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連続サンプリングによる柱状図の品質および地質構造と地盤性状の評価技術の向上

研究課題

研究課題/領域番号 23K22855
補助金の研究課題番号 22H01585 (2022-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2022-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分22030:地盤工学関連
研究機関東京海洋大学

研究代表者

谷 和夫  東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (50313466)

研究分担者 池谷 毅  東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (20416746)
野村 瞬  東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (20705701)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2024年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
キーワード地盤調査 / サンプリング / サウンディング
研究開始時の研究の概要

海底地盤の調査では,陸域で一般的な標準貫入試験や乱れの少ない試料のサンプリングは施工の制約から高コスト過ぎる。そこで,施工が早いサウンディング(例えばコーン貫入試験)に連続サンプリングを組み合わせた効率的な調査方法の確立を目指す。貫入性能と試料の採取性能が高いサンプラーの開発と,得られた連続試料の品質評価がポイントである。一般的なコーン貫入試験にそん色のない貫入性能と,地層の代表性を失わない程度にしか乱されていない試料(representative disturbed sample,ISO22475-1の品質クラス2ないし3)に相当する品質を目指す。

研究実績の概要

2023年上期に、貫入性能と施工性をさらに向上させることを目的に、断面を六角形から三角形に変更し、さらに面積を45%に小さくした改良サンプラーを設計・製作した。そして、2023年下期に、N値が10から30の中密な砂質土地盤でサンプリング兼コーン貫入試験(S&CPT)の現場実験を行って、改良の効果を検証した。S&CPTの実施地点の近傍で、標準貫入試験(SPT)、一般的なコーン貫入試験(CPT)、ラジオアイソトープ・コーン貫入試験(RI-CPT)も実施した。さらに、S&CPTによって採取した試料を用いた各種の物理試験(粒度試験、コンシステンシー試験)を行い、土質の判別や力学特性に係る評価に係る性能を検討した。
その結果、以下4点の結論を得た。(1)シャッターの先端(断面積が同一の長さ約7センチメートルの範囲)で閉塞が発生したため、連続した試料は長さ1メートル未満(0.57m)しか採取できなかった。シャッターの先端に閉塞を防止するためのシュー(先端の開口部の直上の断面積を大きくした部材)を設けることとし、設計・製作した。(2)シャッターの長さを半減するなどの改良により、試料の取出しに係る時間が改良前に比べて1/10にまでは短縮した。(3)S&CPTにより採取された試料で計測された含水比は、RI-CPTにより推定された自然含水比の値より約2%低い。サンプラーからコア箱に試料を移動する際の乾燥の影響あるいはデータのばらつきと推測される。(4)含水比を2%程度に過小評価すると仮定すると、既往の経験式を用いて推定されたせん断抵抗角は約1度過大に評価される。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

改良したサンプラーの貫入性能が、サンプラーの先端部で発生した閉塞の影響により想定より低かった。この課題を解決するために、閉塞の発生を抑制するためのシューを設計・製作した。なお、この改良の効果を現場で実証する必要があるので、引き続き適切なサイトを探す。
また、現地で採取した砂試料を用いて所定の間隙比に調整した供試体を用いた三軸圧縮試験を実施中である。この実験は2024年度上期に終了の予定である。

今後の研究の推進方策

2023年度に改良したサンプラーを利用して現場実験を行い、データベースの充実を図る。なお、S&CPTの性能の評価をするためには、実施サイトで一般的な試験方法による地盤調査が行われている必要があるので、建設などの目的で予定されているサイトでの追加調査として民間企業などに積極的に売り込みをかける。
また、提案するS&CPTは、本来は海域での効率的な地盤調査方法として開発されたので、水域での現場実験の機会も探す。
2022年度に得られた砂質土の三軸試験を実施し、この結果を利用して、S&CPTで得られる「やや乱された試料」から求められる含水比とCPTデータを活用した地盤の評価方法を検討する。

報告書

(2件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] サンプリング兼コーン貫入試験の砂質土地盤への適用2023

    • 著者名/発表者名
      AKIMOTO Yuito、TANI Kazuo、NOMURA Shun、IKEYA Tsuyoshi
    • 雑誌名

      土木学会論文集

      巻: 79 号: 18 ページ: n/a

    • DOI

      10.2208/jscejj.23-18049

    • ISSN
      2436-6021
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 軟弱地盤での連続した試料採取とCPTを同時に行う方法の開発2022

    • 著者名/発表者名
      SATO Arata、TANI Kazuo、IKEYA Tsuyoshi、NOMURA Shun
    • 雑誌名

      土木学会論文集B3(海洋開発)

      巻: 78 号: 2 ページ: I_763-I_768

    • DOI

      10.2208/jscejoe.78.2_I_763

    • ISSN
      2185-4688
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] サンプリング兼コーン貫入試験の砂質土地盤への適用2023

    • 著者名/発表者名
      秋元唯人,谷 和夫,野村 瞬,池谷 毅
    • 学会等名
      第48回海洋開発シンポジウム,土木学会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 乱された試料を利用した海底地盤のせん断強さの簡便な評価の試み2023

    • 著者名/発表者名
      河合 優,関口陽、谷 和夫、城下 学,野村 瞬、赤司かがり、岡田哲実、中村武史、沢津橋雅裕
    • 学会等名
      第58回地盤工学研究発表会,地盤工学会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 軟弱地盤についてサウンディングと同時に連続した試料採取方法の開発2022

    • 著者名/発表者名
      佐藤 新,谷 和夫,野村 瞬
    • 学会等名
      第57回地盤工学研究発表会,地盤工学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 厚い完新統で得られたデータに基づく海底地盤の力学特性の評価法に関する文献調査2022

    • 著者名/発表者名
      河合 優,谷 和夫,野村 瞬,城下 学,赤司かがり
    • 学会等名
      第19回地盤工学会関東支部発表会,地盤工学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] サンプリング兼コーン貫入試験に用いる装置の改良と砂質土地盤への適用性の検討2022

    • 著者名/発表者名
      秋元唯人,谷 和夫,野村 瞬
    • 学会等名
      第19回地盤工学会関東支部発表会,地盤工学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 軟弱地盤での連続した試料採取とCPTを同時に行う方法の開発2022

    • 著者名/発表者名
      佐藤 新,谷 和夫,野村 瞬,池谷 毅,稲津大祐
    • 学会等名
      第47回海洋開発シンポジウム,土木学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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