研究課題/領域番号 |
23K23022
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補助金の研究課題番号 |
22H01754 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26010:金属材料物性関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
澁田 靖 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (90401124)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2024年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2022年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 組織形成 / メタダイナミクス / 分子動力学 / 粗視化分子動力学 / 機械学習 / 界面エネルギー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではメタダイナミクス法を分子動力学(MD)シミュレーションに導入し,原子情報のみから正確に自由エネルギーを導出できる材料組織計算の方法論を確立し,現状のMDのみでは解決不可能な材料組織領域の学理開拓を目指す.具体的には,鉄基合金の非平衡温度下における固液共存状態の自由エネルギー曲面からの界面エネルギーを系統的に導出する.さらに深層生成モデルに基づくMDシミュレーションの新しい時間加速手法の確立を目指す,具体的には変分オートエンコーダ(VAE)を用いて材料組織座標から潜在空間における特徴を抽出し,再帰的ニューラルネットワークを用いて潜在空間内の時間発展の予測を行う.
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研究実績の概要 |
本研究では,自由エネルギー探索手法の一つであるメタダイナミクス法を導入し,局所平衡が成り立たない非平衡条件下の固液界面や双晶を有する核生成微細構造など,従来のモデルで説明できない現象の自由エネルギー探索を試みることを目的としている.2022年度は,まずメタダイナミクスを用いてTi-Al固液界面エネルギー組成依存性の検討を行った.低濃度のAlを含むbeta-Tiと液相との固液共存系を対象としてメタダイナミクスにより自由エネルギーの固相原子数依存性を求め,自由エネルギー変化の界面面積依存性から固液界面エネルギーを導出した.その結果,Al濃度が低い組成では固液界面エネルギーに顕著な組成依存性が見られない事を見出した.また,同手法を応用し,FeおよびNiの融解エントロピー温度依存性の検討を行い,いずれも温度に対して正の相関があることを見出した.この知見を用いて,融点近傍における固液界面エネルギー温度依存性の負の相関性の起源についての検討を行い,液相原子のエントロピー減少効果と固液界面近傍の固相原子の乱雑さによる固相原子のエントロピー増加効果の相乗効果に基づいて融点近傍における固液界面エネルギーについての温度依存モデルを提案した.これらの成果を学会(日本金属学会および日本鉄鋼協会)にて発表し,知見の公表を行った. さらに,大規模・長時間に至る組織形成過程の原子論的理解に向け,分子動力学シミュレーションの加速化手法の検討を行い,組織形成過程シミュレーションにパラレルレプリカ法と粗視化分子動力学法を導入する試みを行い,NiおよびFe系で予備的な解析を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り,メタダイナミクスを用いた組織形成に係る物性導出手法の開発を行い,固液界面エネルギー・融解エントロピーの温度依存性の検討を行い,研究成果を学会にて発表するなどおおむね順調に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
大規模・長時間に至る組織形成過程の原子論的理解に向け,パラレルレプリカ法および粗視化分子動力学法により長時間・大規模系での組織形成過程シミュレーションを実践し,従来の分子動力学シミュレーションのみでは得られない知見を得ることを目指す.
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