研究課題/領域番号 |
23K22813
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補助金の研究課題番号 |
22H01543 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
佐々木 友之 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (90553090)
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研究分担者 |
伊藤 桂一 秋田工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (20290702)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
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キーワード | テラヘルツ波 / メタマテリアル / 液晶 |
研究開始時の研究の概要 |
令和6年度の前半は、電圧駆動THz変調器用メタ液晶を試作し、その特性評価を行う。作製には、導電性インクによる2次元パターンの描画化可能なサブフェムトインクジェット装置並びにパルスレーザー加工機を用いる。令和6年度後半から令和7年度前半にかけては、メタ液晶を用いた電圧駆動THz変調器の設計と作製を行う。電圧を印加するための電極の構造や配置は数値シミュレーションにより設計する。令和7年度後半から令和8年度末までは、電圧駆動方式とは別に、光駆動方式についての研究を行う。
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研究実績の概要 |
本研究では、液晶を内包する電磁メタマテリアルであるメタ液晶を独自に構想し、具現化するとともに、それによりテラヘルツ(THz)波の高速変調技術を切り拓く。申請者は、THz帯における伝搬制御素子に対する需要の高まりから、液晶を用いた動的THz素子に関する研究を行ってきた。その過程で、金属からなる等方的メタマテリアル中で液晶を配向させることにより、液晶単体では得られない程度に大きな複屈折が発現することを見出した。こういったサブ波長構造に起因する特異な電磁特性と、液晶由来の多様な外場応答性から、メタ液晶は各種THz波応用の高度化と普及を実現に導く革新的材料であると確信している。本研究では、このことを実証すべく、THz波のイメージング応用を対象とし、メタ液晶によって、50 fps程度のフレームレートで動作する電圧駆動空間THz変調器を開発する。また、高速通信応用に特化した、数十Gbit/s級の光駆動高速THz変調システムの創製にも挑む。 令和5年度は、令和4年度の報告書に記載した通り、電圧駆動THz変調器の開発に向け、メタ液晶の特性を数値シミュレーションによって検討した。遺伝的アルゴリズムに基づくトポロジー最適化により、リタデーションと透過率を評価関数としてメタ液晶の構造を探索し、作製に向けた指針を得た。また、電圧駆動に用いる電極についても、数値電磁解析手法により設計を開始した。加えて、サブフェムトインクジェット加工装置による作製プロセスについても実験的に検討を進め、基板の前処理等に関する知見を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
申請書時点での予定では、令和5年3月までに電圧駆動THz変調器用メタ液晶の設計を終え、同年4月から作製に移る予定であった。しかしながら、実際は3末までに設計が終わらず、4月からは設計と試作を並行して進める形となった。これは、計画段階での見込みが甘く、メタ液晶の基礎特性の把握に想定以上の時間を要したことが主たる要因である。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、電圧駆動THz変調器用メタ液晶の試作を進める。メタ液晶における金属サブ波長構造部分の作製には、昨年度同様、導電性インクによる2次元パターンの描画が可能なサブフェムトインクジェット装置を用いる。なるべく設計に近い構造が作製できるよう、大気圧プラズマ照射装置やイオナイザー等を用いた基板処理方法や、インクの種類、描画の速度、インクの吐出量、重ね描き回数、重ね描きの時間間隔等の条件について、実験的に検討する。また、サブフェムトインクジェット装置による作製が想定通りに進まない可能性も考え、代替手法として、パルスレーザーによる金属箔への穴あけ加工による作製についても検討を行う。前年度、他の予算にて(他の研究のため)レーザー加工機を導入し、その動作の確認過程において、THz帯でのサブ波長構造の作製にも使える可能性のあることを見出した。そこで、令和6年度の早い段階で、そのことを実験的に実証する。その結果を踏まえ、適した方法、或いは両手法の複合的手法により、電圧駆動THz変調器用メタ液晶の試作を行い、その特性を評価する。 また、上記メタ液晶を用いた電圧駆動THz変調器の設計と作製も進める。電圧駆動のために付与する電極には、液晶部分へ効率的に電圧が印加でき、なおかつ電極自体はTHz帯での特性に影響を及ぼさないような構成が求められる。詳細は割愛するが、現状である程度の方針は定まっているため、数値電磁解析手法により、その構造を具体的に設計し、作製する。また、作製した変調器の特性を、THz時間領域分光装置や、THz発振器とTHzカメラ等により評価し、シミュレーション結果との差異を検証することで、応用上の有用性を実証するとともに、実用化への課題も明確化する。
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