研究課題/領域番号 |
23K23168
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補助金の研究課題番号 |
22H01900 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28020:ナノ構造物理関連
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
田中 啓文 九州工業大学, 大学院生命体工学研究科, 教授 (90373191)
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研究分担者 |
田向 権 九州工業大学, 大学院生命体工学研究科, 教授 (90432955)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
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キーワード | マテリアル知能 / ロボット応用 / 非線形ノード / インマテリアル演算 / リカレントニューラルネットワーク / リザバー演算素子 / 3Dランダムネットワーク / AIハードウェア / マテリアルリザバー / 非線形 / ランダムネットワーク / 低消費電力 / 物理リザバー / 人工知能 / 化学ダイナミクス / 知的システム応用 |
研究開始時の研究の概要 |
ナノマテリアルのランダムネットワーク中で、入力信号を化学ダイナミクスにより変調させた場合に、なぜ低消費電力AI演算素子である「マテリアルリザバー」デバイスとして機能するのかを解明する。特に①「ソフトウェアで使われるノードの非線形関数とマテリアルのそれでは全く関数が異なるが、なぜAIハードウェアとして学習予測が可能なのか」を解明し、②「どのような材料系がマテリアルリザバーに適しているのか」を得る。本課題ではこの2点の疑問点を中心に、特性に寄与する材料の化学ダイナミクスの種類・非線形性、AI演算能力に有効なパラメータを探る。また得られた結果に基づきシミュレーションを行い、最適マテリアルを探索する。
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研究実績の概要 |
本課題は、ナノマテリアルのランダムネットワーク中で、入力信号を化学ダイナミクスにより変調させた場合に、なぜ低消費電力人工知能(AI)演算素子である「マテリアルリザバー」デバイスとして機能するのかを解明を目指すものである。昨年度はまず最初に行った研究内容が、リザバー材料の探索およびリザバーデバイスの確立であった。リザバー材料として様々な材料系を試行したところ、Ag2Sアイランドとナノ粒子、Ag2Seナノワイヤー、カーボンナノチューブ3次元ネットワークなどを試行した場合に、そのランダムネットワークが精度の高いリザバーとして動作することを確認した。今年度は光応答分子α-Fe2O3/Bi25TiO39複合体や硫化ビスマスなどを合成し、リザバー素子作製と評価を行うことによりリザバー演算素子性能向上の指針を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
結晶構造解析の結果からα-Fe2O3/Bi25TiO39複合体及びチューブ状、フラワー状Bi2S3が合成されていることが確認された。マテリアルリザバー演算演算素子への応用が可能であることが明らかとなった。波形生成学習ではα-Fe2O3/Bi25TiO39複合体及びBi2S3どちらも80%を超える高い演算精度を示し、マテリアルリザバー演算素子としての有用性を示した。またチューブ状Bi2S3とフラワー状Bi2S3の試料を用いて短期記憶タスクSTM及びどの程度過去データを記憶しているかを調べるNARMAタスクを行ったところ、フラワー状Bi2S3がより大きいSTM短期記憶容量を示し、NAMRA3の予測精度は68%であったを示した。以上より、新たな物質によりリザバー精度向上の指針を得たとともに、次年度以降の指針となった。
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今後の研究の推進方策 |
今年度はさらにN混乱ポルフィリンなど強い非線形を有する物質とSWNT複合体ランダムネットワーク構造を作製する。それを3次元ネットワークスポンジ構造を作製し、ロボットハンドに触感センサとして搭載し、その挙動をリザバーで分類タスクを行わせる
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