研究課題/領域番号 |
23K22967
|
補助金の研究課題番号 |
22H01698 (2022-2023)
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24020:船舶海洋工学関連
|
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
村井 基彦 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 教授 (60292893)
|
研究分担者 |
北澤 大輔 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (30345128)
李 僑 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (40832340)
韓 佳琳 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 助教 (40814877)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
配分額 *注記 |
16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
2025年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2024年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2023年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
|
キーワード | 波力発電 / 浮体式 / AI / 波浪中 / 複数機 / 波浪発電 / ポイントアブソーバー / 稼働率 / アレイ / 水槽実験 |
研究開始時の研究の概要 |
波浪発電は海洋再生可能エネルギー利用技術の一つである。波浪発電が広く電力供給システムとして受け入れられるには、複数発電機によるファーム化によるコスト削減とともに、面積当たりの発電量の向上のための安定的で高効率な運用システムの開発が求められる。本研究課題では、ファーム化を想定した複数の発電浮体を一体とする波浪発電システムを対象とし、複数浮体間の波の干渉による波力の2次回収、波浪状況に応じた制御戦略の選択も含めた最大化させる発電制御力の推定手法、AIを活用した数理モデルシステムについて、数値解析だけでなく水槽実験での検証を通して、不規則な波浪中での実質的な年間発電量の最大化を提案する。
|
研究実績の概要 |
海洋再生可能エネルギーの一つである波浪発電が電力供給システムとして受け入れられるには、複数発電機のファーム化によるコスト削減に加え、安定的で高効率な運用システムの開発による面積当たりの発電量の向上が求められる。本研究では多数のポイントアブソーバー型浮体式波浪発電システム(PA-WEC)によるファーム化を想定し、時々刻々変化する不規則な波浪場における波浪発電量の最大化問題について、数値モデルの構築とその検証のための水槽実験を遂行する。 2023年度においては、次の4点について研究を進めた。 1) AIモデルの活用による、不規則波中での複数PA-WECに入射する干渉効果も含めた波浪状態における時々刻々の発電量を最大化する制御力の即時推定法について、開発しているAIの学習モデルプログラムと汎用ソフトの連携手法も含めて、更に詳細な検討をおこなった。 2) 荒天中などでの物理的な可動域の制約条件も考慮した制御力の選択の範囲について、検討すべき制約条件とその数理モデル化について検討を行い、周波数領域では必ずしも線形最適解を用いないほうが、稼働時間と年間発電量が増える範囲を検討した。 3)不規則波中でのアレイ間での波の干渉効果を引き出せる複数PA-WECの最適配置につい2022年度に開発した数機を対象とした時系列計算を計算可能なコードを、AIモデルによる制御力を取り込めるものに改良した。 4)水槽実験については、水槽模型実験機器への実装を想定した水槽実験模型の初号機による水槽実験を実施し、実験結果を踏まえ実験模型としての改良すべき点を検討した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
数値計算については、購入した汎用ソフトをフルに活用し、係留索との連成およびAIの予測モデルにより時々刻々で与えらえれる制御力の取り込みを可能とした。また、稼働できる海象条件を広げるための、制御力の推定手法についても広く検討出来てきており、数値解析としてはかなり実践的になってきている。 また、水槽実験については、当初の予定通り初号機による水槽実験実施を実施し、実験データの解析などから課題点の抽出を進められた。 以上の点から、数値計算と水槽実験の両面で、概ね予定通りの進捗状況と判断した。
|
今後の研究の推進方策 |
23年度までの進捗状況を踏まえ、数値解析については、AIモデルの生成などについてケーススタディ及びパラメトリックスタディを引き続き実施し、複数機の問題での拡張性と汎用性をより高める。 水槽実験については、水槽実験と数値解析との比較なども踏まえつつ、水槽実験用モデルの改修に向けた情報収集をするとともに、水槽の特性を生かして、複数浮体を模擬した水槽実験を実施し、数値シミュレーションとの比較から、双方の妥当性などを検討していく。
|