研究課題/領域番号 |
23K22767
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補助金の研究課題番号 |
22H01497 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
岡崎 慎司 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (50293171)
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研究分担者 |
笠井 尚哉 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 准教授 (20361868)
荒川 太郎 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (40293170)
西島 喜明 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (60581452)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2026年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2025年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | 光ファイバ / 化学センサ / 分布型センサ / 光時間領域反射率測定 / 漏れ光 |
研究開始時の研究の概要 |
低炭素社会構築に向けた安全な水素エネルギーシステムを確立するため、液体水素タンクをはじめとする水素インフラの高度な維持管理技術の一つとして水素センシングが極めて重要である。本研究では、既存のスポット型センサでは実現することが困難な空間的に広い範囲を容易かつ低コストでモニタリング可能な高信頼性水素漏洩監視システムを、長尺の線状光源を用いた新しいライン型光ファイバ水素センサデバイスにより実現する。具体的には、市販ライトストリング等と伝送用光ファイバを水素感応物質である白金担持酸化タングステン膜と光学接合することで統合化した独自構造のデバイスを構築する。
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研究実績の概要 |
線状光源と伝送用ファイバを結合する水素感応部について前年度に引き続き評価を進めた。石英コア(200μm)・フロロアクリレートクラッド(230μm)の光ファイバを用い、クラッドを溶剤で除去したコアのみファイバ上にゾルゲル法により白金担持酸化タングステン膜を固定化した光ファイバを作製し、水素応答特性を評価した結果、純水素及び4%水素に対して鋭敏に応答した。一方、感応膜の水素との反応性に関しては復帰特性が緩慢である点、感応膜自体の光学特性特性としては、高屈折率かつ光学吸収係数が大きい点については改善の必要があり、酸化タングステンとシリカの混合膜について検討した。まず、基礎特性評価のために石英基板にタングステンとシリカの混合比や焼成温度など様々な条件で固体化した水素感応膜の応答特性を評価した。焼成温度の影響について検討した結果、ゾルゲル法で固定化した膜を500℃で焼成した場合、酸化タングステン膜単独の場合より感度が増大すること、室内環境で6か月放置したデバイスでも応答特についてほとんど変化せず、優れた長期安定性を示すことが明らかとなった。一方、200℃の低温焼成した場合は、シリカとの混合でもほぼ同等の感度を示すとともに、水素応答後の空気中での復帰速度が大きく向上することが分かった。XPSにより触媒である白金の価数状態を解析したところ、200℃で焼成した膜は500℃で焼成した膜に比べて、金属状態の白金の割合は少ないものの、2価を含めて低酸化数状態の白金の割合が大きいことが確認できた。さらにTEM観察などから200℃で焼成した膜の良好な復帰特性は膜の多孔性に起因していることが示唆された。また、OTDR評価を進めるため光ファイバ線状光源からの漏れ発光を伝送用光ファイバで受光して評価するための光学系を光サーキュレーターを用いて作製した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
近赤外領域で機能する光ファイバ線状光源を実現するために、コアのみ光ファイバから均一な漏れ発光が得られる屈折率構造を検討したが、現状では光ファイバ接合部などの損失により十分な特性が得られていないので、やや計画が遅れているという判断である。水素感応部の性能向上などについては順調に進んいる。
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今後の研究の推進方策 |
光ファイバクラッドを除去したコアのみの光ファイバに高屈折率光学材料をゾルゲル法で塗布することで線状の漏れ光を得る手法について検討し、線状光源を実現する計画を推進する。また、近赤外カメラを導入するなど、発光特性を定量的に評価できるようにして、精密制御の可能性と光学解析などによる検証を推進する。また、学会発表や論文投稿を積極的に進める。
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