番号 |
23K22652
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補助金の研究課題番号 |
22H01381 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18020:加工学および生産工学関連
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
鈴木 教和 中央大学, 理工学部, 教授 (00359754)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2024年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2022年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | CMP / デジタルツイン / サイバーフィジカルシステム / シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
半導体製造の主要工程である平坦化CMPプロセスのデジタルツイン基盤とサイバーフィジカルシステムを構成し,CMPプロセスの次世代知能化技術の確立に挑戦する.CMPプロセスにおける研磨効率(プレストン係数)の動的・空間的分布関数をモデル化し,装置内部情報を駆使して,加工状態の評価指標である“プロセスパラメータ”の同定手法を開発する.この同定パラメータと計測データに基づき研磨状態をリアルタイム推定するオブザーバ技術を構築する.実機実験を通じて提案手法の検証を行い,従来技術では推定が困難な研磨量分布や消耗部材の劣化状態推定を実現することで,プロセス制御を実現する次世代CMP技術の確立を目指す.
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研究実績の概要 |
提案手法を実現するには,実現象を再現することのできる高精度なモデルと高速高精度な計算アルゴリズムを開発する必要がある.そこで.2023年度は以下の研究を実施した. 1.研磨効率の空間分布や動的変化を表現するモデルパラメータの同定技術の開発 2022年度までの成果に基づき,低自由度でパラメトリックに定式化した動的研磨効率分布モデルを提案し,CMP装置の運動を考慮した線形システムの定式化を行った.さらに,CMP装置の内部情報である装置の運動情報とトルク負荷情報を利用して,制約付き最小二乗法によりモデルパラメータを高速高精度同定する手法(BLS法)を開発した.さらに,フルランクを満たしつつウェハとリテーナの摩擦係数を分離して同定する研磨レシピを考案した.検証実験を通じて,各パラメータを適切に同定出来ることを確認した. 2.研磨プロセスの状態量(特に研磨量分布)の推定技術の開発 オブザーバによりリアルタイムで研磨量(分布)を推定する手法を検討した.まず,推定したい時刻の1ステップ前のデータから摩擦係数および研磨レートを推定する逐次法(SLS法)を考案した.次に,正規化したノイズモデルを考慮したカルマンフィルタに依る推定法(KF法)を考案した.検証実験を通じてそれぞれの手法を比較し,提案手法により精度よく研磨レートを推定できることを確認した.一方で,故意に加えた外乱に対して推定精度が低い場合があることも明らかにした.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた通り,ブランケットウェハを対象としたCMPプロセスにおける材料除去モデルと,制約付き最小二乗法を用いて各パラメータを一括同定する手法(BLS法)を開発した.さらに,パラメータの同定と研磨状態の推定をリアルタイムで実現する,SLS法とKF法をそれぞれ考案した.ブランケットウェハを対象としたCMP実験を実施し,開発した各手法を用いることで,研磨パッドが劣化した状態で生じるセンタースロー現象などを精度よく推定し得ることを確認した.事前に想定していた通り,順調に各課題を解決できており,今後の課題も明確である.このため,予定通り研究を進展することで,今後の発展が期待できる.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,実際のCMPプロセスを想定して微細パターン付きウェハの研磨モデルを追加することで,実用的なデジタルツイン技術を開発する.さらに,検証実験を通じたモデルの修正と同定・推定手法の改善を繰り返すことで,CMPプロセスの実用的なサイバーフィジカルシステムの基盤開発に取り組む.
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