研究課題/領域番号 |
23K22745
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補助金の研究課題番号 |
22H01474 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21010:電力工学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中村 大輔 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (40444864)
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研究分担者 |
東口 武史 宇都宮大学, 工学部, 教授 (80336289)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2024年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2022年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
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キーワード | レーザー溶接 / デブリ可視化 / マルチイメージング / 超広帯域ベクトル光 |
研究開始時の研究の概要 |
レーザー加工・溶接でデブリフリー化したクリーン加工は不可欠であるが,未解決である.特に,EVパーツに用いられるCuやAl等の金属の場合,デブリが溶接品質の低下を招く.本研究では,画像計測法とレーザープロセス法を駆使し,新しいデブリイメージング法や流れ等によるデブリ回収法で従来にないデブリフリーレーザー溶接法を実現することを目的とする.具体的には,遷移金属のレーザー溶接の様子を可視化し,レーザー溶接時に生じるデブリ量の時空間分布の定量化,ガス流れ等による金属デブリをプロセス領域外に排出,の実現を目指す.
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研究実績の概要 |
本研究では,画像計測法とレーザープロセス法を駆使し,新しいデブリイメージング法や錯生成によるデブリ回収法で従来にないデブリフリーレーザー溶接法を実現することを目的とする.R4年度は(1)レーザー溶接装置の構築とレーザー溶接試験,および(2)遷移金属のレーザー溶接の様子の可視化および,デブリ量の時空間分布の定量計測を実施した. 波長1070nmの赤外波長ファイバーレーザーを用いた遷移金属のレーザー溶接試験装置を構築し,溶接時の様子を100fpsで動画撮影可能なインプロセスモニタリングシステムを構築した.鋼材を対象とした突合せ溶接試験を行い,溶接の様子の撮影に成功した.溶接時の溶融金属の熱輻射に着目し,特定波長を画像計測することで相対温度の評価が可能なことを実験的に明らかにした.さらに,熱輻射の計測値に対してしきい値を設定することで,溶融池および金属蒸気(ヒューム)や溶融金属粒子(スパッタ)といったデブリを定量計測可能なことを実証した.溶融池のサイズが溶接深さににも関連していることを明らかにし,溶接部の表面観察から溶接深さを見積もることができる可能性も見出した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
R4年度は(1)レーザー溶接装置の構築とレーザー溶接試験,および(2)遷移金属のレーザー溶接の様子の可視化および,デブリ量の時空間分布の定量計測を主要な目標として計画していた.途中,遷移金属加工用レーザーに不測の故障が生じたものの,いずれもほぼ計画通りに進展している.
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今後の研究の推進方策 |
R5年度は,銅やアルミといった金属の溶接のためのレーザー光源として,赤外波長ファイバーレーザーに加え,青色波長半導体レーザーを導入する.その後,構築したインプロセスモニタリングシステムを用いてデブリの定量計測を実施する.レーザー照射条件を変更してデブリ生成メカニズムを明らかにするとともに,デブリフリーの実現可能性を調査する.さらに,発生するデブリをプロセス領域外に排出するためのガス流れ生成ノズルを開発し,デブリ排出の可能性を調査する.
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