研究課題/領域番号 |
23K22747
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補助金の研究課題番号 |
22H01476 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21010:電力工学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
五箇 繁善 東京都立大学, システムデザイン研究科, 教授 (80305416)
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研究分担者 |
和田 圭二 東京都立大学, システムデザイン研究科, 教授 (00326018)
垣尾 省司 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (70242617)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2024年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | 境界弾性波 / PBAW / 次世代ゲート駆動システム / 次世代インバータ / ゲート駆動回路 / PBAWフィルタ / SAWフィルタ / 多重通信 / ワイドギャップ半導体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,次世代電力変換回路の多重化・高信頼化を実現するために,申請者グループが開発してきた「弾性表面波(SAW)を用いた次世代ゲート駆動回路」の大幅な高性能・高機能化を図ることを目的とする.これまでのSAWフィルタを境界波(PBAW)フィルタへと転換させ,耐電圧性能(絶縁性能)を大幅に改善し,取扱い容易なチップモジュール化(小型化)を実現することである.このために,①「PBAWフィルタの設計」と②「その作製・評価」,③「PBAWフィルタの動作状態リアルタイム検出化」,④「ゲート駆動回路の高速スイッチング動作化」を実現さることにより,実用性能を備えた次世代ゲート駆動回路を実現させる.
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,次世代電力変換回路の多重化・高信頼化を実現するために,申請者グループが開発してきた「弾性表面波(SAW)を用いた次世代ゲート駆動回路」の大幅な高性能・高機能化を図ることである.最大の特徴は,これまでのSAWフィルタを境界波(PBAW)フィルタへと転換させ,耐電圧性能(絶縁性能)を大幅に改善し,取扱い容易なチップモジュール化(小型化)を実現する点にある.このために,PBAWフィルタの設計とその作製・評価,PBAWフィルタの動作状態リアルタイム検出化およびゲート駆動回路の高速スイッチング動作化を実現させ,パワーエレクトロニクス分野に必要なPBAWフィルタの物性を解明し,実用性能を備えた次世代ゲート駆動回路の実現化が目標となる. 2年目となる2023年度は,本提案法で①トランスバーサル型PBAWフィルタの試作および②圧電フィルタの動作状態リアルタイム検出化に関する研究を行った.具体的な研究内容と得られた研究実績を下記に示す. ①に関し,トランスバーサル型PBAWフィルタの作製に向け,電極構造の設計について詳細に調べた.その結果,金電極のみでもPBAW伝搬が可能ではあるが,十分な伝搬距離を得ることが難しいことが分かった.そこで提案構造の作製に先立ち,PBAW伝搬を実験的に確かめることを目的として金電極のみのPBAWフィルタを作製した.その結果,PBAW伝搬を確認でき,トランスバーサル型PBAWフィルタでは初めての実測結果を得ることが出来た.②について圧電フィルタの動作状態検出に向けた基礎検討を行った.反射波を用いることで温度変動させた場合の通過周波数変動を検出可能であり,リアルタイム検出システムの実現可能性を明らかにした.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね研究計画に従って研究が進んでいる.PBAWフィルタの試作ではPBAW伝搬が確認が出来ており,提案構造の作製へ取組むことが可能となった.また,圧電フィルタの動作状態リアルタイム検出化についても原理検証が確認された.以上のように,非常に良好な研究結果が得られており,研究計画として順調に進捗している状況と言える.
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今後の研究の推進方策 |
次年度は解析結果により良好な特性が得られているTa2O5交互構造の作製を目指す.また,PBAWフィルタの動作状態リアルタイム検出化について多チャンネル化と実証実験を行い,本システムの適用範囲拡大を目指していく予定である.
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