研究課題/領域番号 |
23K23095
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補助金の研究課題番号 |
22H01827 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
水谷 正義 東北大学, グリーンクロステック研究センター, 教授 (50398640)
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研究分担者 |
中村 圭祐 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (30431589)
金高 弘恭 東北大学, 歯学研究科, 教授 (50292222)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2024年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
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キーワード | レーザ加工 / レーザ誘起微細周期構造(LIPSS) / バイオインプラント / 生体親和性 / 抗菌性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,歯科治療における喫緊の課題であるインプラント周囲炎の発症を防止する革新的歯科インプラントの開発を目指すものである.この目的に対して本研究では各生体組織(細胞や細菌)に応じて適切な幾何学的構造を有するレーザ誘起微細周期構造(LIPSS)をインプラント表面に創成することで解決しようとしている.本申請では,LIPSSの構造制御ダイナミクスを解明し,その制御を試みるとともに,得られた構造と生体組織との相互作用について抗菌性,細胞親和性の両面から検証することで,その有効性を実証する.
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研究実績の概要 |
本研究は「I. 実験的・解析的手法を用いたレーザ誘起微細周期構造(LIPSS)の構造制御ダイナミクスの解明」,「II. 幾何学的構造と細菌付着抑制効果の関係性解明」および「III. 幾何学的構造と細胞との反応性解明」の3つのフェーズを並行して進めている.各フェーズにおける2023年度の実績を以下に示す. I. 実験的・解析的手法を用いたレーザ誘起微細周期構造(LIPSS)の構造制御ダイナミクスの解明:表面に微細な形状(粗さ)が存在する条件ではLIPSSの創成挙動が変化することを明らかにした.例えば表面に微細な球体(粒子)が存在する場合,その粒子周りには特徴的な形状の周期構造が創成されることを明らかにした.またそのような挙動について,前年度構築したシミュレーションによって再現することにも成功した. II. 幾何学的構造と細菌付着抑制効果の関係性解明:LIPSSに対する抗菌性(細菌付着抑制効果)について,前年度に引き続きEscherichia coli(大腸菌)を用いて浸漬法による実験を行った.その際,Ⅰ.で作成した特徴的な形状の周期構造(LIPSS)が細菌に及ぼす影響について検討した.その結果からLIPSSの形状と細菌の付着(抗菌性)との相関について,その傾向が見えてきた.とくに筋膜の強度との相関が見えてきた. III. 幾何学的構造と細胞との反応性解明:LIPSSに対する細胞の反応性ついて,前年に引き続き骨芽細胞を用いた実験により検証を行った.その結果,Ⅰ.で作成したLIPSSについても,細胞の分化・増殖に対して明確な悪影響はないことを明らかにした.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究「フェーズⅡ,Ⅲ」について,前年度の知見とそれを基に構築したシミュレーションに基づき,特徴的な形状のLIPSSを創成することに成功し,それと抗菌性,細胞親和性の関係についても明らかにできつつある.
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今後の研究の推進方策 |
I. 実験的・解析的手法を用いたレーザ誘起微細周期構造(LIPSS)の構造制御ダイナミクスの解明:2023年度の成果により,レーザ照射前の表面性状(形状)がLIPSSの創成挙動に影響を及ぼすることが明らかになってきた.今後はこの知見に基づき,複数の加工プロセスを援用した新規加工技術の構築も視野に入れ,展開する. II. 幾何学的構造と細菌付着抑制効果の関係性解明:LIPSSに対する抗菌性について,Ⅰ.で創成するLIPSSと細菌(とくに大腸菌)の付着挙動との関係をさらに明確化するとともに,それとⅢ.で検討する細胞親和性との関係を考慮した表面設計の指標を示す. III. 幾何学的構造と細胞との反応性解明:Ⅱ.で記述した通り,LIPSSの形状と細胞の反応性,さらにそれと細菌の付着挙動(抗菌性)との関係性について示すとともに,その反応機序についても明らかにする.
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