研究課題/領域番号 |
23K22683
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補助金の研究課題番号 |
22H01412 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
平井 秀一郎 東京工業大学, 工学院, 教授 (10173204)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2024年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2022年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | 濃度勾配 / 亜鉛空気電池 / デンドライト / フロー式 / 対流 / 亜鉛 / 空気電池 / 拡散 / 電気泳動 |
研究開始時の研究の概要 |
究極の電池である亜鉛空気電池内で流動する溶液中でのイオンの輸送と析 出に関する未解明事象を,X線のin-situ計測を核として学術的な基礎 として解明する研究を推進する.これにより,充電と放電が共に可能な可逆電池の 原理を確立する.
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研究実績の概要 |
亜鉛空気電池は,高エネルギー密度,低コストであることから,次世代二次電池として注目されている.しかし,高速充電時に亜鉛の樹枝状結晶(デンドライト)が成長し,内部短絡によって電池機能を喪失する課題がある.デンドライトは亜鉛極表面の濃度勾配により電位差が生じ,析出先端の局所電流が大きくなることにより誘起されると推定されていることから,デンドライト成長を抑制する手法として,フロー型亜鉛空気電池を対象にしている.フロー型亜鉛空気電池は電解液の流動により亜鉛イオン分布の不均一性を抑制することができ,先行研究により電池動作の可逆性の向上が実証されている.しかし,電池動作中の亜鉛極挙動は明らかになっておらず,更なる高速充電の実現には,電解液流動条件下での亜鉛極挙動の理解が重要である.そこで本研究では,フロー型亜鉛空気電池の充電時における亜鉛極挙動の解明を目的として,電解液流動条件ならびに充電速度を変えたオペランドX線イメージングを実施した.その結果,電解液の流れなしで充電を行った場合,亜鉛はデンドライト構造で析出し,高電流密度(100 mA/cm2)条件ではデンドライトの成長速度が上がるのに対し,電解液を流動させて充電を行った場合,電流密度条件に関わらずデンドライト成長が抑制され,緻密な亜鉛析出になることが明らかになった.また,流れなしでは発生した気泡が電極表面に滞留し,反応表面積の減少により過電圧が増加するが,流れありでは電解液流動により気泡が電極表面から除去されることで,過電圧増加が抑制されることが明らかになった.本研究を総じて,電解液流動は亜鉛析出の均一化と過電圧増加の抑制により電池性能を向上させるといえる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画に示したように,亜鉛空気電池に対して,電解液を流動させ輸送現象を制御できるることを実証している,電解液中におけるイオンと亜鉛溶出の輸送現象が電池性能に及ぼす影響について,電解液フロ―型セルを用いることで,デンドライト生成を抑制できることをX線イメージングにて観察した.
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今後の研究の推進方策 |
本年度の研究において,電解液フロー系において、電極表面の形態観察をX線の2次元観察をとおして,明らかにした.次年度以降はこれらの技術を適用しながらも、3次元的な形状を明確にすることを電極反応のin-situで実施し,電池を高性能化する指針を明確にする.
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