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高精度かつ小型化が容易なTOF距離センサシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K22817
補助金の研究課題番号 22H01547 (2022-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2022-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
研究機関静岡大学

研究代表者

安富 啓太  静岡大学, 電子工学研究所, 准教授 (50621661)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2024年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
キーワードTime-of-Flight / 3次元計測 / イメージセンサ / LiDAR
研究開始時の研究の概要

これまでのTime-of-Flight(TOF,光の往復時間から距離を計測)による距離撮像素子は、距離精度が数mm(ミリメートル)と乏しく、物体認識などの用途に限られていた。研究代表者は、これまでの研究で独自のTOF距離計測と高速電荷変調素子、ジッタ低減手法を考案し、50μmを上回る距離精度を達成した。しかしながら、現在のジッタ低減手法(参照光サンプリング)の原理検証機は小型化に向かず、また測距範囲も数10mmと現時点では限られている。本研究では、小型化に適した空間分離型参照光サンプリングと時間分離型参照光サンプリング、およびレンジシフト動作を検討し、広い測距範囲と高い距離精度を持つTOF距離センサおよびシステムの開発を目指す。

研究実績の概要

本研究では,高精度かつ小型化が容易なTOF距離センサシステムの構築について検討している.特に100umを超える距離精度を実現するためには,光源およびセンサ内のジッタ低減が必須となる.これまでに開発してきた参照サンプリング法を発展させ,小型化が可能な2つの手法(空間分離型・時間分離型)を考案し,実装を進めている.
空間分離法の原理検証に用いる測距システムについて,距離精度が1フレームで32um,10フレームの距離精度が実現できることが分かっている.一方で,3次元計測器として利用する場合には確度の評価が重要となる.そこで,非接触3次元計測器の規格に沿ったボールバーゲージを試作し,確度の検証を実施した.試作したボールバーゲージは,セラミック素材で球径25.4mm,球間距離50mmのものを試作した.この評価の結果,球間距離50mmに対して,49.978mm(誤差22um)が得られ,おおよそ距離精度と同等レベルの確度が得られることがわかった.
空間分離型・時間分離型のどちらの場合においても,光ファイバの広がり角が重要となる.昨年度試作したシングルモードファイバでは広がり角が不足するため,径の異なるシングルモードファイバ・マルチモードファイバで先端加工したものを試作した.コア径を大きくすることで,より大きな広がり角となりセンサに近接可能となることが期待できる.
測距拡大について,ファイバレーザと読み出し時のオン・オフに用いるための音響光学変調器を導入した.今後,従来の半導体レーザから置き換えて,測距拡大の距離計測実験を試みる.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の主目的にである空間分離型・時間分離型に利用する光ファイバについて,一定の目途が立ったこと,およびボールバーゲージの評価結果から距離精度と同等レベルの計測確度が得られることが明らかとなったため,概ね順調に進展しているとした.

今後の研究の推進方策

空間分離型の実現のため,試作した先端加工済みのシングル・マルチモードファイバの広がり角について,詳細に評価し,実験系およびセンサ設計のための指針とする.この評価結果を踏まえて,これまでの実験系に組み込み,提案する空間分離型の参照サンプリング方式についての有効性を検証する.

報告書

(2件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件) 産業財産権 (2件) (うち外国 1件)

  • [雑誌論文] An SOI-Based Lock-in Pixel with a Shallow Buried Channel for Reducing Parasitic Light Sensitivity and Improving Modulation Contrast2023

    • 著者名/発表者名
      KOBAYASHI Tatsuya、YASUTOMI Keita、TAKADA Naoki、KAWAHITO Shoji
    • 雑誌名

      IEICE Transactions on Electronics

      巻: E106.C 号: 10 ページ: 538-545

    • DOI

      10.1587/transele.2022CTP0003

    • ISSN
      0916-8524, 1745-1353
    • 年月日
      2023-10-01
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] (レーザー解説)Time-of-Flight イメージセンサの高近赤外感度化と高精度化2023

    • 著者名/発表者名
      安富啓太、川人祥二
    • 雑誌名

      レーザー研究

      巻: 51巻4号 ページ: 232-236

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] An SOI-based lock-in pixel with a shallow buried channel for reducing parasitic light sensitivity and improving modulation contrast2023

    • 著者名/発表者名
      T. Kobayashi, K. Yasutomi, N. Takada, S. Kawahito
    • 雑誌名

      IEICE Transactions on Electronics

      巻: E106-C

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 高精度なTOF距離イメージセンサとその応用2023

    • 著者名/発表者名
      安富啓太,川人祥二
    • 学会等名
      映像情報メディア学会情報センシング研究会(IST)
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 電荷注入式参照光サンプリングを用いた高距離精度TOFセンサによる距離計測実験2023

    • 著者名/発表者名
      佐川航輝, 安富啓太, 高澤大志, 香川景一郎, 川人祥二
    • 学会等名
      映像情報メディア学会年次大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] サブ100μm距離精度を実現する短パルス光源を用いたTime-of-Flight距離センサ2023

    • 著者名/発表者名
      安富 啓太
    • 学会等名
      レーザー学会学術講演会第43回年次大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] A high-NIR sensitivity SOI-gate lock-in pixel with improved modulation contrast2022

    • 著者名/発表者名
      T. Kobayashi, K. Yasutomi, N. Takada, S. Kawahito
    • 学会等名
      SSDM2022
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 電荷注入式参照光サンプリングを用いた高距離精度TOFセンサ2022

    • 著者名/発表者名
      安富啓太, 古橋 樹, 佐川航輝, 高澤大志, 香川景一郎・川人祥二
    • 学会等名
      映像情報メディア学会情報センシング研究会(IST)
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 変調率を改善した高近赤外感度SOIロックインピクセルの提案2022

    • 著者名/発表者名
      小林竜也, 安富啓太, 高田直樹, 川人祥二
    • 学会等名
      映像情報メディア学会2022年次大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [産業財産権] 距離計測装置及び距離計測方法2024

    • 発明者名
      安富啓太
    • 権利者名
      静岡大学
    • 産業財産権種類
      特許
    • 出願年月日
      2024
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 外国
  • [産業財産権] 距離計測装置及び距離計測方法2022

    • 発明者名
      安富啓太
    • 権利者名
      静岡大学
    • 産業財産権種類
      特許
    • 出願年月日
      2022
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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