研究課題/領域番号 |
23K22945
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補助金の研究課題番号 |
22H01675 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
槙原 幹十朗 東北大学, 工学研究科, 教授 (60392817)
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研究分担者 |
浅沼 春彦 金沢大学, フロンティア工学系, 助教 (10757298)
大塚 啓介 東北大学, 工学研究科, 准教授 (20881189)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2024年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2023年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2022年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 振動制御 / 準能動制振 / 予測制御 / 圧電 / 宇宙構造物 |
研究開始時の研究の概要 |
理論を通して,確率的不変量の確定精度を明らかにするとともに,“確率行列理論”を用いて確率的不変量の変動幅を理論的に明らかにする.開発している“周波数仮定に基づく外乱予測技術”を用いて調和振動外乱を精密に予測するとともに振動予測の不確定性を減らす.実験と数値計算により,確率的不変量の予測原理に与える影響としてエネルギ消費量と予測性能を定量的に明らかにする.実績値に基づいた数値目標を達成できるかを明らかにする.実験と数値計算により,共振点加振の制振性能を明らかにし,広帯域加振の制振性能を明らかにする.開発している“更新型ガウス過程回帰に基づくランダム波外乱予測技術”を用いて振動予測の精度を高める.
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研究実績の概要 |
精密観測機器を衛星本体から伸展トラス構造を用いて分離する構造開発では大きな曲げ・ねじり振動が発生するため精密制振が必須課題である.能動制振に要するエネルギは膨大になるので能動制振の実装は困難である.そこで申請者は「圧電電荷を不変量」とする新たな状態モデルを構築し,振動状態の将来予測を初めて可能にした.一方,予測値には確率的な不確定性が含まれ,消費エネルギと制振性能に深刻な悪影響を与えることも明らかになった.そこで本研究では,申請者が独自に提唱し開発を進めている低エネルギ消費の準能動制振の制振性能を飛躍的に向上させる「振動予測技術」を確立する.特に「圧電不変量の確率的不確定性を考慮した外乱予測技術」を導入し,低エネルギ消費と高制振性能を両立する「次世代観測衛星のための確率的予測制振技術」を実現する. 低エネルギ消費と高制振性能を両立する「確率的予測制振」を実現するための確率的予測制振理論の学術的研究及び実証が研究の大目的である.本研究では以下を明らかにした. 【確率的不変量の特性(不変量の確定精度・変動幅)の解明】理論を通して,確率的不変量の確定精度を明らかにした.確率行列理論を用いて確率的不変量の変動幅を理論的に明らかにした.開発している周波数仮定に基づく外乱予測技術を用いて調和振動外乱を精密に予測するとともに振動予測の不確定性を減らした. 10ベイトラス構造を用い,曲げ・捩じり・局所振動を含む複雑振動を生じるようにトラス構造を拡張した.実験と数値計算により,確率的不変量の予測原理に与える影響としてエネルギ消費量と予測性能を定量的に明らかにした.実績値に基づいた数値目標を達成できるかを明らかにした.(1)準能動制振に実行に必要なエネルギ消費量を3.0mW以下に抑えた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
確率的不変量の予測原理に与える影響としてエネルギ消費量と予測性能を定量的に明らかにでき,当初の計画通りに進んだから.
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今後の研究の推進方策 |
今後広い周波数帯域の外乱予測に挑んで予測変動幅を減らす. 計算負荷が多大になる場合,制御モデル次元の低減と制御間隔の閑散化の対策を取る.オンライン計算負荷が多大な時,ルックアップテーブルやオフライン計算を拡充する. 100ステップ先の予測において予測値を 5%以下の不確定性に抑える.
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