研究課題/領域番号 |
23K22909
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補助金の研究課題番号 |
22H01639 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
佐藤 大樹 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (40447561)
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研究分担者 |
SHEGAY ALEKSEY 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 研究員 (90866170)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
2026年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2025年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ガスメーター / ヘルスモニタリング / 損傷評価 / 構造ヘルスモニタリング / RCマンション / 損傷評価手法 / MEMSセンサー / 高密度観測 / 建物損傷評価 / 3次元部材モデル / 振動台実験 / 時刻歴応答解析 / SI値 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,地震直後においても事業継続を行えることが求められている。そのためには地震時の建物の損傷を早急に評価する必要がある。構造ヘルスモニタリングと呼ばれる手法が用いられている。これは,地震後に人間による被害観察に比べれば遙かに迅速で有用な手法である反面,建物内に構造ヘルスモニタリング用の専用機材を設置する必要がある。そのため初期費用だけでなく,維持管理費用が大きな足かせとなり,一部の重要な超高層建物には採用されているものの普及率は低い。そこで本研究課題ではこの問題を解決するために,既に設定されているガスメーターを利用した地震時における建物損傷評価手法の構築を行う。
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研究実績の概要 |
近年,地震直後においても事業継続を行えることが求められている。そのためには地震時の建物の損傷を早急に評価する必要がある。一般的には加速度計などを用いて地震前後の建物特性の変化を観察する,いわゆる構造ヘルスモニタリングと呼ばれる手法が用いられている。これは,地震後に人間による被害観察に比べれば遙かに迅速で有用な手法である反面,建物内に構造ヘルスモニタリング用の専用機材を設置する必要がある。そのため初期費用だけでなく,維持管理費用が大きな足かせとなり普及率は低い。そこで本研究課題ではこの問題を解決するために,既存のガスメーターを利用した地震時における建物損傷評価手法の構築を行う。 今年度は,実建物データを基にデータベース詳細な3次元部材モデルで柱や梁,壁や床などをモデル化したRCマンションモデル4棟を作成した。さらにそれらを実際の構造設計でも用いるせん断モデルに置換し,多数の地震波を用いて時刻歴応答解析を実施した。解析結果を詳細に分析することで以下の知見を得た。(1)伝達関数のピーク振動数の変化は建物の損傷と深い関係があること,(2)伝達関数のピークを各階の床応答スペクトルのピーク周期で大凡評価できること,(3)床応答スペクトルのピークの変化と損傷には高い相関があり,その関係をモデル化できること。また3次元部材モデルをもちいて建物の同一階での応答のバラツキについて検討した。その結果,弾性応答時には同一階での応答にはバラツキが見られないものの,梁などが損傷した場合,同一平面内での応答にバラツキが生じることが確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は概ね順調に進展していると判断できる。昨年度までは手法の構築のために理想的な状況での実験および解析を実施してきた。初年度は,実建物データを基にデータベース詳細な3次元部材モデルで柱や梁,壁や床などをモデル化したRCマンションモデルを作成した。地震応答をシミュレーションする際に用いる地震波を選定し,時刻歴応答解析を実施した。解析結果から各RCマンションモデルの損傷を分析した。ガス遮断をすることに特化して開発された剛体球式感震器方式のガスメータを用いて,様々な振幅や振動数の正弦波による振動台実験を実施した。振動台には高性能の加速度計も設置し,その値と比較することで剛体球式感震器方式ガスメータの振動感知性能およびそのバラツキを確認・評価した。さらにRCマンションモデルを用いた複数の地震波による時刻歴応答解析から得られる各階での応答波形を用いて,振動台実験を実施し,地震時における剛体球式感震器方式のガスメータのガス遮断スイッチの発生条件について詳細に分析した。またガスメータの取り付け角度を変更した振動台実験を実施し,取り付け角度の違いによるガスメータによるガス遮断スイッチの発生条件のバラツキについても明らかにした。その性能を踏まえた上で,ガスメータを構造ヘルスモニタリングに適用する場合の課題と方針を大凡確定することができた。次年度は,新たに2棟のRCマンションの解析モデルを作成し,1方向および2方向で地震波を入力した場合の建物応答について分析した。膨大な時刻歴応答解析結果を分析することで,ガスメータに内蔵された感震センサーで構造ヘルスモニタリングおよび損傷評価を行える可能性を示すことができた。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度までは基本的な情報を蓄積することを目的としていたので、1方向のせん断モデルを用いて分析を行ってきた。今後は3次元の部材構成モデルを用いてかつ2方向入力時に応答性情を把握し、建物の損傷評価を行える簡易手法を提案およびその検証を進める。
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