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アミロイド触媒型の原始酵素モデルに着想した人工酵素のデザインと応用

研究課題

研究課題/領域番号 23K23141
補助金の研究課題番号 22H01873 (2022-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2022-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
研究機関山形大学

研究代表者

眞壁 幸樹 (真壁 幸樹)  山形大学, 大学院理工学研究科, 教授 (20508072)

研究分担者 吉田 紀生  名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (10390650)
矢野 成和  山形大学, 大学院理工学研究科, 准教授 (50411228)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
2024年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
キーワードアミロイド触媒 / 蛋白質工学 / アミロイド / 人工酵素 / βシート
研究開始時の研究の概要

本研究では、アミロイド触媒からなる原始酵素の進化モデルに着想を得て全く新しいタイプの人工酵素を構築する。通常、生体内の化学反応は酵素によって触媒されているが、酵素がどのように生命の誕生と関連するかわかっていない。本研究で対象とするアミロイド触媒を模倣した蛋白質分子によって、蛋白質やペプチドの原始的な化学反応の触媒活性について解明を目指す。

研究実績の概要

本研究では触媒活性のあるアミロイド(アミロイド触媒)の部分配列を我々がこれまで研究してきたペプチド会合模倣体(PSAM)へ移植し、球状タンパク質上で活性を詳細に評価を行う。
これまでのアミロイド触媒で亜鉛をヒスチジンに配位させた構造が報告されているため、この構造の模倣から研究を開始した。PSAMのβシート上の片面にヒスチジンを24箇所と8箇所導入した変異体を作製した(それぞれCat-H24およびCat-H8と命名)。これらは人工遺伝子合成サービスを利用して、目的遺伝子を作った。
Cat-H24およびCat-H8遺伝子を大腸菌組換え体として発現し、Ni-NTAカラムにて精製を行った。精製後のサンプルのpoly-Hisタグをスロンビン消化にて切断除去したサンプルを調製した。CDスペクトルにて元のPSAMと同様のβシートに富んだ構造を有していることを見出した。また、サイズ排除クロマトグラフィーの結果から、Cat-H24は実験条件にて主に二量体、Cat-H8は主に単量体として存在していることが明らかとなった。
この二種類のPSAM変異体について、触媒活性をエステル加水分解と脱リン酸化反応で評価した。これら2つの反応を利用した理由は、反応生成物として色を持つ分子が生成する系を利用することで、簡便に反応速度論を評価することができるためである。触媒反応測定の結果、Cat-H24はエステル加水分解活性を持ち、金属イオンが不要であることが明らかとなった。これは報告のあるアミロイド触媒とことなるため反応メカニズムの解明を進めていく。また、脱リン酸化反応ではマグネシウムイオン依存的にCat-H24の触媒活性が現れることが明らかとなった。
以上から、現時点でアミロイド触媒の触媒活性を移植したモデル蛋白質分子の設計に成功している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

設計したβシートモデルタンパク質を組換え体蛋白質として作製・精製に成功しており、二次構造特性や会合状態の評価を完了した。また、活性測定でエステル加水分解活性とリン酸脱離活性があることが明らかとなった。このため、本研究課題を進行する上で予定通りのスタートが実現できたため。

今後の研究の推進方策

触媒活性評価から、当初の予定通りの活性を得ることができた。このため、より詳細な活性評価とその構造解析について研究を進めていく予定である。また、どのような反応に関して触媒活性を持っているのか明らかにするため、ATPの加水分解活性測定を開始する。エステルの加水分解反応では分担者が基質結合に関して分子シミュレーションで評価する方法を試行しており、分子シミュレーションも進めていく予定である。

報告書

(1件)
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Cloning and structural basis of fluorescent protein color variants from identical species of sea anemone, Diadumene lineata2023

    • 著者名/発表者名
      Horiuchi Yuki、Makabe Koki、Laskaratou Danai、Hatori Kuniyuki、Sliwa Michel、Mizuno Hideaki、Hotta Jun-ichi
    • 雑誌名

      Photochemical & Photobiological Sciences

      巻: - 号: 7 ページ: 1591-1601

    • DOI

      10.1007/s43630-023-00399-0

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] Mutational analysis of the effects of N-glycosylation sites on the activity and thermal stability of rutinosidase from Aspergillus oryzae2022

    • 著者名/発表者名
      Koseki Takuya、Ishida Naoki、Hirota Ruka、Shiono Yoshihito、Makabe Koki
    • 雑誌名

      Enzyme and Microbial Technology

      巻: 161 ページ: 110112-110112

    • DOI

      10.1016/j.enzmictec.2022.110112

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Construction and evaluation of an amyloid catalyst mimicking artificial protein2022

    • 著者名/発表者名
      Akifumi Takase and Koki Makabe
    • 学会等名
      第59回ペプチド討論会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-08-08  

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